個人投資家のみなさまへ
旭化成グループの業績と今後の方針などをわかりやすくご紹介します。
決算のポイント 2016年3月期 第2四半期
決算についてのポイントをご紹介します。
業績全般(連結)
旭化成グループの当第2四半期における連結業績は、ケミカル事業において石油化学製品の市況が下落したことなどから、売上高は9,574億円で前年同四半期連結累計期間比(以下「前年同期比」)95億円(1.0%)の減収となりました。一方で、ケミカル事業を中心とした原燃料価格の下落や、クリティカルケア事業が順調に業績を拡大していることなどから、営業利益は844億円で前年同期比135億円(19.1%)の増益、経常利益は814億円で前年同期比73億円(9.8%)の増益、親会社株主に帰属する四半期純利益は472億円で前年同期比24億円(4.8%)の減益となりました。
(億円)
2015年3月期 ('14年4月~'14年9月) |
2016年3月期 ('15年4月~'15年9月) |
増減率 | |
---|---|---|---|
売上高 | 9,669 | 9,574 | -1.0% |
営業利益 | 709 | 844 | 19.1% |
経常利益 | 742 | 814 | 9.8% |
親会社株主に帰属する 四半期純利益 |
495 | 472 | -4.8% |
セグメント別概況
セグメント別実績(億円)
売上高 | 営業利益 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
'14/4-9 | '15/4-9 | 増減 | '14/4-9 | '15/4-9 | 増減 | ||
ケミカル | 4,131 | 3,765 | -366 | 220 | 316 | 97 | |
繊維 | 644 | 668 | 25 | 47 | 73 | 26 | |
ケミカル・繊維 計 | 4,775 | 4,433 | -342 | 266 | 389 | 123 | |
住宅 | 2,560 | 2,580 | 20 | 270 | 244 | -25 | |
建材 | 265 | 256 | -9 | 21 | 31 | 10 | |
住宅・建材 計 | 2,825 | 2,836 | 12 | 288 | 270 | -18 | |
エレクトロニクス | 740 | 813 | 73 | 74 | 80 | 7 | |
医薬・医療 | 733 | 756 | 23 | 147 | 159 | 12 | |
クリティカルケア | 481 | 677 | 196 | 3 | 48 | 45 | |
ヘルスケア 計 | 1,214 | 1,433 | 219 | 150 | 207 | 57 | |
その他 | 116 | 59 | -57 | 7 | 1 | -6 | |
消去又は全社 | – | – | – | -75 | -103 | -29 | |
合計 | 9,669 | 9,574 | -95 | 709 | 844 | 135 |
<ケミカル・繊維>セグメント
ケミカル事業の石油化学系事業では、各製品において原油、ナフサ価格の下落に伴い製品市況が悪化しましたが、スチレンモノマーにおいては原燃料価格の下落がそれを上回り大幅に交易条件が改善しました。高機能ポリマー系事業では、原燃料価格の下落により交易条件が改善したことに加え、エンジニアリング樹脂の販売量が増加しました。高付加価値系事業では、イオン交換膜を中心に円安の効果を受け、「サランラップ™」の販売量も増加しました。
繊維事業では、再生セルロース繊維「ベンベルグ™」を中心に円安の効果を受けたことに加え、カーシート向けなどの人工皮革「ラムース™」、フェイスマスク向けなどの再生セルロース長繊維不織布「ベンリーゼ™」の販売量が増加しました。
<住宅・建材>セグメント
住宅事業の建築請負部門では、戸建住宅「へーベルハウス™」の引渡戸数が減少しましたが、不動産部門の賃貸管理事業が堅調に推移したことに加え、リフォーム部門で改装・設備工事を中心に受注が増加しました。
建材事業では、軽量気泡コンクリート(ALC)「へーベル™」の販売量が減少しましたが、原燃料価格の下落に加え、高性能フェノールフォーム断熱材「ネオマ™フォーム」の販売が堅調に推移しました。
<エレクトロニクス>セグメント
電子部品系事業では、電子コンパスの販売量が減少しましたが、円安の効果に加え、スマートフォン向けでオーディオデバイスやカメラモジュール用電子部品の販売が順調に推移しました。
電子材料系事業では、円安の効果に加え、リチウムイオン二次電池用セパレータ「ハイポア™」の販売が堅調に推移しました。
なお、当第2四半期より、Polyporeの業績を当セグメントに含めて開示していますが、買収に伴うのれんおよびその他無形固定資産の償却などの営業利益への影響は17億円となりました。
<ヘルスケア>セグメント
医薬事業では、後発医薬品の影響を受けた排尿障害改善剤「フリバス™」などの販売量が減少しましたが、骨粗しょう症治療剤「テリボン™」や血液凝固阻止剤「リコモジュリン™」の販売が堅調に推移しました。
医療事業では、円安の効果に加え、透析関連製品やアフェレシス(血液浄化療法)関連製品、ウイルス除去フィルター「プラノバ™」の販売量が増加しました。
クリティカルケア事業では、営業活動強化に伴う販管費が増加しましたが、着用型自動除細動器「LifeVest™」の業績が引き続き順調に拡大し、その他の除細動器などの販売も堅調に推移しました。
通期の見通し
前回予想※に対し、原燃料価格の下落に伴い製品市況が悪化したものの交易条件が改善した「ケミカル・繊維」セグメントにおいて減収・増益となる一方で、買収したPolyporeの業績を取り込む「エレクトロニクス」セグメントにおいて、買収に伴うのれん償却費等の影響を受け増収・減益となること等から、売上高・営業利益ともに前回予想と同水準となる見込みです。
連結業績予想(億円)
2015年3月期 ('14年4月~'15年3月) |
2016年3月期('15年4月~'16年3月) | 増減 | ||
---|---|---|---|---|
<前回予想> | <今回予想> | |||
A | B | B-A | ||
売上高 | 19,864 | 20,000 | 20,000 | – |
営業利益 | 1,579 | 1,640 | 1,640 | – |
経常利益 | 1,665 | 1,665 | 1,615 | -50 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
1,057 | 1,060 | 910 | -150 |
<前提> | 2016年3月期<前回予想> ('15年4月~'16年3月) |
2016年3月期<今回予想> ('15年4月~'16年3月) |
---|---|---|
ナフサ価格 (国産ナフサ:¥/kl) |
50,000 | 45,000 |
為替レート (相場平均:¥/US$) |
115 | 121 |
2016年3月期<前回予想> ('15年4月~'16年3月) |
2016年3月期<今回予想> ('15年4月~'16年3月) |
|
---|---|---|
一株あたり年間配当金 | 19円(予定) | 20円(予定) |
セグメント別予想(億円)
売上高 ('15年4月~'16年3月) |
営業利益 ('15年4月~'16年3月) |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
前回予想 | 今回予想 | 増減 | 前回予想 | 今回予想 | 増減 | ||
ケミカル | 7,610 | 7,400 | -210 | 560 | 590 | 30 | |
繊維 | 1,330 | 1,340 | 10 | 110 | 130 | 20 | |
ケミカル・繊維 計 | 8,940 | 8,740 | -200 | 670 | 720 | 50 | |
住宅 | 5,800 | 5,870 | 70 | 580 | 620 | 40 | |
建材 | 560 | 500 | -60 | 50 | 50 | – | |
住宅・建材 計 | 6,360 | 6,370 | 10 | 630 | 665 | 35 | |
エレクトロニクス | 1,610 | 1,820 | 210 | 165 | 90 | -75 | |
医薬・医療 | 1,500 | 1,480 | -20 | 255 | 250 | -5 | |
クリティカルケア | 1,360 | 1,420 | 60 | 80 | 120 | 40 | |
ヘルスケア 計 | 2,860 | 2,900 | 40 | 335 | 370 | 35 | |
その他 | 230 | 170 | -60 | 5 | 5 | – | |
消去又は全社 | – | – | – | -165 | -210 | -45 | |
合計 | 20,000 | 20,000 | – | 1,640 | 1,640 | – |
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