個人投資家のみなさまへ

旭化成グループの業績と今後の方針などをわかりやすくご紹介します。

決算のポイント 2017年3月期 第2四半期

決算についてのポイントをご紹介します。

業績全般(連結)

旭化成グループの当第2四半期における連結業績は、円高の影響に加え、エレクトロニクス事業でPolypore買収に伴うのれん償却費等を計上したこと、医薬事業において薬価改定の影響を受けたことなどから、売上高は8,907億円で前年同四半期連結累計期間比(以下「前年同期比」)667億円(7.0%)の減収、営業利益は708億円で前年同期比137億円(16.2%)の減益、経常利益は699億円で前年同期比116億円(14.2%)の減益となりました。一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益は、投資有価証券売却益を計上したことや、法人税等が減少したことなどから、529億円で前年同期比57億円(12.2%)の増益となりました。

(億円)

  2016年3月期
('15年4月~'15年9月)
2017年3月期
('16年4月~'16年9月)
増減率
売上高 9,574 8,907 -7.0%
営業利益 844 708 -16.2%
経常利益 814 699 -14.2%
親会社株主に帰属する
四半期純利益
472 529 12.2%
売上高
営業利益
経常利益
親会社株主に帰属する四半期純利益

セグメント別概況

セグメント別実績(億円)

  売上高 営業利益
'15/4-9 '16/4-9 増減 '15/4-9 '16/4-9 増減
  繊維 668 623 -46 74 60 -14
ケミカル 4,013 3,325 -688 342 317 -25
エレクトロニクス 534 669 135 64 -3 -67
マテリアル 計 5,216 4,617 -599 480 374 -106
  住宅 2,580 2,648 68 244 246 2
建材 256 226 -30 31 18 -13
住宅 計 2,836 2,875 38 270 265 -5
  医薬・医療 756 678 -78 159 107 -52
クリティカルケア 677 645 -33 48 68 20
ヘルスケア 計 1,433 1,323 -110 207 176 -31
その他 89 93 4 22 24 2
消去又は全社 -135 -131 4
合計 9,574 8,907 -667 844 708 -137

<マテリアルセグメント>

繊維事業では、再生セルロース繊維「ベンベルグ」や人工皮革「ラムース」、ナイロン66繊維「レオナ」の販売数量が増加しましたが、競合による販売価格の下落や、各製品において円高の影響を受けました。

ケミカル事業の石油化学事業では、アクリロニトリルを中心に交易条件が改善しましたが、スチレンモノマーの販売数量が減少しました。高機能ポリマー事業では、低燃費タイヤ向け合成ゴムを中心に販売数量が増加しましたが、各製品において円高の影響を受けました。高機能マテリアルズ事業・消費財事業では、イオン交換膜などで円高の影響を受けたものの「サランラップ」などの消費財製品の販売が順調に推移しました。

エレクトロニクス事業のセパレータ事業では、リチウムイオン二次電池用セパレータ「ハイポア」の販売数量が増加し、前年同期より連結したPolyporeの業績を取り込みましたが、買収に伴うのれん償却費等を計上し、円高の影響も受けました。電子部品事業では、スマートフォン向けでオーディオデバイスなどの販売数量が増加しましたが、円高の影響に加え、電子コンパスなどの販売数量が減少しました。

<住宅セグメント>

住宅事業では、建築請負部門で戸建住宅「へーベルハウス」や集合住宅「ヘーベルメゾン」の引渡しが順調に推移しましたが、広告宣伝費などの販管費が増加しました。また、リフォーム部門で労務費などの販管費が増加したものの、不動産部門で賃貸管理事業が順調に推移しました。

建材事業では、フェノールフォーム断熱材「ネオマフォーム」の販売が堅調に推移したものの、ALC事業や基礎事業で販売数量が減少しました。

<ヘルスケアセグメント>

医薬事業では、骨粗鬆症治療剤「テリボン」や血液凝固阻止剤「リコモジュリン」などの販売数量が増加しましたが、薬価改定の影響を受けるとともに排尿障害改善剤「フリバス」が後発医薬品の影響を受けました。

医療事業では、ウイルス除去フィルター「プラノバ」の販売数量が増加しましたが、円高の影響や国内の透析関連製品において償還価格改定の影響を受けました。

クリティカルケア事業では、現地通貨ベースで営業活動強化に伴う販管費が増加しましたが、着用型自動除細動器「LifeVest」の業績が引き続き順調に拡大し、その他の除細動器の販売も堅調に推移しました。なお、財務諸表の円換算において円高に伴う影響を受けました。

通期の見通し

前回予想に対し、「マテリアル」セグメント中心に円高の影響を受けることなどから、グループ全体として売上高は減収となる見込みです。
一方で、「マテリアル」セグメントのケミカル事業における交易条件の改善や、「ヘルスケア」セグメントにおいて販管費を見直した結果、営業利益は前回公表と同水準になる見込みです。

連結業績予想(億円)

  2016年3月期
('15年4月~'16年3月)
2017年3月期('16年4月~'17年3月) 増減
<前回予想> <今回予想>
A B B-A
売上高 19,409 19,100 18,300 –800
営業利益 1,652 1,450 1,450
経常利益 1,614 1,430 1,440 10
親会社株主に帰属する
当期純利益
918 920 990 70
<前提> 2017年3月期<前回予想>
('16年4月~'17年3月)
2017年3月期<今回予想>
('16年4月~'17年3月)
ナフサ価格
(国産ナフサ:¥/kl)
36,000 33,225
為替レート
(相場平均:¥/US$)
110 103
  2017年3月期<前回予想>
('16年4月~'17年3月)
2017年3月期<今回予想>
('16年4月~'17年3月)
一株あたり年間配当金 20円(予定) 20円(予定)

セグメント別予想(億円)

  売上高
('16年4月~'17年3月)
営業利益
('16年4月~'17年3月)
前回予想 今回予想 増減 前回予想 今回予想 増減
  繊維 1,300 1,250 50 135 120 -15
ケミカル 7,130 6,660 -470 590 620 30
エレクトロニクス 1,370 1,320 -50 -25 -20 5
マテリアル計 9,800 9,230 –570 700 720 20
  住宅 5,730 5,700 -30 610 610
建材 510 500 -10 40 40
住宅計 6,240 6,200 -40 650 650
  医薬・医療 1,340 1,330 -10 150 155 5
クリティカルケア 1,460 1,320 -140 135 145 10
ヘルスケア 計 2,800 2,650 -150 285 300 15
その他 260 220 -40 40 40
消去又は全社 -225 -260 -35
合計 19,100 18,300 -800 1,450 1,450

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