プレスリリース

2002年度

2002年10月9日

各 位
旭化成株式会社

新中期経営計画(「ISHIN−05」)について


【要旨】
 当社は、2003年度を初年度とする3ヶ年の中期経営計画「ISHIN−05」を策定しました。これは本年3月に終了した中期経営計画「ISHIN2000」の基本構想を引き継ぎ、高収益型事業ポートフォリオへの転換を加速し、顧客に新しい価値を提供できる事業を創出すると同時に、分社・持株会社制への移行など経営マネジメント体制の改革を実施し、高収益事業からなる「選び抜かれた多角化」企業を目指すものです。
2005年度計数目標は、連結売上高:13,000億円、連結営業利益:1,100億円、ROE:10%以上、D/Eレシオ:0.7以下の水準においております。

T.「ISHIN2000」の総括
 当社グループは、経営環境の大きな変化の中で、事業の「選択と集中」を進め、従来の多角化路線を堅持しつつも、時代に相応しい事業構造と新しい経営システムの構築を図ってまいりました。
1999年度を初年度とする3ヶ年の中期経営計画「ISHIN2000」は、「国際的なルールで競い、勝てる経営」を目指した事業構造の改革と経営改革を掲げ、21世紀に向けて経営戦略を示したものです。具体的には、(1)事業構造を成長型ポートフォリオへ組み替え、資産効率を向上させる。(2)シンプルで効率性の高い経営制度へ改革し、透明性を高めることを目指しました。
 「ISHIN2000」を総括すると、(1)高収益事業への構造転換、(2)負の遺産処理、(3)スピード経営体制への移行、の3つの課題が積み残されており、このままでは次期中期経営計画のスタートはできないと判断し、2002年度は、これらの課題処理と次への飛躍の準備期間と位置づけました。
 
U.新中期経営計画「ISHIN−05」について
1.全体概要
(1) 「ISHIN−05」は、短中期的(2005年)には、キャッシュフローと資本効率を重視し、事業の「選択と集中」を加速することで、高収益型事業ポートフォリオへの転換を図り、企業価値の増大を目指します。
(2) 中長期的には、高収益事業群を拡大するとともに、顧客に新しいサービス等を提供する「顧客価値創出型事業」の育成により、「選び抜かれた多角化」企業を目指します。
(3) そのために当社グループは、分社・持株会社制へ移行し、各事業単位で環境変化に迅速に対応でき、責任と権限を明確化する経営改革を行い、常に自己変革を進め、継続的に成長できる企業グループへと飛躍を図ることを目指します。
(4) 計数目標
「ISHIN−05」は、その確実な実行を目的としており、計数目標は、実行結果を反映した目安としています。
 
  2002年度修正見通し 2005年度目標
連結売上高 12,000億円 13,000億円
連結営業利益 540億円 1,100億円
ROE(株主資本収益率) 10%以上
D/Eレシオ 0.7以下
  (有利子負債と株主資本の比率)
2.「選択と集中」−高収益事業ポートフォリオへの転換
(1) 「ISHIN2000」での施策の成果実現
  2005年に向けて、「ISHIN2000」および2002年度で実施した施策の成果を確実に収益として実現させます(既拡大投資案件の収益実現、事業リストラ、労働債務の一括処理等)。
(2) 高収益事業群の拡大
  当社グループの事業を、EVAとキャッシュフローの拡大が見込まれる高収益事業へ展開を加速していきます(原料一貫から脱却したケミカル系の事業展開、住宅関連ビジネスの展開、医療関連やエレクトロニクス関連事業の拡大等)。
3.顧客価値の創出−2010年への布石
 2010年に向けて、企業理念である「いのち」と「くらし」に貢献するため、競争力のある「化学」のコア技術をベースに高機能製品を拡充し、グループシナジーを発揮する新規事業を創出していきます。また、事業のさらなる高付加価値化を目指し、提携等も視野に入れた、新しいサービスなどを顧客に提供できる「顧客価値創出型事業」を育成します。
4.事業単位での自主自立経営−経営マネジメント体制の改革
(1) 分社・持株会社制への移行・・・【ご参考参照
  現行の社内カンパニーをベースに事業を見直し、来年10月から、分社・持株会社制へ移行します。これにより、当社グループを持株会社と7分社及び独立事業会社群のグループ組織体制に再編し、「事業単位での自主自立経営」のできる機構改革を実施します。
(2) コーポレートガバナンスについて
  持株会社の経営の健全性と透明性を確保するため、社外有識者も含めたアドバイザリー・ボード、または社外取締役の導入を検討します。また、迅速な意思決定を行うため、取締役会は少数の取締役で構成します。

以上


<ご参考>

分社・持株会社制への移行について

 当社は、昨年6月、「自己責任による自立経営」「権限委譲によるスピード経営」を目指し、「社内カンパニー制」を導入しましたが、各事業単位が環境変化に迅速に対応できる体制の徹底と責任と権限の明確化を図るため、2003年10月から全事業を分社化した「分社・持株会社制」に移行することを株主総会に付議する旨の決定を致しました。
  個別事業の業種業態に最適な経営体制を追求する「分社・持株会社制」は、当社グループの最大の特徴である多角化経営に最も相応しい経営形態であり、「執行と監督の分離」と透明性の高いグループ経営の実現を目指すものです。


1.分社・持株会社制移行の目的
(1)各事業分社の業種業態に応じた最適経営体制の確立
  従来、一律の経営管理制度でグループ経営を行ってきましたが、各事業が競合する企業に打ち勝つためには、それぞれの事業特性に応じた事業運営の仕組みにする最適経営体制を構築する必要があります。
(2)キャッシュフロー重視の経営への転換
  各分社が独立会社として資金的責任を負い、資産効率と生産性を向上させる経営を目指します。分社各社は、持株会社が承認した中期計画及び年度予算に基づく事業の枠組み、キャッシュフロー枠内において事業執行に関わる意思決定を行います。持株会社は、グループ全体戦略を立案し、分社経営の監督、グループ資源の最適配分を行います。
(3)事業ポートフォリオ転換の加速
  各事業分社の自立経営、活性化により収益とキャッシュフローを拡大し、それぞれの事業基盤を強化します。同時にグループ資金を成長の見込まれる事業に重点投入することで、高収益事業構造への転換を加速します。
(4)「スピード経営」と「自主自立経営」の徹底
  分社・持株会社制への移行により、「より市場に近いところで事業判断を行う迅速で機動的な経営」「事業特性に応じた自主自立経営」を更に徹底します。事業執行に関わる権限を分社に委譲し、資金的責任も持たせることで自立した自己完結型の経営を目指します。
2.分社・持株会社制移行後の姿
(1)今後のグループ組織(持株会社と分社の姿)
  現行の社内カンパニーをベースに事業のくくりを見直し、持株会社と7分社及び独立事業会社群のグループ組織体制に再編します。なお、ケミカル事業については高付加価値化とコストダウンを統合戦略の下で進める必要があるため関連4カンパニーを1分社に統合します。
(2)移行形態
  会社分割制度による新設分割を原則としますが、円滑な乗り移りを図るため、建材は旭化成建材鰍ニ住宅は旭化成ホームズ鰍ニ事業を統合します。
(3)従業員の乗り移り
  在籍者(出向者を含む)は労働契約承継法を適用し、現行処遇のまま各分社に移籍(本社の在籍者は持株会社に移籍)することを原則とします。また、「公募人事制」の導入、グループ内ローテーションの制度化等によりグループ意識の維持向上に努めます。
(4)資産・負債の取り扱い
  現在、当社が保有している資産、負債のうち、分社する事業の用に供しているものは原則として各分社が引き継ぎますが、グループ全体最適の観点で持株会社が保有すべきもの等は持株会社が引き継ぎます。
(5)スケジュール
   2003年6月 定時株主総会に付議
   2003年10月1日〜 分社・持株会社制へ移行
3.運営の仕組み
(1)持株会社の役割・機能
  持株会社の役割はグループ全体の企業価値を最大化することであり、グループ全体最適を図るため下記の機能を持ちます。
 
a) グループ戦略の立案、決定機能(事業枠組みの変更を含む)
b) グループ資源の最適配分機能(人材、資金、技術)
c) グループ経営のモニタリング機能(コンプライアンス、リスク管理を含む)
d) グループ全体の広報、IR機能
e) コーポレートR&Dと新規事業創出機能
(2)分社の役割・機能
  分社の役割は当該分社の事業価値を最大化することであり、所定の事業の枠組み、資金枠等の範囲内において事業執行に関わる意思決定権限を持ち、キャッシュフローを含む全責任を負います。
(3)グループ運営の仕組み
 
a) 持株会社の組織は戦略スタッフ部門と分社経営をサポートする共通サービス部門に再編し ます。戦略スタッフ部門は機能別に統合された組織とし、コーポレートR&Dを含め、分社からの配当収入及び不動産賃貸収入等でその経費を賄います。共通サービス部門は時機をみて別会社化し、サービス事業展開を図ります。
b) 分社間の情報交換、グループ戦略の伝達、グループ全体制度の改廃等の諮問を行うため、「分社社長会」の設置を検討します。
4.コーポレートガバナンスについて
 
a) 持株会社の経営の健全性と透明性を確保するため、社外有識者も含めたアドバイザリー・ボード、または社外取締役の導入を検討します。
b) 迅速な意思決定を行うため、取締役会は少数の取締役で構成します。

<今後のグループ組織>

以上



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