第60回記念 全日本実業柔道団体対抗大会

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1部 A・Bともに惜しくも準決勝で敗退。賜杯に届かず!
3部 軽量級中心ながらも抜群のチームワークで見事優勝を果たす!!

 6月5・6日(土・日)東京都・東京武道館に於いて全日本実業柔道団体対抗大会が行われ、当部より、1部に2チーム、3部に1チームが出場しました。
初日に行われました、3部では、平均体重81kgの軽量級中心のメンバーながらも、抜群のチームワークを発揮し、見事初優勝を果たしました。

 2日目となる1部では、Aチームは優勝した新日本製鐵に、Bチームは2位の日本中央競馬会に惜しくも敗れ、優勝はなりませんでした。

 なお、大会優秀選手賞に、3部の齋藤、白井、河添がそれぞれ選出されました。

 各試合の詳細は以下の通りです。

3部

1回戦

旭化成 4-0 広島大学柔道クラブ
先鋒 寺居 一本
(大外刈)
石田
次鋒 河添 一本
(大内刈)
ハーレー
中堅 白井 優勢
(大外刈)
竹本
副将 廣瀬 引き分け 茅島
大将 齋藤涼 一本
(大内刈)
吉本

2回戦

旭化成 3-0 新日鐵
先鋒 寺居 引き分け 吉崎
次鋒 河添 優勢
(指導2)
小野
中堅 白井 優勢
(指導2)
小林
副将 角地 一本
(足 払)
大将 齋藤涼 引き分け 小嶋

3回戦

旭化成 4-0 アーバンセキュリティ
先鋒 寺居 引き分け 岩井
次鋒 河添 一本
(反則勝)
矢部
中堅 白井 一本
(背負投)
戸辺
副将 角地 一本
(足 車)
藤原
大将 齋藤涼 一本
(大内刈)
堀口

4回戦

旭化成 4-0 K.K.スポーツ
先鋒 寺居 引き分け 谷口
次鋒 河添 一本
(合 技)
R.ヘクル
中堅 白井 優勢
(背負投)
高本
副将 角地 一本
(横四方固)
大田黒
大将 齋藤涼 一本
(大内刈)
高嶋

準決勝戦

旭化成 2-1 東京拘置所
先鋒 寺居 引き分け 村越
次鋒 河添 一本
(反則負)
大金
中堅 白井 優勢
(体 落)
竹中
副将 角地 引き分け 菅井
大将 齋藤涼 一本
(大内刈)
纐纈

 準決勝戦は東京拘置所との対戦。

 先鋒戦は寺居が120kgの相手の奥襟を取り、相手の頭を下げさせながら動き、ポイントは奪えなかったが勝ちに等しい引き分けで流れを引き寄せる。

 次鋒戦は河添が変則的に組みにくる相手の動きを止められず、相手の下半身を直接攻撃する反則を取られてしまい、反則負けを喫しリードされる。

 中堅戦、73kg級ながらポイントゲッターの白井は115kgの相手の技を捌き続けながらも技を繰り出していく。開始40秒に白井が体落で有効を奪いリード。その後も相手が体格を利用して前に出てくるが組み手の厳しい白井は粘り強く捌き、優勢勝ち。

 副将戦は前の3試合を全て一本勝ちし、勢いづいていた角地が登場。角地は序盤から足技を中心に攻めるも相手の守りが堅く上手く崩せない。終盤に相手の内股を返してポイントかと思われたが何もなく、その後も組際の大外刈などで相手を倒すもポイントなく引き分け。

 大将戦、内容差で負けている中、ポイントを取らなければならない状況の中、齋藤が落ち着いた面持ちで登場。齋藤は重心の低い相手に対し冷静に攻め立て1分8秒に得意の大内刈で鮮やかに一本勝ちを決め、チームの逆転に成功し、決勝進出を果たす。

決勝戦

旭化成A ②-2
(内容勝ち)
センコー
先鋒 寺居 一本
(大外刈)
駒瀬
次鋒 河添 一本
(合 技)
鈴木
中堅 白井 引き分け 沼田
副将 角地 優勢
(指導3)
石本
大将 齋藤涼 一本
(総合勝)
武井

 決勝戦は初優勝をかけてセンコーと対戦。

 先鋒戦、66kg級の寺居が100kgの相手に対し奥襟を取り、強気に攻めてチームの勢いを見せるが、1分21秒に相手の大外刈を受けてしまい一本負け。体重差40kg差の中、善戦と言える戦いだった。

 次鋒戦、河添は先に組み、相手の頭を下げさせて技を出させないように動く。その中で、1分25秒支釣込足で技有を奪う。その後も相手に反撃させる事なく攻め続け、2分31秒、場外際に追い詰めて相手が逃げようとしたところに小内刈を決め技有を追加し、合わせ技で一本勝ち。ポイントをイーブンに戻した。

 中堅戦、ポイントゲッターの白井はパワーのある相手に対し組際の背負投、小内刈で対抗する。相手は背負投を警戒し、なかなか前に出てこない。両者攻めあうがポイントまで至らず引き分け。

 副将戦、角地は身長差のある相手に対し、足技でポイントを奪いに行く。中盤から動きの少なくなった角地に指導が与えられていき、中盤には指導を3つ与えられる。しかし、ここで角地は反則負けにならないように足技を出し相手にプレッシャーを掛けて相手の攻撃を止めるが、指導3を取り返すことなく優勢負け。

 大将戦、一本勝ちを取らないと逆転できないプレッシャーの中、齋藤が180cmと上背のある相手に対し開始から落ち着いた攻めを見せる。そして1分12秒一瞬の隙を突き、得意の体落で一本とも取れる投げで技有を奪う。その後も相手に反撃をさせることなく攻め続け、指導を積み重ねる。試合時間も残り10秒を切り、代表戦かと思われた残り4秒に相手に3つ目となる指導が宣告され、一本勝ちに相当する、総合勝ちで勝利。

抜群のチームワークを発揮し、軽量級中心で臨んだ中、大逆転で優勝を勝ち取り初優勝を果たしました。

1部

1回戦

旭化成A 2-0 了徳寺学園
先鋒 大鋸 一本
(上四方固)
西村
次鋒 高井 引き分け 森本
中堅 増渕 引き分け 穴井
副将 塘内 優勢
(指導2)
佐藤
大将 西潟 引き分け 矢嵜
旭化成B ①-1
(内容勝ち)
京葉ガス
先鋒 野田 優勢
(技 有)
中濱
次鋒 西田 引き分け 花本
中堅 辻 引き分け 河原
副将 出口 引き分け 須藤
大将 田中 一本
(払巻込)
紺野

準決勝戦

旭化成A 1-2 新日本製鐵
先鋒 高井 一本
(大外刈)
森田
次鋒 西潟 優勢
(技 有)
西山
中堅 塘内 引き分け 高橋
副将 増渕 引き分け 齋藤俊
大将 大鋸 一本
(横四方固)
吉永

 準決勝戦、旭化成Aは新日本製鐵と対戦。

 先鋒戦、組み合うと高井に分があるため森田選手は良く動き、組際の攻撃で指導2を奪う。これに奮起した高井が強引に組みに行き、タイミング良く大外刈りに入れば相手は背中から真後ろに倒れ一本勝ち。貴重な先取点を取る。

 次鋒戦、長身の西潟は両襟を持ったところからの左右の払腰を見せ相手に攻めさせない。しかし、昨年の90kg級の日本チャンピオンである西山選手に、攻撃した技の戻り際を狙われ、小外刈で技有を奪われる。反撃を試みるも、相手は寝技を上手く使い、時間切れとなり優勢負けを喫する。

 中堅戦、塘内は全日本選手権王者の高橋と対戦。身長で12cm、体重で50kgの差がある王者に対し塘内は序盤から背負投や小内刈を繰り出し相手の技を封じる。中盤には技を出そうとする相手に合わせ、組際に体落をかけ相手を腹ばいにするなど、終始攻勢に試合を進め勝ちに等しい引き分け。

 副将戦、増渕は奥襟をとりに来る相手の動きを止めて得意の内股、大内刈で攻める。お互い技を出し攻め合うがポイントを奪うことができず引き分け。

 大将戦、体格で勝る大鋸に対し後のない新日鐵は中量級の選手が玉砕とも取れる攻撃を仕掛けてくる。内容差でリードしてはいるが、負けるとチームの負けが決定となる場面でのプレッシャーの中、序盤から相手を押込んでいく。相手も引かず一進一退の攻防が続く。終盤に入り疲れが見えてきた大鋸は相手の袖釣込腰を受けてしまい有効を取られ、そのまま寝技に入り、大鋸は必死に逃げるも横四方固に抑え込まれ一本負け。1-2で準決勝戦敗退となった。

旭化成B 0-2 日本中央競馬会
先鋒 辻 引き分け 山本
次鋒 田中 引き分け 片渕
中堅 野田 引き分け 立山
副将 出口 一本
(大外刈)
石井
大将 西田 優勢
(指導2)
鈴木

 旭化成Bは日本中央競馬会と対戦。

 先鋒戦、辻は持ち前の動きと体格を利用し前に出て攻めるが後一歩のところで相手が技を出し指導を奪えない。終始、前に出て攻め続けているが相手の捌きも上手く、両者ポイントないまま終了、引き分け。

 次鋒戦、田中は重心の低い重量級との対戦。田中は背負投や巴投で攻め、相手は背負投で応戦してくる展開。両者、得意なところを組めないまま時間が過ぎ、引き分けとなった。

 中堅戦、野田は全日本選手権2位の立山選手と対戦。圧倒的に不利な体格差の中気持ちを前面に出して、野田は大外刈、大内刈、小内刈で相手を崩す。中盤相手は体格を利用し強引に技に入ろうとするが野田も必死にこらえてポイントを与えない。そして、両者ポイントないまま試合終了し引き分け。

 副将戦、出口は開始から前に出て相手の技を封じようと攻める。得意の大内刈や大外刈、内股を使って相手にプレッシャーをかける。相手も組際に大外刈を狙うが出口の勢いの前に技に入れない。残り1分を過ぎた時、相手は組手を変えた出口の一瞬の隙を突き、大外刈を掛けてくる。出口は体をひねって逃げようとするも相手が逃さず、一本負け。

 大将戦、西田は一本を取って代表戦に繋げたい所だが重量級の相手が守りを固めるとなかなか切り崩す事ができない。組際の技を上手く使い、指導を狙いにいくも掛け逃げと見られ指導を取られる。終盤、西田が攻めあぐねていたところに指導を取られて取り返せず試合終了。優勢負けを喫し、0-2で準決勝戦敗退となった。

最終結果

1部

優勝 新日本製鐵
2位 日本中央競馬会
3位 旭化成B
3位 旭化成A

2部

優勝 ADRIA
2位 日本通運
3位 まるや接骨院
3位 東レ滋賀

3部

優勝 旭化成
2位 センコー
3位 府中刑務所A
3位 東京拘置所

優秀選手

齋藤涼 (旭化成)
白井勇輝 (旭化成)
河添佑 (旭化成)
駒瀬雅洋 (センコー)
石本光樹 (センコー)
鈴木貴士 (ADRIA)
中野竜 (ADRIA)
大川康隆 (ADRIA)
三山悟司 (日本通運)
影野裕和 (日本通運)
高橋和彦 (新日本製鐵)
吉永慎也 (新日本製鐵)
西山将士 (新日本製鐵)
立山広喜 (日本中央競馬会)
石井竜太 (日本中央競馬会)

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