平成27年全日本柔道選手権大会

西潟 3位!
王子谷 3位!

4月29日(水・祝)に『平成27年 全日本柔道選手権大会』が東京都/日本武道館において開催されました。

【大会位置づけ】

  • 8月開催の世界選手権大会(カザフスタン/アスタナ)100kg超級代表の最終選考大会(その他2名も大会後に選出される)
  • 体重無差別で行われる国内最高峰

詳細については下記の通りです。

1回戦

垣田 ○ 判定
(3-0)
瀧田
(道都大学)
海老 ○ 一本
(背負投)
形部
(香川県警察)

2回戦

垣田 一本 ○
(大外落)
高橋
(新日鐵住金)
増渕 一本 ○
(谷落)
神谷
(筑波大学)
王子谷 ○ 一本
(合技)
岩田
(兵庫県警察)
西潟 ○ 一本
(袈裟固)
野村
(三光不動産)
百瀬 ○ 一本
(内股)
奥村
(日本エースサポート)
海老 一本 ○
(合技)
七戸
(九州電力)

3回戦

王子谷 ○ 僅差
(指導2)
井上
(ALSOK)
西潟 ○ 一本
(浮落)
ウルフ
(東海大学)
百瀬 判定 ○
(0-3)
上川
(京葉ガス)

4回戦

王子谷 ○ 有効
(出足払)
上田
(明治大学)

安定した試合運びでここまで勝ち上がってきた王子谷(右組)の対戦相手は明治大学の上田選手(左組)となった。
ケンカ四つの組手となる両者は互いに釣手(王子谷:右手、相手:左手)を持ち合う。開始早々、釣手を持った相手は王子谷の顎を下から突き上げながら前に押し出す。この行為に対し開始23秒、【指導1】が宣告。王子谷は引手(左手)を持ち攻めたいが、つかむことができない。互いに攻撃の糸口がつかめず開始2分20秒、【指導】がそれぞれ宣告。その後、王子谷が「支釣込足」や「体落」などやや攻勢に転じ開始3分20秒、防御にまわった相手に対し3つ目の【指導】が宣告。残り1分少々、相手は釣手を持った状態で右にステップしながら左足で「小内刈」を掛ける。戻り際に合わせ王子谷が右足で「出足払」を放つとたまらず左体側より畳に落ち【有効】を奪う。残り時間は1分を切り相手は背中を持ってどんどん詰め寄ってくるも対処し、試合終了。準決勝へ駒を進める。

西潟 ○ 一本
(合技)
石井
(日本中央競馬会)

日本武道館を沸かせるシーソーゲームとなったこの対戦。
順当に勝ち上がってきた西潟(左組)の相手は石井選手(右組)。両者190cmを超える大男同士の激突に期待感が高まる。
ケンカ四つの組手になる両者は釣手(西潟:左手、相手:右手)を持つ。はじめに仕掛けたのは石井選手。釣手を持ち合い、引手(左手)を持った瞬間に「体落」。ポイントにはならなかったが勢いよく畳に落ちる。積極的な相手はがっぷり持ち合うと「大内刈」を掛けケンケンで追ってくるところを西潟が返す。一本かと思われたが【待て】の宣告。審判員の審議になるもポイントは認められず試合続行。その直後、両襟を持った西潟が「払腰」を仕掛けると相手は崩れ落ち【技有】を奪う。ポイントリードした西潟は体を寄せ「支釣込足」で振ると相手はたまらず右膝をついて崩れる。さらに押し込もうと体を浴びせようとするところ、逆にバランスを崩し相手に上体をひねられ【技有】を奪われ抑え込まれる。万事休すと思われた次の瞬間に大きい相手をひっくり返し今度は西潟の抑え込み。「横四方固」で15秒抑え【一本】。会場からは見応えのある試合をした選手へ歓声と拍手が贈られた。

準決勝戦

王子谷 僅差 ○
(指導3)
原沢
(日本中央競馬会)

連覇を狙う王子谷(右組)の相手はライバル原沢選手(右組)。
相四つの組手となる両者。王子谷は釣手(右手)で奥襟をつかんで胸を合わせて勝負を仕掛けていきたいところ。対する相手は手足の長さを生かし王子谷との距離を保ちたいところ。開始よりお互いに引手(左手)で襟をつかむ。相手は長身を生かし高い位置から右手を伸ばし奥襟をつかむ。王子谷も奥襟をつかもうと右手を伸ばすも相手は体を左に開き持たせない。十分に持った相手は「大内刈」「体落」と攻めてくる。頭が下がり受けにまわった王子谷に開始1分5秒と2分20秒に2つの【指導】が宣告。前に出てプレッシャーを掛けていきたいが相手に先手を取られ十分に組むことができない。王子谷は得意の「大外刈」を仕掛けるも釣手の位置が低いために相手の上体が崩れず不発。その後も相手に先手を取られ苦しい展開が続く。試合時間も残り1分を切り場外に下がってしまった王子谷に3つ目の【指導】。何とかポイントを奪おうと「支釣込足」や「大外刈」を掛けるも試合終了。連覇の夢は叶わず3位入賞に留まる。

西潟 一本 ○
(小外刈)
七戸
(九州電力)

圧倒的な力をみせ準決勝戦に駒を進めてきた西潟(左組)。対するは2014年世界選手権100kg超級代表の七戸選手(右組)。
ケンカ四つの両者はまず釣手(西潟:左手、相手:右手)で間合いを計る。西潟はすぐに引手(右手)で襟をつかみにいく。相手は持たれないように釣手(右手)を左右に動かし、的を絞らせない。動きの速い相手は西潟の不意を狙い引手を持ちながら飛び込んで「大内刈」を仕掛ける。西潟はこれを冷静にさばく。西潟は落ち着いた様子で釣手を上からつかみ、引手で襟をもって引き寄せる。そして「払腰」を仕掛け攻勢に試合を進める。防御姿勢の相手に対し開始1分25秒【指導1】が宣告。なかなか引手が持てないが少しずつ相手との距離を縮めプレッシャーを掛け逆の「大外刈」を仕掛けていく。試合も中盤に差し掛かり依然として緊迫した状態が続く。互いに釣手を持ち引手で西潟は襟を持ち、相手は袖を持つ。西潟有利の組手になり攻めようとした瞬間に相手は釣手の位置を前襟から奥襟に持ち替えると同時に西潟の左後方へ「小外刈」を仕掛ければ反応できず回転しながら畳に落ち【一本】。
決勝進出ならず3位入賞となった。

最終結果

優勝 原沢 久喜(日本中央競馬会)
2位 七戸 龍(九州電力)
3位 西潟 健太(旭化成)
3位 王子谷 剛志(旭化成)
5位 高橋 和彦(新日鐵住金)
5位 上田 轄麻(明治大学)
5位 石井 竜太(日本中央競馬会)
5位 上川 大樹(京葉ガス)

旭化成 陸上部