シンガポールでの溶液重合法スチレンブタジエンゴムプラント起工式開催について
〜 製造拠点の多元化により、安定した生産体制を構築 〜

2011年6月23日
旭化成ケミカルズ株式会社

 旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:坂本 正樹)は、6月22日(水)現地時間11時30分(日本時間12時30分)、省燃費型高性能タイヤ用合成ゴム(溶液重合法スチレンブタジエンゴム(以下、S-SBR))製造プラント(第1期)の起工式をシンガポール・ジュロン島内の当社工場用地で実施しましたので、お知らせいたします。
 起工式には、リオ・イップ シンガポール経済開発庁(EDB)長官、鈴木庸一 在シンガポール日本大使館特命全権大使などのご来賓ならびに藤原健嗣 旭化成株式会社社長はじめ当社関係者など、合わせて約100名が出席し盛大に執り行われました。

1. プラント建設の背景

 S-SBRは、省燃費型高性能タイヤ用合成ゴムです。近年、環境規制の強化や環境意識の高まりを背景に、世界的に省燃費型高性能タイヤ(いわゆるエコタイヤ)の需要が拡大しており、タイヤの安全性能を確保しつつ省燃費性能を同時に向上させるS-SBRも、省燃費型高性能タイヤに最適の材料として需要が急速に拡大しています。また、アジアでは、モータリゼーションの急速な進展とタイヤ生産のアジアへのシフトにより、タイヤ用ゴム市場の成長が続いています。
 当社は、このS-SBR事業をグローバル型拡大事業の一つと位置付け、拡大を推進してまいりました。さらに需要の拡大と顧客のニーズに応えた供給体制の拡充を図るため、シンガポールにおいてS-SBR製造プラントを建設することを昨年決定し、このたび起工式を執り行い建設に着手しました。

2. プラントの概要

(1)立 地 シンガポール ジュロン島内 テンブス地区
(2) 生産能力 第1期 年産5万トン(第2期として更に年産5万トンを計画)
(3)生産品目 省燃費型高性能タイヤ用S-SBR
(4)製 法 溶液重合法
(5)稼動予定 第1期は2013年5月 (第2期は2015年初頭を計画)

<ご参考>

(1) 当社の合成ゴム事業について

  • 主要製造品目
    S-SBR、BR(ブタジエンゴム)、熱可塑性エラストマー、スチレン系特殊透明樹脂
  • S-SBRの生産能力(BRと併産)
川崎工場 10万5千トン/年
大分工場 3万5千トン/年
合計 14万トン/年
  • 子会社の日本エラストマー(株) (旭化成ケミカルズ(株)75%、昭和電工(株)25%出資)

(2)S-SBRについて

  • SBRは、ブタジエンとスチレンを主原料とする合成ゴムで、製造法により乳化重合法によるE-SBRと溶液重合法によるS-SBRの2タイプがあります。E-SBRは汎用タイヤ向けが主体ですが、S-SBRは、タイヤ性能を向上させるのに不可欠な材料として、省燃費型高性能タイヤ向けの市場で需要が拡大しています。

 当社の連続重合プロセスによる変性S-SBRは、安全性能、省燃費性能に加え、耐磨耗性能も含めてタイヤ性能バランス向上に最適な材料として、顧客である国内外のタイヤメーカーから高い評価を頂いております。

起工式での藤原社長スピーチ
起工式での藤原社長スピーチ

鍬入れ式
鍬入れ式

左から:シャー・キー・ポク ジュロンタウンカンパニー公社(JTC)副CEO、東原敏昭 日立プラントテクノロジー(株)社長 、藤原健嗣 旭化成(株)社長、リオ・イップ シンガポール経済開発庁(EDB)長官、鈴木庸一 在シンガポール日本大使館特命全権大使、坂本正樹 旭化成ケミカルズ(株)社長、紺野茂紀 旭化成シンセティックラバー(シンガポール)社長

以上

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