環境保全

低炭素化社会の実現および循環型社会の形成、生物多様性保全のための取り組みを実施し、地球環境の保全を推進しています。

低炭素社会構築への取り組み

旭化成グループは、2013年4月から施行された日本化学工業協会、日本経済団体連合会の「低炭素社会実行計画」に参画し、これに沿って活動を進めています。これに加えて、海外生産分を考慮し、グローバルな指標・目標も設定し活動を進めています。
2014年6月に、「地球環境対策実行委員会」を発足しました。これにより、低炭素社会構築、その他地球環境対策への取り組みを、より深くかつより迅速に進められる体制にしました。

旭化成グループの低炭素社会構築に関する活動

地球環境対策推進委員会 事業持株会社RC担当役員を委員長、事業持株会社事業本部長、事業会社RC担当役員を委員とする委員会で、グループ全体の地球環境対策を審議・決定します。開催頻度は、2回/年です。地球環境対策実行委員会 事業持株会社環境安全・品質保証部長を委員長、事業持株会社事業本部、事業会社、研究・開発本部のRC推進者を委員とする委員会で、上部委員会である地球環境対策推進委員会の決定事項を受けて、具体的な活動を展開します。開催頻度は、2回/年です。LCA専門委員会 事業持株会社のLCA専門委員長、事業持株会社事業本部、事業会社および研究・開発本部のLCA専門委員で構成される委員会で、グループ全体へのLCAの普及、グループの製品および研究・開発中の製品のLCA評価を実施します。開催頻度は、5~6回/年で、活動結果は、地球環境対策推進委員会に報告されます。
旭化成グループの地球環境対策に関する体制
  1. 1.旭化成グループから排出される温室効果ガスの削減
    1. (1)国内におけるGHG排出量
    2. (2)スコープ3排出量
  2. 2.製品のライフサイクル全体でのCO2削減貢献
  3. 3.国際貢献の推進
  4. 4.革新的技術の開発

旭化成グループから排出される温室効果ガスの削減の取り組み

国内におけるGHG排出量

温室効果ガス排出量の推移(国内)
温室効果ガス排出量の推移(国内)

当社グループ(国内)の2016年度の温室効果ガス排出量は、303万トンCO2eであり、基準年度である2005年度の温室効果ガス排出量592万トンCO2eに対して、49%削減しました。アンモニア、ベンゼンおよびエチレンの生産停止、バイオマス発電の稼働が削減要因です。なお、京都議定書の基準年度1990年との比較では、一酸化二窒素(N2O)熱分解独自技術の開発などにより、70%以上の削減を達成・維持しています。

スコープ3排出量の推移

スコープ3排出量の推移
スコープ3排出量(国内)推移

旭化成ファーマを除く旭化成グループ(国内分)(旭化成グループ全体の99%を占める)について、スコープ3排出量を、経時的に算定しました。
スコープ3排出量の推移は、2005年度から2016年度にかけて、リーマンショックの影響を除くと、減少傾向にあり、2016年度は、2005年度対比で約32%減少しました。
減少した理由は、事業構造の改善により水島地区のエチレンセンターの操業を終了したことによるカテゴリー12(販売した製品の廃棄処理)の排出量の減少と「ヘーベルハウス™」の創エネルギー・高効率・省エネ設備付き住宅の販売の拡大によるカテゴリー11(販売した製品の使用)の排出量減少です。

国内および海外の温室効果ガス(GHG)排出量

温室効果ガス排出量の推移(国内+海外)
温室効果ガス排出量の推移(国内+海外)

国内のGHG排出量は自助努力と構造改善によって大幅に減少しています。一方で海外のGHG排出量は、新しく工場を建設・稼働させることにより増大しています。今後、旭化成グループは国内+海外のGHG排出量に対して、パリ協定に沿った2030年の目標を策定しグローバルな削減活動を展開していきます。2016年度のGHG排出量は、スコープ1排出量が284万トンCO2e、スコープ2排出量が102万トンCO2eでした。

国内におけるCO2排出量削減のさまざまな取り組み

物流における省エネルギー対策

当社は、環境にやさしい鉄道貨物輸送を推進している企業です。 エコレールマーク

2016年度の当社グループの物流量は、約12億トンキロで、CO2排出量は約10万トンCO2と、2015年度に比べて物流量で約3%、CO2排出量で約3%減少しました。当社グループの物流は、すべて委託していますので、物流会社と協力しながら、物流時のエネルギー使用量の削減、環境負荷の低減にさまざまな視点から取り組んでいます。また、自治体が実施している「エコ運搬制度」等の取り組みにも、荷主として積極的に参加しています。
旭化成では、輸送規模あたりのCO2排出量が低い鉄道輸送を利用し続けており、「エコレールマーク」の認定を取得しています。

社有車の低公害車化の促進

当社グループは、営業活動や工場内で使用している車両の低公害車化に取り組み、2016年度は82%の車両を低公害車化しました。

再生可能エネルギーの活用

電力量2,100千MWh 火力39%、水力14%、買電48%
電源別電力使用比率(2016年度)

当社グループは、延岡地区に9カ所の水力発電所を所有し、グループ国内電力使用量の約14%をまかなっています。この水力発電の利用により、買電した場合と比較すると、年間約18万トンのCO2の排出を抑制しています。
また、2012年8月よりバイオマス発電設備が稼働しました。

製品のライフサイクル全体でのCO2削減貢献

LCA視点でのCO2削減量の把握と削減量の拡大

当社グループの素材や中間製品は、製造段階でCO2を排出しますが、使用段階ではCO2削減に貢献する製品が少なくありません。これをLCA視点で評価し、CO2削減量を定量的に把握して、このような製品の拡販や、LCA視点でCO2削減できる新規製品・技術を事業化することにより、サプライチェーン全体のCO2削減に貢献していきます。

温暖化配慮製品

ランクA製品名エアコンDCモータ用ホールICおよびホール素子 イオン交換膜法による苛性ソーダ製造方法 省燃費型高性能タイヤ用合成ゴム ホスゲンを使わないポリカーポネート製造方法 省エネ型加湿器フィルター(立体編物:フュージョン) へーベルハウス(創エネ・高効率・省エネ設備付) ランクB製品名へーベルハウス(次世代断熱) ハイポア(環境対応車向けリチウムイオン電池用セパレータ) ネオマフォーム(住宅用フェノール樹脂断熱材) 清涼インナー用伸縮時熱吸収型繊維 サンフォート(非溶剤現象型感光性樹脂) へーベルハウス(二世帯住宅) アサクリン(樹脂成形機洗浄剤) ランクC製品名太陽光発電システム増設のリフォーム 燃料電池用高分子膜(エネファーム、他) 窓廻り断熱強化のリフォーム ランクA:50万t-CO2以上、B:10万t-CO2以上、C:1万t-CO2以上
温暖化配慮製品リスト

2013年4月に「温暖化配慮製品に関するガイドライン」を新たに作成しました。当社グループには、2003年作成の「環境配慮製品に関するガイドライン」がありますが、地球温暖化に関する部分を、最近の国内外の動向に合わせて改訂し独立させたものです。
これに基づいて、表に示す製品を、温暖化配慮製品と認定しました。

国際貢献の推進

エアコンDCモータ用ホールICおよびホール素子、イオン交換膜法による苛性ソーダ製造方法、省燃費型高性能タイヤ用合成ゴムは、米・欧・アジアの世界各国に販売されて、製品が使用されるときに、従来製品との比較でCO2排出量の削減に貢献しています。
このようにCO2排出量の削減貢献において、国際貢献できる製品を増やすべく、新製品の研究開発に注力しています。

革新的技術の開発

走行時にガソリン車と比較してCO2排出量を大きく削減できる電気自動車に向けたリチウムイオン電池のセパレータの開発、家庭で使用することによりガス(都市ガス、プロパンガス)の使用と比較してCO2排出量を削減できる燃料電池のセパレータの開発など次世代の技術に取り組んでいます。