2008年2月21日

各 位
旭化成ケミカルズ株式会社



溶液重合SBRの能力増強について
−高性能シリカタイヤ用合成ゴムの増強−


 旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤原 健嗣)は、この度、川崎製造所で生産している連続重合タイプの溶液重合スチレンブタジエンゴム(以下、S−SBR)の生産能力を、年産10,000トン増強することを決定しましたのでお知らせします。
 
1. 背景
   近年、環境規制の厳格化やガソリン価格の高騰を背景に、車の燃費を左右するタイヤ性能への要求水準が世界的に高まっており、高い安全性(優れた制動性、操縦安定性)と省燃費性のバランスをより高次元で実現する、シリカ配合の高性能タイヤの需要が急拡大しています。
 当社が展開する連続重合タイプのポリマーは、高性能シリカタイヤ用末端変性S−SBRとして日本、欧州、アジアの顧客から高い評価を得ており、変性効果をさらに高めた新規グレードと共に、今後の市場拡大と大幅な需要増が期待できます。
 今回決定した能力増強は、これらポリマーの安定供給体制を早期に構築するべく実施するものです。
 
2. 能力増強計画の概要
 
・工場立地: 旭化成ケミカルズ株式会社 川崎製造所(神奈川県川崎市)
・増強能力: 10,000トン/年
  *能力増強後の合成ゴム・エラストマーのトータル生産能力は230,000トン/年 (川崎工場 168,000トン/年、大分工場 本年4月の増強後62,000トン/年)
・稼動時期: 2009年4月
   
3. 高性能タイヤ用S−SBRの事業戦略について
  当社では、合成ゴム事業の中でも高性能タイヤ用S−SBR事業を最重要分野のひとつと位置付け、市場ニーズにマッチした高性能合成ゴムの開発強化、製造プロセスの特長を活かした製品ラインアップの充実、生産拠点の能力増強により、積極的な拡大を図っています。この一環として、本年4月には省燃費性能を極限まで追求した新規変性ポリマーの拡販を狙い、大分工場の生産能力を10,000トン/年増強する予定です。
 一方、今回の川崎工場の能力増強は、高い安全性、省燃費性能と加工性のバランスに優れる連続重合タイプの変性ポリマーを市場の強いニーズに応えて拡大するものです。今回の増強をベースに、2010年以降は、需要が大幅に伸びているアジアでの新プラント建設も視野に入れて顧客の要請に対応する予定です。
 
以上

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