環境保全

低炭素化社会の実現および循環型社会の形成、生物多様性保全のための取り組みを実施し、地球環境の保全を推進しています。

生物多様性への取り組み

基本的な考え方

旭化成グループは、事業活動において生物多様性に配慮し、生物多様性に及ぼす影響を軽減し、生物資源の持続可能な利用に努めることを方針とし、具体的な取り組みを「生物多様性保全に関するガイドライン」に定めました。このガイドラインに基づき、事業活動と生物多様性とのかかわりの把握を開始しました。また、生物多様性に配慮した事業活動を行うよう、RC教育等を通じて社員の意識啓発を図っています。

2016年度の主な取り組み

当社グループの原材料の新規利用および変更に伴う「事業活動と生物多様性のかかわり」の調査において、問題がないことを確認しています。また、各地区では、その地域の生態系に即して、生物多様性に配慮した取り組みを行っています。

「SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワーク」の取り組み

SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワーク

2013年9月に設立された「SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワーク」は、企業、研究機関、行政、NGO・NPO等108団体(2017年2月現在)で構成されます。国内における多様な主体がその垣根を越え、「SATOYAMA」をキーワードに、さまざまな交流・連携・情報交換等を図るためのプラットフォームを構築し、生物多様性の保全や利用の取り組みを国民的取り組みへと展開しています。当社グループも発起団体として参画しており、2016年度は、幹事会、総会、セミナー、実務者連絡会議、現地視察会の他、10月に開催された第1回アジア生物文化多様性国際会議にも参加しました。

守山地区の取り組み

絶滅のおそれがある淡水魚「ハリヨ」の生息域外保全活動

旭化成・守山製造所は、地下水をくみ上げ工業用水として利用しています。設備の間接冷却水として利用した地下水は水質監視を行い、排水として周辺の河川に放流しています。守山製造所の放流水は、農業用水としても利用され、地域の農業や水辺の生き物に欠かせない水となっています。
このような背景を踏まえ、生物多様性と事業活動が深く関係している「水」をテーマにした生物多様性保全活動を2010年度から開始しました。
2015年度からは、絶滅のおそれがある淡水魚「ハリヨ」の生息域外保全活動を開始し、2016年春に守山製造所内に整備した保全池で繁殖したハリヨを確認することができました。
この活動の目的を伝えるため自然観察会を開催し、専門家の解説のもと地域の生物多様性を守ることの大切さを学びました。

ハリヨ
自然観察会

生物多様性 湖東地域ネットワーク 「トンボ79大作戦!」

以前から、環境をテーマにした交流を行っていた積水樹脂株式会社(滋賀工場)、株式会社ダイフク(滋賀事業所)、旭化成住工(滋賀工場)と旭化成・守山製造所とが連携した生物多様性保全活動を開始しました。
この企業連携は、滋賀県の湖東地域の生物多様性保全を目的にし、企業が地域、行政、専門家との連携を図ることで、その取り組みを推進するつながりです。
その足掛かりとして「生物多様性 湖東地域ネットワーク」を立ち上げ、トンボをテーマにした活動「トンボ79大作戦!」に取り組んでいます。
滋賀県の湖東地域には79種のトンボの生息が確認されています。また、トンボはその生態により水との関わりも深く、環境の健全性を表す指標種とされています。企業とその周辺に生息するトンボを調査し守ることで、湖東地域の生物多様性保全につなげたいと考えています。

守山製造所内での専門家と従業員によるトンボの生息状況調査①
守山製造所内での専門家と従業員によるトンボの生息状況調査②
各社の担当者と専門家によるトンボ観察会

旭化成住工の取り組み

旭化成住工・滋賀工場は、かつて水田や雑木林、溜池などの多様な里山環境が連続的に分布する、豊かな水辺の生態系があったと考えられる土地に立地しています。近年、開発などにより減少しているトンボを対象として、生物多様性 湖東地域ネットワークの参加企業とともに、2016年度より調査、保全活動の取り組みを開始しました。
初年となる2016年度は、トンボ保全活動の指標となるデータを蓄積するため、滋賀工場敷地内および周辺地域の生態系簡易調査、およびトンボ調査(3回)を実施しました。
その結果、重要種ヨツボシトンボを含む32種(生息可能性72種中)を確認し、次年度以降も継続して調査を行います。
また、調査に協力いただいた株式会社クレフィール湖東様の敷地内で確認したトンボをまとめたポスターおよび子ども向けトンボミニ図鑑を作成し、寄贈しました。
今後も地域にくらす生きものの山から平地、平地から山への移動経路(エコロジカルネットワーク)強化の取り組みを推進していきます。

周辺地域のトンボ調査
ポスターと図鑑の贈呈式
トンボミニ図鑑

延岡・日向地区の取り組み
第1回「あさひの森・五ヶ瀬」植樹祭を開催

2017年4月8日、旭化成・延岡支社は、同支社のある宮崎県の五ヶ瀬町「あさひの森・五ヶ瀬」で、植林活動を行いました。当社は、2006年から、宮崎県が推進する「企業の森づくり」制度を活用し、宮崎県日之影町と高千穂町で40ヘクタール、延岡市北方町で1ヘクタール計41ヘクタール余りの山林を、スギ・ヒノキなどの人工林から、広葉樹を主体とした自然林に戻す植林活動を進めてきました。
今回の植樹は五ヶ瀬町の町有林1ヘクタールに山鍬で穴を掘り、ヤマザクラやケヤキ、ナラ、カエデ、クヌギといった広葉樹の苗2,050本を丁寧に植え込んでいきました。
あいにくの雨模様で足場がぬかるむ中、旭化成グループの従業員・家族や、関係者の皆さま、地域の皆さまなど総勢約530人が参加しました。
五ヶ瀬町の皆様はじめ、スタッフ・関係者の協力のお蔭で「開会式、雨の中の植樹、昼食と特産品販売、抽選会」と記憶に残る植樹祭になりました。

植樹に参加したメンバーで
急な斜面でバランスを取りながら、植樹開始

富士地区の取り組み

富士地区柵内にある「あさひ・いのちの森」は、地域の皆様との植樹祭から丸9年を経て計画通りの大きな森へと成長を遂げています。企業の生物多様性保全への先駆的取り組みとして多くの見学者が訪れており、恒例の「ホタルまつり」は3日間で3,000人を超える来場者でにぎわいました。また、地元大学との連携の中で、地域希少種の移入・繁殖にも取り組んでおり、大きな成果を挙げています。

カワニナの放流
あさひ・いのちの森ホタル