プレスリリース

2005年度

2005年4月20日

各 位
旭化成ケミカルズ株式会社

精密ろ過膜の能力増強と中国での組立工場建設の検討について
― 大量水処理造水コストを半減 ―

  旭化成ケミカルズ株式会社(社長:藤原 健嗣、本社:東京都千代田区)は、急拡大する世界の水処理需要に対応するため、富士支社(静岡県富士市)内の水処理専用精密ろ過膜「マイクローザ MF」設備(マイクローザ工場)の増強に着手いたしました。本年9月の稼動を目指し生産能力を現在の年産2万本から5割増の3万本とし、世界最大規模の生産能力とします。
  また、水不足が懸念されており今後着実な成長が予想される中国でモジュール組立工場の建設を検討しており、候補地を選定中です。
  今回の一連の生産能力増強と併せ、生産プロセスの革新による製造コストダウン、膜モジュールの透水性能アップおよび膜の耐久性の長期化を図ることで、従来の半分近い造水コストを実現し、浄水膜のグローバルスタンダードを目指します。


1. マイクローザ事業概要
    旭化成ケミカルズでは、高付加価値事業へのポートフォリオ転換を目指し、事業活動を展開しております。高付加価値事業の一つである膜分野を今後の有力な成長領域とし、その中核となる水処理事業の強化を図ってまいります。
  精密ろ過膜「マイクローザ MF」および限外ろ過膜「マイクローザ UF」は、大量水処理、エレクトロニクス、自動車、医薬食品および環境関連などの各分野において、最先端の膜ろ過技術で幅広い実績があります。特に浄水用「マイクローザ MF」は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)製で、物理的強度や耐薬品に優れ、常に濁度が0.1以下で安定し、病原虫(クリプトスポリジウム等)も完全に除去できます。フッ素系のPVDF膜の先駆者であり、現在主流のPVDF膜のデファクトスタンダードとなっています。
  これまでの凝集沈殿砂ろ過法に代わるろ過プロセスとして、すでに7年を超える長期の安定稼動実績も出始めており、世界最大級の8万m3/日クラスの浄水場3箇所を含んで世界中で約500箇所の稼動実績があります。日本のメーカーとしては圧倒的なシェアを誇り、顧客からの高い信頼を得ています。
     
2. 事業環境
    現在、浄水膜の市場は原水水質悪化に対応する上水道用途と水不足に対応する下水回収用途がメインであり、世界で年率30%以上で拡大しています。特に最大市場のアメリカでは米国環境保護庁(EPA)が、上水道中のクリプトスポリジウムという病原虫の除去率を現在の2log(99%)から2011年には5log(99,999%)以上を義務付けることを検討しており、各自治体ではこの基準をクリアするために浄水膜の導入を急ピッチで進めています。また水不足が深刻化する中国やシンガポールなどのアジアでも下水や排水の回収再利用を目的に浄水膜の採用が活発化しています。
    
3. 事業方針 能力増強と造水コスト半減
    国内メーカー最大手の弊社では、2003年6月から富士工場に年間2万本の生産体制を敷き世界に向け供給しています。今秋には、マイクローザ工場を年間3万本生産まで増強し世界最大級の生産能力となります。国内での増強に続き、次なる生産拠点として大きな市場拡大が見込まれる中国で、マーケットの近くに生産拠点を設け迅速な供給体制の確立を検討中です。
  膜の生産から組立までの一貫体制の強化、製造コストダウンと併せて透水性能アップや耐久性の長期化が達成され、従来の1/2の造水コストダウンが実現できました。今後欧米、アジアで水処理需要の急速な拡大に対応し、浄水膜でのグローバルスタンダードを目指します。
    
4. 浄水用「マイクローザ MF」の技術特長
  (1) 物理的強度、耐薬品性に優れるPVDFを採用、長寿命です。
    
  (2) 孔径0.1μmで均質な膜構造で微細粒子の除去性に優れます。
    
  (3) 複合膜と異なり、膜の剥がれの問題もありません。
    
  (4) 空孔率が高く透水性に優れます。
   
  (5) 外圧ろ過方式で高濁度原水に対しても安定したろ過安定性を持ちます。
   
  (6) 豊富な実績から様々な原水に対応してきており、原水に応じた運転ソフト、ノウハウを確立しております。
 
5.  能力増強計画の概要
  【国内での能力増強計画の概要】
 
・工場立地 静岡県富士市(旭化成ケミカルズ(株)マイクローザ工場)
 
・能力増強 10,000本/年(トータル能力30,000本/年)
 
・稼動時期 2005年9月予定
   
  【中国での組立工場計画の概要】
 
・能力 30,000本/年(見込み)
 
・稼動時期 2006年春予定
 
・工場立地 現在数箇所の候補で検討中

以上




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