2010年1月7日

各 位
旭化成ホームズ株式会社



都市におけるこれからの3階建ての住まいを提案する
「ヘーベルハウス フレックス G3」新発売

〜快適性・将来可変性・都市環境適応性を高め、より求めやすく〜

 

 旭化成ホームズ株式会社(本社: 東京都 新宿区、代表取締役社長:波多野 信吾)は、中層住宅用システムラーメン構造の「ヘーベルハウス フレックス」をリニューアルし性能向上を実現するとともに、3階建ての住宅についてはより求めやすい価格設定を行い「ヘーベルハウス フレックス G3」として本年1月9日(土)より発売します。
 今回のリニューアルは、現在当社の3階建て住宅の主力となっているハイパーフレーム(鉄骨軸組制震フレーム)構造に比較し、構造上大空間を実現しやすい優れた特性とフレキシビリティに富み、更なる開発余地が大きいシステムラーメン構造を中層住宅の主力商品に置き換えることを目的に行うものです。今後、このシステムラーメン構造については、一層の付加価値を実現する開発投資を積極的に行い、都市部建替え市場における競争力強化を実現していきます。
 商品の特徴としては、防火地域などで要求される耐火構造にも対応可能な次世代省エネ仕様を標準化し、システムラーメン構造により実現するシンプルで強靭な躯体性能特性を活かして大空間設計を実現します。これにより、都市部の間口の狭い敷地ではワイドスパン構造による各階ごとの大空間を実現し、ファサード面にも耐力壁が不要なことから設計の自由度が一層高まり、都市部で長期にわたり住宅を使用する際に必要とされる将来的なリノベーション対応力も一段と向上します。
 併せて、厳しい都市環境下でも光・風・緑を暮らしに取り込む「都市的自然主義」というこれまで展開してきたコンセプトを更に強化して提案します。その構成要素として、耐力壁が不要な特性を活かすことでファサード面に創り出される大開口部に設置する緑のスクリーン「GREEN FRAME」、通りに面して街とのつながりや多目的な用途を将来的にも可能とする「GREETING PILOTI」、都市の密集地でも3階の利点を活かして創エネ機器をより効率的に活用できる「GREEN ENERGY」の3つの「G」を提案しています。
 
 
I. 開発の背景
   当社は日本初の建設大臣一般認定を取得したシステムラーメン構造による本格的3階建て住宅「ヘーベルハウス フレックス3」を昭和61年に発売し、都市型3階建て住宅のパイオニアとして高い評価をいただきました。この商品は重量鉄骨によるラーメン構造の建物であり、構造壁の要らないシンプルで強靭な構造的特性を持ち、大きなスパン(柱間)を必要とする店舗や医院などの併用住宅や、大きな吹抜けを持つ邸宅などを中心に現在も活躍するロングセラー商品となっています。しかしながら近年では、制震構造の導入などによって3階建てでも設計自由度を損なわずに展開可能となったハイパーフレーム(鉄骨軸組制震フレーム)構造が価格的に優位であったことから主流となり、システムラーメン構造の建物については低位に留まっていました。
 一方、社内では近年、他住宅メーカーの3階建て商品強化により市場競争が激化していることや住宅の長期使用に対する市場認識の高まりを受け、躯体構造が単純で大空間設計が容易なことから将来的なリノベーション対応性に優れるシステムラーメン構造の見直しの声が高まっていました。このような背景の中、都市部の建替え需要を中心に事業展開する当社では、既にハウスメーカーとしてはトップシェアである3階建て住宅分野で、一層のブランド強化を図り、建替え需要の活性化を目指すために、システムラーメン構造を再度強化することとしました。そのために、これまで社内シェアの低さから見送られていたシステムラーメン構造躯体の次世代省エネ仕様標準化を実現し、販売価格についても、現在主力商品となっているハイパーフレーム構造の3階建て住宅に比較して高価格帯となっていた設定を見直し、最もボリュームのある60坪程度までの価格を、より求めやすい価格に設定することで、3階建て主力商品の置き換えを目指します。なお、今後は一層の工法合理化と技術開発に投資を行うことで再度都市型3階建て住宅としての圧倒的なブランド力を築いて参ります。
 
II. 商品の特徴
  1. システムラーメン構造により実現する大空間設計とリノベーション対応力向上
     150mm角で最大9mm厚の骨太の鉄骨を使用することで、柱だけで3階まで立ち上がるシステムラーメン構造は、耐力壁などを必要とせずに最大6,405mmまでの無柱の空間を実現します。これにより都市部の間口の狭い敷地では、各階ごとに柱の無いオープンなフロアーを実現することができ、当初からの設計自由度はもちろんのこと、都市部において長期に使用する住宅に求められるリノベーション対応能力が一段と高まります。
 
  2. 耐火構造にも対応した次世代省エネ基準の躯体
     都市部に多い防火地域で要求される耐火構造の場合、主要構造部である鉄骨部分に対して耐火被覆が要求されるため、断熱層との取り合いの関係から従来のハイパーフレーム構造では、耐火構造と次世代省エネ性能を両立させることができていませんでした。今回発売するシステムラーメン構造では、これを解決して耐火建築物でも長期優良住宅に適合する次世代省エネ性能を実現しました。
 
  3. 都市部で光・風・緑を取り込むコンセプト「都市的自然主義」
     大空間を構成しやすい躯体性能を活かすことで、都市部の敷地環境でも快適さを実感できる光・風・緑を取り込むコンセプト「都市的自然主義」を更に強化して提案します。柱や壁の無い室内空間と大開口部を通して、間口の狭い敷地でも心地良い風の通り道を実現します。
 
■都市環境におけるこれからの3階建て住宅を提案する3つの「G」
  (1) GREEN FRAME(グリーンフレーム)
     耐力壁が不要な特性を生かすことでファサード面に創り出される大開口部にグリーン(植物)の壁を実現するためのアイテムとして、緑化スクリーンを吊るすためのフックを備えた「GREEN FRAME」を用意しました。緑陰をくぐる清々しい風が家の中に渡り、通りからの適度な目隠しとして機能します。
 
  (2) GREETING PILOTI(グリーティングピロティ)
     システムラーメン構造の頑強で自由度の高い構造特性を活かし、居住空間を敢えて一層分持ち上げる(リフトアップする)ことで、日照・通風・眺望に恵まれたより快適な居住空間を実現するとともに、車2台を横に並べることも可能なピロティガレージを提案します。この空間は、「とおり階」として都市部の往来から連続して繋がる空間となり、子供の遊び場、さまざまな作業場、ガレージセールなど多くの用途に利用できるとともに、街の奥へも風を運ぶ通り道ともなり、人と自然を併せて、街とつながる役割を果たします。当社ではこの空間を「GREETING PILOTI」と呼びます。
 
  (3) GREEN ENERGY(グリーンエナジー)
     今回の商品リニューアルは都市における住宅の長期使用を促進するものですが、環境性能についても一層の適応性を高めています。次世代省エネ性能と都市でも自然を感じる「都市的自然主義」というコンセプトにより快適な生活を導くことに加え、3階の陸屋根を活かして太陽光発電設備を設置することにより、日照条件の厳しい都市部においても効率的なグリーンエネルギーを生み出します。また、比較的大きな設置場所を必要とするエコキュートやエネファームの設備についても、「GREETING PILOTI」で無理なく設置できます。また、将来的に普及が見込まれる蓄電池システムやEV(電気自動車)を蓄電池として活用する場合にも無理なく対応可能な建物としています。
 
III. 商品概要
 
1. 構 造   重量鉄骨システムラーメン構造
2. 本体価格   今回提示のプロトタイプで本体価格3,870万円(消費税込み)
(エレベーターを含み、太陽光発電設備含まず)
3. 販売地域   関東、東海、関西、山陽の一部、九州北部
4. 販売目標   (年間)500棟
5. 発売日   2010年1月9日
 
◆プロトタイプ外観
  プロトタイプ外観
 
◆プロトタイプ間取り図
   
  1階床面積 26.07m2( 7.89坪)
  2階床面積 62.03m2(18.76坪)
  3階床面積 49.00m2(14.82坪)
  延べ床面積 137.10m2(41.47坪)
  総面積 176.38m2(53.35坪)
 
1階間取り図 2階間取り図 3階間取り図
  (画像はウェブサイトhttp://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/にてダウンロードできます。)
 
 
以上
 
 

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