第50回全九州実業団対抗柔道大会

旭化成 1部 圧倒的強さで10連覇を達成!!

10月18日(日)福岡県/福岡武道館において『全九州実業団対抗柔道大会』が行われました。
優秀選手に「田中 貴大」と「上杉 亮太」の2名が選出されました。
結果詳細について下記の通りご報告いたします。

1部

1回戦

旭化成 5-0 福岡拘置所
野田 ○ 一本
(縦四方)
白石
百瀬 ○ 一本
(腕 絡)
黒木
西田 ○ 一本
(払 腰)
山下
田中 ○ 一本
(帯取返)
浦邉
上杉 ○ 一本
(腕 取)
豊田

準決勝戦

旭化成 5-0 陸自西部方面隊A
百瀬 ○ 一本
(大内刈)
金子
上杉 ○ 一本
(上四方固)
岡田
西田 ○ 一本
(払 腰)
野村
野田 ○ 一本
(縦四方固)
國分
田中 ○ 一本
(一本背負投)
福山

準決勝戦の先鋒は、百瀬(右組)が登場。対するは小柄だが関節技が非常にうまい金子選手(右組)。開始から百瀬は相手に詰め寄りプレッシャーを与えながら先に組みにいく。相手は組もうとせず左右にステップしながら動き、「巴投」などの捨て身技を仕掛けて凌ぐ。開始1分15秒、消極的な相手に【指導1】が宣告。徐々に百瀬の間合いになり、開始1分55秒に「大内刈」を仕掛け、真後ろに落下させ【一本】を取る。

次鋒には上杉(右組)が登場し、岡田選手(右組)と対戦。体格で勝る上杉は相手の様子を伺うことなく前に出て、引手(左手)を持ちにいく。相手はスピードで対抗しようと動き回るが動じず「払釣込足」で崩し、寝技で攻める。その後も攻め続け、早い組手で相手に圧力を掛けながら組み際に放った左の「足払」で宙に浮かし、腹ばいで落ちた瞬間に相手の襟を持ち「送襟締」から「上四方固」に移行し、抑え込む。20秒で【一本】となり、良い流れで中堅へバトンを回す。

続く中堅戦はチーム最軽量の西田(左組)と野村選手(左組)の対戦。負ければチームの敗退が決まるため、開始より積極的に仕掛けてくる。西田は回り込みながら相手の力を逃がし、「小内刈」や「内股」と攻める。開始1分が経過したところで場外際へ追い込み、相手が反発して場内へ入ろうとする力に合わせ前に引き出し「払腰」を掛け、大きく回転させ、畳に落とす。 審判の宣告は【一本】。3連勝で決勝戦進出を決める。

次に登場するのは野田(右組)。対するは野田よりも一回り大きくパワフルな柔道をする國分選手(左組)。相手は一矢報いようと前に出てチャンスを狙う。しかし、野田は一歩も下がることなく相手を押し込む。場外際で相手が仕掛けた「一本背負投」を崩し、得意の寝技へ移行する。うつ伏せ状態の相手の両足を外側から両足でロックし、横に回転させ、そのまま「縦四方固」を掛け 、20秒が経過し【一本】となる。

最後は田中(左組)の登場。対するは福山選手(左組)。開始より前に出て引手(右手)をつかみプレッシャーを与える。相手は後退しながら「背負投」で応戦する。その後も田中が前に出て有利な状況が続く。一方的な展開のまま試合は1分40秒が経過。
田中が釣手(右手)を持ち、相手のあご付近を押しながら相手の上体を起こした瞬間に低くしゃがみ、「一本背負投」を仕掛ければ、相手は速い回転で背中から落ち見事な【一本】となる。5人全員が全て一本で勝利を挙げ、決勝戦に弾みをつける。

決勝戦

旭化成 5-0 九州電力
田中 ○ 一本
(合 技)
川波
上杉 ○ 一本
(払釣込足)
七戸(虎)
百瀬 ○ 一本
(大外刈)
西田 ○ 有効
(内 股)
山本
野田 ○ 僅差
(指導3)
近藤

決勝戦の対戦相手は、九州の強豪、九州電力との対戦となった。

大事な先鋒戦を任されたのは田中(左組)。対するはベテランの川波選手(左組)。非常に組手が厳しく、容易な相手ではない。両者は試合開始より激しい組手争いを展開する。相手は出入りが激しい組手をするが、田中は動じず組み止めて様子を伺う。開始1分が経過し、相手が「巴投」を仕掛けると、田中はすぐに寝技へ移行し、「横四方固」で抑え込む。しかし、16秒で逃げられ惜しくも【技有】となる。「待て」が入り、仕切り直しとなった直後に相手が「韓国背負投」を仕掛けてきたところに胸が合い、そのまま「袈裟固」で抑え込む。15秒抑え込んで【技有】となり先程のポイントと合わせて【一本】となる。

次鋒戦には、上杉(右組)の登場。対するは長身の七戸(虎)選手(右組)。相四つの組手になる。上杉は積極的に前に出て、組み際に「足払」を仕掛ける。手足が長い相手は釣手(右手)で奥襟をつかみ、上杉の頭を下げさせようとする。しかし、上杉は姿勢を崩さず前に出て相手を場外へ押し込み「支釣込足」を狙う。開始2分、場外に出た相手に【指導1】が与えられる。30秒後に続けて2つ目の【指導】。反撃をしようと「大内刈」や「大外刈」を掛けるも冷静に対応する。残り1分を切っても攻撃の手を緩めず前に出ていたが、相手に「支釣込足」で右に振られバランスを崩し【有効】を奪われる。逆転を許した上杉は攻撃のペースを上げ、互いにがっぷり奥襟を持ち合った瞬間に「払釣込足」を仕掛け、見事に宙を舞い【一本】。意地の勝利にチームも勢いづく。

中堅戦に登場するのは百瀬(右組)。対するは相手チーム主将の森選手(左組)。ケンカ四つの組手となるため、開始より釣手(百瀬:右手、相手:左手)での争いが続く。百瀬は上から相手の釣手を抑えながら、プレッシャーをかけていく。引手(右手)をつかむと「小外刈」「小内刈」と連続で出していく。守りに入る相手に開始1分13秒【指導1】が宣告。直後、組み際に「大外刈」を合わせると相手は耐え切れず真後ろへ倒れ【一本】。この時点で10連覇を決める。

副将戦には西田(左組)の登場。対するは変則的な柔道スタイルの山本選手(右組)。ケンカ四つの両者、釣手(西田:左手、相手:右手)で間合いを取る。開始より「足払」を掛け、積極的に攻撃をしていく。開始1分、場外際で「内股」の掛け合いとなり、最後は西田が相手を前方に引き出し「内股」を掛け、相手は体側より落ち【有効】を奪う。その後、相手は釣手(右手)の位置を背中に変え、西田の左体側に密着してチャンスを伺う。西田は、持たれても慌てず足技を使いながら相手をかわし間合いを取る。そのまま試合は進み、有効ポイントで西田の勝利となった。

4戦全勝で迎える大将戦には野田(右組)の登場。対するは近藤選手(右組)。相四つの組手になる両者は引手(左手)を持ち合う。十分に組み合うことはできないが、組み際に「大内刈」や「大外刈」で攻める。相手は組み合うことを嫌い、前傾姿勢で防御にまわる。なおも野田は相手を押し込みながら「体落」。惜しくもポイントにはならないが相手は大きく崩れる。防戦一方の相手に開始1分55秒、2分30秒にそれぞれ【指導】が宣告される。徐々に両手を持てるようになり、「支釣込足」などでサイドに崩し、「大外刈」に繋げていく。残り15秒のところで相手に3つ目の【指導】が与えられ、そのまま試合終了。僅差により野田の勝利となる。

大会10連覇を達成し、さらには初戦から3試合全て5対0の勝利という快挙も成し遂げた。

男子1部で10連覇を達成した旭化成チーム

最終結果

男子1部

優勝 旭化成(10連覇)
2位 九州電力
3位 九電工
3位 陸自西部方面隊

男子2部

優勝 戸髙鉱業社
2位 大分刑務所
3位 新日鐵住金大分
3位 ホンダ熊本

男子3部

優勝 JR九州
2位 福岡刑務所
3位 十全会回生病院
3位 光仁会病院A

旭化成 陸上部