最高性能の断熱材「ネオマゼウス」の販売開始について
旭化成建材株式会社
旭化成建材株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堺 正光)は、2016年12月に開発成功を発表した断熱材「ネオマゼウス」について、本年1月16日より販売を開始することを決定しましたのでお知らせいたします。
1.経緯
当社は、現在フェノールフォーム断熱材「ネオマフォーム」および「ネオマジュピー」の2製品を展開しておりますが、2017年4月から開始された省エネ基準適合化など、住宅における断熱性能の高性能化が進行するなか、従来の2製品よりさらに断熱性能を10%高めた「ネオマゼウス」を開発し、販売の準備を進めてきました。今般、JIS認証および主要な防火構造認定の取得等の準備が整いましたので、販売を開始します。
当社のフェノールフォーム断熱材製品は、いずれもノンフロン発泡で 1)最高レベルの断熱性能を有し、2)その断熱性能を長期にわたって維持でき、3)フェノール樹脂の特長を生かし優れた耐燃焼性を備える製品です。2000年10月の「ネオマフォーム」の発売以来、戸建住宅から、一般建築、産業用途などさまざまな分野で幅広く採用されてきましたが、とりわけ戸建住宅の中で高い断熱性能を目指す住宅に多く採用されており、このたび「ネオマゼウス」が加わることで、よりその展開が広がることが期待されます。
2.製品の特長
1)断熱性能
○熱伝導率(断熱性能を表す値) λ=0.018W/(m・K)
「ネオマゼウス」は、JIS A 9521:2017(建築用断熱材)の「フェノールフォーム断熱材1種2号EⅡ」を取得しています。熱伝導率λ=0.018W/(m・K)という値は、このJIS A 9521の中で最高ランクとなります。
2)環境性能
「ネオマゼウス」は、従来の「ネオマフォーム」で使用している炭化水素系ガスに、地球温暖化係数の値がより小さいHFO(ハイドロフルオロオレフィン)※1を加えることで、発泡ガスの環境性能を向上させています。
当社断熱材「ネオマフォーム」「ネオマジュピー」と主な特性を比較すると以下のようになります。
「ネオマゼウス」 | 「ネオマフォーム」 | 「ネオマジュピー」 | |
該当JIS規格 | JIS A 9521 フェノールフォーム 断熱材1種2号EⅡ JIS A 9511 フェノールフォーム 保温板1種2号E |
IS A 9521 フェノールフォーム 断熱材1種2号CⅡ JIS A 9511 フェノールフォーム 保温板1種2号C |
JIS A 9521 フェノールフォーム 断熱材1種3号CⅡ |
密度(kg/m3) | 30 | 27 | 24 |
熱伝導率(W/(m・K)) | 0.018 | 0.020 | 0.020 |
発泡ガス | HFO、炭化水素(混合) | 炭化水素 | 炭化水素 |
主な部位・用途 | 屋根、壁 | 屋根、壁 | 床充填専用 |
3.製品仕様
1)JIS規格
JIS A 9521 フェノールフォーム断熱材1種2号EⅡ
JIS A 9511 フェノールフォーム保温板1種2号E
2)構成
3)製品規格
4)製品外観(45Z-G6)
4.主な防火構造認定
<取得済み>
〇ネオマゼウス外張り断熱工法 [外装材]:サイディング [構造]:軸組/枠組
〇ネオマゼウス充填断熱工法 [外装材]:サイディング [構造]:軸組/枠組
〇ネオマゼウス外張り+充填断熱工法 [外装材]:サイディング [構造]:軸組/枠組
<申請中>
〇ネオマゼウス外張り断熱工法 [外装材]:鋼板 [構造]:軸組/枠組
〇ネオマゼウス外張り+充填断熱工法 [外装材]:鋼板 [構造]:軸組/枠組
5.主な使用例
6.断熱材「ネオマ」シリーズについて
当社では、「ネオマゼウス」をより高性能な断熱水準の住宅に向けた製品と位置づけ、「ネオマフォーム」「ネオマジュピー」も合わせた3製品でさまざまな住宅の温熱性能に応じた事業展開を図っていきます。
7.販売開始日
2018年1月16日
8.販売エリア
日本全国
9.今後の断熱材事業の展開
日本の住宅は、欧米に比べて冬の寒さが問題となっていますが、当社としては、さまざまな形で、できる限り少ないエネルギーで寒さを解消し、健康で快適な暮らしを実現できる温熱環境の提供に努めたいと考えています。そのために製品の提供のみならず、設計支援、施工支援などのサービスの提供や、2017年1月に開設した「快適空間ラボラトリー」(体験棟および展示棟)で体験できる「あたたかい暮らし」の価値を発信していきます。当社は今後とも「クリーンなエネルギー社会」の実現に貢献するとともに、断熱材事業の一層の拡大を図っていきます。