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インタビュー

KITON世界最高峰のメンズ・ブランド。最高峰たる所以を二代目CEOが語る

時代を超え、一生モノのジャケット、スーツを提供するイタリアの世界を代表する最高峰のブランドを率いるCEOが語るKITONの神髄。その哲学、物つくりから人材育成についてまで、時代とともに変化しつつ、守り続ける伝統について伺いました。

今日のキートンに至る歩み キートンは同族企業で、創業者は叔父のチロ・パオーネです。当初私たちはテーラーに生地を販売していました。そして1956年、1日10着程度の洋服を作ることからスタートし、今日では世界的に有名な企業となることができました。現在当社はジャケットやスーツの生産をメインとしてしていますが、スポーツ用品(スポーツウェア)、ニット、靴など他の多くの製品も展開しております。キートンは創業60年を超える企業ですので、これも当然の進化かもしれません。当社を支えている根幹は、「クオリティ」です。キートンは常に品質を追求し続けています。私たちが言う「クオリティ」とは、最終製品だけではなく、ライフスタイル全体に関してだと考えています。服つくりではいろいろな部品で1つの製品が構成されています。私たちのDNAであるファブリックに始まり、裏地、芯地、ボタン、サービス、その他すべてのものを見極めるのに熟練が求められています。

■タイムレスなファッションとしてのキートン
キートンにとって、時代を超えたものつくり、それは難しいことではないと考えています。なぜなら、私たちは我々の多くのお客様と直接接し、お客様が求めておられるものを伺うことができ、また満足していただけるものを作ることができるブランドだからです。
私たちはすでにすべてを持っている方々に、何かをお作りしなければなりません。半年後に流行遅れになるものをお作りする訳には行きません。ご生涯に亘り残るものをお作りしなければならないのです。キートンの商品をご購入いただくことは、お客様にとって投資にも似た事柄だと考えています。お客様も時間とともに体形が変わりますが、同じジャケットを着用し続けられることを望んでおられ、サイズを直しながら、10年、20年と、同じジャケットをご愛用いただいています。
キートンには、特にサマーシーズンにたくさんの方々がお越しくださいます。お客様の多くは、休暇でイタリアをご訪問され、 これに合わせてキートンの工場を見学していただいています。お客様とお話しをさせていただき、お客様が求めておられることを理解するのは楽しいことです。これがキートンのもの作りの秘訣の1つです。私たちは自分のルールや自分のファッションではなく、最終消費者であるお客様を中心にコレクションを構築しています。だからこそキートンは、時間を超越した、タイムレスなコレクションになっているのだと思います。1シーズン限りのコレクションではありません。
お客様について我々が考えなければならないもう1つのポイントは、毎シーズン、何か新しいものを購入されたいというお気持ちを刺激することです。

■キートンの核となるもの
キートンの核となるのは、新しいファブリックやデザインを創ることです。この際、常に心に留めておかなければならないのは、お客様が求めておられるものから外れてはいけないということです。キートンのお客様は、ご自分をよく見せたいと思われる方でも、他人から評価されたいと思われる方でもありません。
私たちは最終消費者であるお客様とお会いし、時には昼食や夕食など、お客様と食事をご一緒させていただき、長い時間を過ごし、お客様がお求めのものを理解申し上げることが最も大事な点だと考えています。このようにして、コレクションが生み出されて行きます。単なるモード、ファッションによる物つくりではありません。お客様中心の物つくりをすることを心がけています。お客様が絶対なのです。

キートンにとっての守り続けている伝統 伝統は私たちにとって非常に重要なものです。伝統とは、あるべきもの、人生哲学、過去を大切にすることだと思います。製品が変わらないことを意味するのではありません。私たちは今でも30年前、40年前と同じようにジャケットを作っています。裁断された生地や裏地などは、過去40年の間にすべて変わりました。然し、スーツの場合、お客様へのアプローチ方法、お客様に寄り添うことが、私たちの伝統の一部であると考えています。どのように製品を作るか、またどのようにお客様に接するかということ、そしてお客様を大切にする方法は、ずっと変わらず当社の伝統の一部となっています。

■服は、どのように自己意識に影響を与えるのか・・・?
お客様がジャケットを試着されたときの最初の反応だと思います。この反応が私たちにとって最も重要なこととなります。お客様がジャケットを触られはじめ、鏡の前に立たれ、キートンが似合うか、ふさわしいかをご覧になり、お客様が製品と会話を交わされた方はほぼキートンのお客様になってくださいます。お客様がこの時、お客様はそのジャケットの一部になり、ジャケットはお客様にとって第二の皮膚のようになります。こうしてキートンのお客様になって下さいます。鏡に映ったお姿だけを重視される方(スタイルのみに注意を払われるお客さま)は、あまりキートンに適していないのかもしれません。

最高の服を作るには最高の素材を使用しなければならない、その理由 最高のスーツでは、それを構成する素材が最も重要です。このため私たちにとって、最高の素材を使用することは非常に重要です。キートンで使用される素材は、世界で最も貴重で最も高価なものです。キートンは優れた素材を使っていることで広く知られています。ファブリックについて話をしていると、キートンが世界最高の生地を使用していると皆さんにご評価をいただいていることがよく分かります。他社が上限として妥協されてしまう価格帯から私たちの生地選定はスタートしています。

■キートンジャケットを初めて着たとき、どのような感じがするのか
キートンジャケットを初めて試着されるとき、最初に何を感じられるかが非常に重要です。ジャケットの軽やかさ。重さ。またジャケットが身体にどのようにフィットするかが重要です。しかしながら、実はこの瞬間は私達にとってあまり良い瞬間とは言えないのです。それは、ジャケットが真新しくて、お客様にまだ馴染んでいないからです。ジャケットは着用し続けると、身体の形に馴染んできます。着れば着るほど、ジャケットはお客様ご自身にあったものになります。これもあまり知られていないポイントですが、これがキートンと他社との異なる点です。我が社のジャケットはよく着込まれるほど、身体に馴染み、それはキートン・ジャケットではなく、お客様ご自身のジャケットになるということです。キートンジャケットは長年ご着用いただけ、体形が変わらなければ一生ご着用いただくことができます。

■この分野をリードする製品であるおかげで
たしかに、家族や私にとって、このような製品を作ることは非常に重要です。キートンにいなければ、キートンをご愛用頂いているようなお客様にお会いできる機会を持つことは難しかったでしょう。キートンは世界でもパワフルでエレガントな方々に愛用いただいておりますと思います。私たちはどなたにキートンをご愛顧いただいているかは申し上げられませんが、私はこうした方々とお会いできることを大変光栄だと感じています。キートンにいなければ、このようなレベルの方々とお会いすることはできなかったでしょう。

お客様本位で選ぶとベンベルグ® 製品に使用されるすべての素材と同様に、裏地も非常に重要です。廉価な裏地や他のアクセサリーを使って、よい製品を作ることはできません。ですから、市場で最高の裏地を使用しています。低価格の裏地ではファブリックが非常に軽く感じられます。表地と裏地が反発するのではなく、裏地が表地に追随しマッチする事が重要です。このため、世界で最高の裏地を使用しています。
私たちにとって裏地は非常に重要です。生産現場では、私たちがどのように裏地を取り扱っているか、体の動きに合うように裏地が縫い付けられているか、裏地が身体に連動するように服つくりをしているのかがわかるでしょう。
もちろん、裏地は柔らかく、製品や表地と一緒に、お客様の身体に追随して動かなければなりません。大事なのは、裏地の存在が何も感じられない、ジャケットの内側と外側の違いが感じられないことで、それが優れた着心地を生みます。これらがすべての鍵となります。当社製品をご着用いただいている方々は、お客様はスタイルも求めておられますが、着心地も大変重視しておられます。
それが、お客様が<ベンベルグ>ファブリックで感じられることだと思います。だからこそ40年もの間、<ベンベルグ>の裏地を使い続けているのです。

■「The Best of the Best +1(とびきり最高のもの、プラス1)」
「The Best of the Best +1 」は、叔父が言い出したものです。これは、現状に満足するのではなく、常によりよいものを試してみる、製品を向上させる、サービスを向上させる、お客様との関係を向上させることを常に思い出させてくれます。

キートンにとっての、未来のビジョン 過去10年間で、世界は大きく変化しています。今日、お客様はフォーマルウェアよりもレジャーウェアを求めておられます。そこで、当社もその方向に進んでいます。洋服に対しては、お客様はリラックスした着心地やスタイルを求めておられます。着心地は、お客様にとって最も重要なポイントになっています。そしてこれが我々にとっても、最も重要なことだと思っています。お客様は、旅行をなさり、休暇をとられ、 毎日散歩に行かれる時に、いつも、より快適なものを求めておられます。これが、当社が進もうとしている方向です。時代の動き、お客様のご要望を日々突き詰めて行きたいと考えています。

■経験豊富な職人たちに支えられて伝統を守る
当社には勤続35年の仕立て職人がいます。非常に熟練した職人です。また、キートンは、新しい世代を育てるために、18 年前に仕立て職人向けの学校を建設した世界でも稀有な企業だと思います。現在一番経験が浅い仕立て職人でも、すでに勤続 10 年です。これらの人たちでも当社ではまだ非常に若い職人に位置付けられます。年配の職人は後輩を指導し、手際よい仕事ぶりを見せてくれるので、私たちにとって非常に重要な存在です。彼らの中には引退した後、当社の学校で指導者になる者もいます。これが、伝統の継承に役に立っています。伝統を守ることは、会社の根本にかかわることだと思っています。私たちは伝統を守り抜きたいと考えています。だからこそ、当社は18年前に学校を建設したのです。

■ベンベルグ®とKITON両ブランドの進む方向
<ベンベルグ>ブランドを使用し、<ベンベルグ>の伝統に従うかぎり、今後もまったく問題はないと思います。これは、私たちにとって非常に重要なポイントです。<ベンベルグ>がクオリティを重視しながら進化するのは良いことだと思います。なぜなら、今日の市場における新しい要求を満たすためには、それぞれの製品で大きな進化が必要とされているからです。私たちは、進化することには何も問題を感じていません。これこそは非常に重要なポイントだと考えています。この点も当社の伝統の一つだと確信しています。キートンは20年前のキートンではありませんが、然し、キートンの背景となる伝統は何も変わっていないということも、すべての方々に知っておいていただきたいと思います。

裏地、特に<ベンベルグ>は、私たちが使用しているすべての素材と同じように、未来に向けても重要な素材だと思います。もちろん、新しい開発品を追求することに私たちも旭化成も毎日取り組んでいますが、何よりもクオリティを優先させています。私たちの商品は時代にマッチしたものでもなければなりません。それは特に、キートンと<ベンベルグ>のような伝統的な企業である私たち全員にとって重要なことです。未来のために何かをすることが重要だと思っています。<ベンベルグ>ファブリックを使って、私たちは昨日まで世界になかったもの、素晴らしい企業の未来を創り出しています。

Antonio De Matteis

1964年生まれ。KITONグループに1986年入社し、2007年にCEO就任。同グループの第二世代のトップとして、750名の従業員を擁し、世界で47の店舗を保有する世界最高峰のアパレルグループを牽引している。

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