第7回電気技術顕彰「でんきの礎」に選定
〜電子制御モータを生んだ高感度InSb薄膜ホール素子〜

2014年3月20日
旭化成株式会社

 このたび、旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤原 健嗣)が開発した「高感度InSb薄膜ホール素子」が、一般社団法人電気学会主催の第7回電気技術顕彰「でんきの礎※1」に選定され、3月19日に開催された平成26年電気学会全国大会で表彰式が行われました。

 高感度InSb(インジウムアンチモン)薄膜ホール素子は、InSb薄膜と軟磁性フェライト※2を組み合わせて当社が開発した高感度の磁界センサです。1975年に量産化され、角速度を精密に電子制御する超小型ホールモータの実用化に貢献しました。ホールモータは、従来のモータと異なり接点スイッチがなく、電磁ノイズを抑えられるほか、駆動効率が高く、省エネルギー性に優れています。そのためビデオテープレコーダやパソコン等の電子情報機器における機械駆動に大量に使われ、さらに冷蔵庫や洗濯機等の家庭電化製品や自動車部品などにも多用されています。2013年までに高感度InSb薄膜ホール素子の累積生産量は240億個を超えており、世界で最も多く使用されている磁界センサといえます。

 本発明により超小型のホールモータの実用化と量産化が可能になり、電気・電子・情報産業に重要な貢献を果たしたことや、半導体薄膜磁界センサ技術や電子制御モータ技術といった新学術分野を創出したことが評価され、今回の顕彰に至りました。

高感度InSb薄膜ホール素子の製品群
高感度InSb薄膜ホール素子の製品群

以上


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