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インタビュー

AICP(-Academie International de Coupe de Paris) Vauclair校長。今も昔も、パリで 「本物の物作り」を続ける。

1830年創立のフランス政府認定の服飾プロ(モデリスト)養成学校。学校での勉強に加え、実際の企業での研修もカリキュラムに組み込まれており、学年末の試験の結果、成績優秀と認められた学生にはフランス政府認定のディプロム(資格)が授与されるシステムもある学校。
前身はテーラーでもあり、フランスのドゴール大統領、アメリカのアイゼンハワー大統領、昭和天皇の弟君である三笠宮様の軍服なども請け負った世界有数の高級テーラーとしての歴史もある。
今も昔も、パリで本物の物作りに徹している同校のVauclair社長に「本物の物作り」についてお話を伺った。

裏地はおしゃれの重要なポイント 裏地・芯地は服自体のライン構築を決めるものであり、裏地は時としておしゃれを表現するものでもあると思います。昔から、裏地はおしゃれの重要なポイントとして、LUXE(高級感)を表現するものとして、特にこだわって選定されてきました。表地より、LUXEな品質を表現するものではないでしょうか。また、写真は一例であるが、裏地の付け方についても色々依頼人はこだわって注文をして、おしゃれを楽しんでいます。裏地は今も昔もずっと変わらずベンベルグと決めています。快適性も重要なキーワードで、ベンベルグ以外に裏地は考えられません。ひとかどのテーラーはファンタジーな服作りをするではなく、品質にこだわった服作りを心掛けています。品質、ラインに直接かかわってくるのが裏地で、注意して選定する必要があります。高級品を扱わないテーラーではポリエステルが使われることもあるのですが、プロである限り服の作り方、品質に関する理解は不可欠です。最近ではエコの側面も重視されています。

着ている服にその人自身のパーソナリティーが投影される 誤解は避けたいのですが、ちゃんとした教育を受けた人はおしゃれで、良い服を選ぶと言われています。その人が着ている服にその人自身のパーソナリティーが投影されるとも言われ、その人が身に着けているブランドがその人のストーリーを語るとも言われている気がします。人々の個性を反映する服作りの仕事を担う人々は、縫製はもちろんですが、染色、使われている薬品、洗濯法など直接縫製に関係のない基礎的な勉強も怠らないでほしいですね。また、社会が求める、sustainableなどのその時代時代の要求にも鋭く感覚を持ってほしいと思います。グローバルな視点も忘れないで欲しいです。そしておしゃれにこだわった品質の良い、快適な服を作ってほしいと切に願っています。

共通する文化的、本質的価値観が「本物の追求」 1976年以来仕事で日本に年に2回は来日しています。大の日本好きで、「自分は前田利家の末裔である」と思っているんです。ある時関ヶ原を通過していた時に突然、とてつもなく血が騒ぎ出しデジャヴュ状態(既視感)を味わったのですが、その後、別の機会に金沢を訪れた際に同じような感覚に襲われ、えも言えぬ懐かしさが押し寄せたんです。ついに自分は前田家の末裔だと信じるに至った出来事でした。勝手に想像すると、フランスと日本では色々と違いは大きいですが、彼我に共通する文化的、本質的価値観が「本物の追求」にある点が、日本や前田家に対する愛着に結び付いているのではないかと考えています。

自身も裏地はベンベルグ 少々こだわった裏地の付け方

Vauclair校長

弁護士を目指し、中~大一貫のCOLLEGE STANISLAS LOUIS LE GRAND SORBONEを卒業。然し、最終的に国会議員で且つ、当時のドゴール大統領の専属テーラーであった父の後継となるべく、ドイツの紳士服専門学校MULLER ET SOHN A MUNICHで学び、後に1830年創立來、第6代目AICPの校長となる。同時に服飾業界雑誌 MT2、デザイン企画会社パリスティル社の社長にも就任。現天皇陛下が欧州(フランスも)ご訪問の折、エリゼ宮でのパーティには服飾業からはエルメスの社長、ピエールカルダン、そしてボークレー社長が招待された。この時、美智子皇后がフランス語でお話をして下さったのが大切な思い出となっている。数々のモード界への貢献にてフランス政府よりOFFICIER DANS L’ORDRE NATIONAL DU MERITEを叙勲。

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