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インタビュー

(株)エルトップ小林社長インタビュー ベンベルグ®の機能性×先染めならではの表現力が、唯一無二の裏地を生み出す。

<ベンベルグ>を使った先染め織物の自社裏地ブランド「LOISIR(ロアジール)」を販売する株式会社エルトップ。自ら裏地デザインの企画を手掛ける代表取締役の小林社長に、先染め織物の魅力や山梨県富士吉田産地への思い、男性のおしゃれについて語っていただきました。

裏地ブランド「LOISIR(ロアジール)」を展開 当社は先染めの<ベンベルグ>裏地を企画・製造・販売しており、国内外のコレクションブランド、アパレルメーカー、セレクトショップなどで取り扱っていただいています。「先染め」というのは、縦糸と横糸をそれぞれ染めてから織る方法で、織ってから染める「後染め」に比べて手間も時間もかかりますが、ストライプやチェック、ジャガードなど、幅広い表現が可能です。

先染めの魅力を生かしたいと思って私が企画したのが、このカラフルなジャガード柄の裏地です(写真)。社員には「こんなに派手なのが売れますか?」と心配され、お願いした職人さんたちにも「本当にコレつくるの?」と驚かれましたが(笑)、実は勝算がありました。イメージしたのはオーダーで洋服をつくる人。せっかくオーダーするからには人と違うものをつくりたいと思うはず、きっとこういうものを選ぶはずだと思ったんです。予想は見事的中、おかげさまで、これが今一番売れているんですよ。ここだけの話、個人的には無地やシックなテイストが好きなんですけどね(笑)。
当社ではこういった先染めの<ベンベルグ>裏地を「LOISIR(ロアジール)」というブランド名で展開しています。紳士服に使われることが多いのですが、レディースも売り上げの35~40%程あり、レディースの場合は裏地としてだけでなく表地としても使われています。

先染め織物の高度な職人技を知ってほしい <ベンベルグ>はとても繊細なので、先染めによる製織が非常に難しい繊維なんです。生産は山梨県の富士吉田市で行われ、当社も現地に生産物流センターを置き、密なコミュニケーションをとっています。

製作の工程は多岐にわたっており、ほとんどが分業作業です。
まず糸を染める前に「撚る(よる)」という工程が入ります。糸同士をねじるんですね。それから指定の色に染める。次に、縦糸を柄の通りに並べる「整経(せいけい)」という工程があります。機械を使って行うのですが、これを扱うには高度な職人技が必要。1本間違うと間隔がそろわなくなって1000m分をダメにしてしまうんです。それから機(はた)で織っていく。簡単に説明するとこのような流れなのですが、シンプルな柄でも1日50m、派手な柄では1日25mしかつくることができません。

これらの工程1つ1つを見てもらいたいという思いから、当社では定期的に取引先の皆さんに向けた「産地見学ツアー」を開催しています。普段は光の当たりにくい職人さんにも注目していただくことで、お客様には「これだけ手間暇かけて丁寧につくられている」ということが伝わりますし、職人さんにとってもたくさんの人に自分の仕事を見せられることは、うれしいことだと思うんですよね。
ここに挙げた以外にも、もっと細かい工程がたくさんあって、それぞれに職人さんがいらっしゃいます。そして、その中のどなたが抜けても織物は出来あがらないんですよ。見学ツアーをきっかけに、若い職人さんがやる気を出してくれたり、例えば廃業を考えていた人が「やっぱり息子に継がせたい」と思ったりしてくれたら嬉しいですね。少しでも伝統を守ることの手助けができれば、と常に思っています。

「着やすさ・脱ぎやすさ・心地よさ」が、裏地の要 ご紹介した通り、これだけの手間と時間がかかりますので、当然コストも上がります。それでもたくさんの方々が「LOISIR(ロアジール)」を、長年選び続けてくださっています。

選んでいただける理由の一つは、繰り返しになりますが、先染めならではの豊かな発色や柄の表現ができることだと思います。
また、「双糸」といって、撚った細い糸2本をさらに撚り合せて、1本に仕上げた糸を使うことにより、コシとはりのある生地に仕上がることも強みの一つではないでしょうか。双糸使いは表地の世界では普通のことなのですが、裏地で定番として使用しているのは「LOISIR(ロアジール)」だけなんです。

そして大前提として、素材が<ベンベルグ>ということがあるでしょうね。当社のお客様は<ベンベルグ>の良さをご存知の方が多いですよ。名だたるインターナショナルブランドさんにも使っていただいていますが、皆さん理解した上で採用されていると思います。
裏地とは単純に言ってしまえば、「洋服を着やすくする」ものであり、「脱ぎやすくする」もの、さらに「着ているとき快適である」ために付いているものです。<ベンベルグ>の裏地は、滑りがいいから着やすい、静電気が起こりにくいから脱ぎやすい、吸放湿性があるから着ているときも快適と、非常に優れています。機能面において、<ベンベルグ>に敵う素材は他にないと、私は本当にそう思いますね。

優れた機能性を持つ<ベンベルグ>に、先染めならではの表現力という付加価値をプラスしたのが、当社の「LOISIR(ロアジール)」なんです。

エンドユーザーに選ばれる裏地へ 裏地をわざわざブランド化したのは、「エンドユーザーから選ばれる存在になりたい」という思いがあったからです。
どうやったらもっと「LOISIR(ロアジール)」をエンドユーザーにアピールできるだろうと考えて、2015年からは「Alpino(アルピーノ)」というオリジナルブランドのジャケット販売もはじめました。今、私が着ているのがそうです。着心地やシルエットにかなりこだわってつくった自信作です。もちろん裏地は「LOISIR(ロアジール)」。ちゃんと内側にタグもついていますよ。今のところ毎シーズン1パターンだけしかつくっていませんし、会社のWebサイトに載せているだけなのですが、売り切れになるサイズもあったり、結構売れているんです。意外と若い方が買ってくださっていますね、リピーターもいるんですよ。

多くの男性にとって服は、どうしても仕事をするための「ユニフォーム」という感覚になっているように思います。でも、私としては皆さんにもっとおしゃれを楽しんでほしいですね。「なんでもいいや」ではなく、毎日の装いに少し自分のこだわりを入れてみたり、人前に出たときに自信を持てる一着を持ったりと、幅を持つことによって、きっと心が豊かになると思うんですよね。「LOISIR(ロアジール)」というブランド名にもそんな思いを込めています。直訳するとフランス語で「余暇」という意味なのですが、私はいつも「豊かな時間」と紹介しているんですよ。

株式会社エルトップ 代表取締役社長 小林 達司

株式会社エルトップ代表取締役社長。学習院大学卒業。平成5年11月より同社取締役。平成24年6月より現職。同年、富士吉田産地の認知度向上、および<ベンベルグ>先染裏地ロアジールのブランディングの一環として、産地訪問ツアーを立ち上げ既にアパレル関係者、学生400余名に研修を実施。また、平成27年より先染裏地をエンドユーザーにダイレクトに発信するアルピーノというジャケットブランドを展開し継続中。

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