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AsahiKASEI旭化成ホームズ株式会社


 
 旭化成グループ横断による新事業を追求する
実証棟「HH2015」の第3期リニューアル工事が完了


    旭化成グループ横断による新しい事業創出の場として2011年より稼働してきた実証棟「HH2015」について、2015年3月に第3期目となるリニューアルをしました。
   「実証棟HH2015」は、住まいや暮らしをテーマに、社会の変化を捉えて「新しい社会価値」を発想し、実現していくための実証の場として活動を続けてまいりました。
  今回の改修では、次なる事業創出を目指して「シニア事業」及び在宅医療を中心としたグループ内の「医療関連事業」の2つのテーマの検証の場とすることを主な目的としています。シニア事業については、当社の「シニアライフ研究所」による、自立した高齢者が豊かに暮らせるための要素を取り入れた集合住宅の検証空間を用意しました。
   HH2015は、2011年の竣工から3年余の間に約650名の民間企業・学職者などの皆様にご覧いただきました。多くの優れたアイテムや技術を実際に搭載し検証することでの新たな発見もありました。今後も多くの方の評価や意見を得ながら、グループの力を結集し「新しい社会価値の創出」に挑んでいきます。

 
HH2015 第3期竣工外観
■実証棟HH2015の建物概要
名称:実証棟「HH2015」
所在:静岡県富士市鮫島2-1 
旭化成株式会社 富士支社内
(旭化成ホームズ㈱ 住宅総合技術研究所 敷地内)
構造:重量鉄骨システムラーメン構造
(商品名:ヘーベルハウス フレックス)
1階床面積:128.46㎡(38.86坪)
2階床面積:190.50㎡(57.62坪)
3階床面積:97.99㎡(29.64坪) 
4階床面積:6.25㎡(1.89坪)
延床面積:423.20㎡(128.01坪)


 
実証棟HH2015の概要と今回のリニューアルまでの背景
 
   「実証棟HH2015」は、住まいや暮らしをテーマに、社会の変化を捉えて「新しい社会価値」を発想し、実現していくための実証の場として、2011年より活動を続けています。旭化成グループの中期経営計画「For Tomorrow 2015」の一環として、グループ横断でシナジー効果を発揮しながら将来の新事業を生み出す「ゆりかご」として2011年12月に竣工しました。最終年度である2015年までに新しい技術・製品・サービスを社会へ送り出し、華を開かせたい。そんな思いを込めて、この実証棟を「華開く(Hana Hiraku)2015=HH2015」と命名しました。

     
   【2011年12月の第1期竣工】
   「環境・エネルギー」「住・くらし」「医療」という3つの領域を中心に新事業の展開を目指し、まずは各領域における社内外の様々な最新技術・製品・サービスなど、使えそうなアイテムを可能な限り搭載し、それぞれの実用性などを検証してきました。

【2013年5月の第2期竣工】
   約1年の検証期間で精査した第1期搭載アイテムのうち「事業創出」に向けてより具体的な検証のため、主に、旭化成グループの技術や知見を最大限に活かし「在宅医療」と「水耕栽培」を効果的に活かせる空間の提案をしました。結果、今後在宅医療を提案する上での課題などを検証し、水耕栽培の分野では家庭用水耕栽培キット「VEGEUNI(ベジユニ)」を上市することができました。
   また、住宅メーカー6社による「住宅エクステリアガーデン研究会(JEG)」の各会社が持っている技術や外構アイテムを共通仕様化し、お互いの事業の中で販売していくための検証なども行いました。

【2015年3月の第3期竣工(今回)】
   今回の改修では、「シニア関連事業」と「医療関連事業」の2つを主なテーマとして、更なる事業創出を目指す検証の場としてリニューアルしました。
   シニア関連事業については、2014年4月、本格的な高齢社会の到来を背景として、高齢期を豊かに過ごすための住まいのあり方を研究する「シニアライフ研究所」を設立しました。この1年、研究所では、“高齢者のくらしの実態”を把握するため、「高齢者(主に自立した70代)が感じる豊かさ」と「別居の実子との関わり」を調査してきました(2015年3月17日調査リリース)。今後は、その調査内容を元に、HH2015を利用して、自立した高齢者が豊かに暮らすための集合住宅の研究を進めてまいります。
   医療関連事業については、旭化成グループとしての今後の進展が期待される事業であるため、引き続きグループ内のシナジー効果を高めた事業展開を検討していきます。第1期から検証を続けてきた「在宅透析のすまい」以外にも、心臓突然死のリスクのある患者さんが使用する着用型自動除細動器 「LifeVest」や、殺菌効果の高いLEDであるUVC-LED(深紫外線発光ダイオード)など、進化してきた旭化成グループの商品・技術を設置しました。
 
   
今回のリニューアルにおける主な2つのテーマゾーン
 
   【シニア向け集合住宅ゾーン】
   旭化成が考えるシニア向け集合住宅の実証実験をスタートするための空間です。
シニアライフ研究所の調査で、高齢期の「豊かなくらし」には、以下の3つの“つながり”が深く関係していることがわかってきました。
 
                    
    ヘーベルハウスやヘーベルメゾンのご入居から多数いただいた声を元に、ご近所や入居者同士のコミュニケーション、離れて暮らす家族から見守られている安心感、また、四季の移り変わりを楽しめる自然との関わりを、具体的な空間を作って実証していく予定です。  
 

■離れて暮らす家族とのつながり

ダイニング一体型キッチンで、孫が泊まりに来た際に気軽に泊まれる床上げタタミスペースなども提案した50㎡のシニア向け集合住宅。
離れていても高齢者の安否がわかる「みまもりシステム」を備えた洗面所や、タブレット端末を使って離れてくらす家族ともコミュニケーションが取れる「くらしのおと」を提案。
   ■身近な社会とのつながり
共用廊下に「つながる」窓とベンチを設けることで、行き交うご近所さんとも自然なコミュニケーションがとれる「イマどき縁側」を設置。
また、リビングとつながる庭をアウトドアリビングとし、入居者やご近所の方が自然と集える空間を提案します。
     

  

  【在宅医療ゾーン】  
   平均寿命と健康寿命との差の拡大にもみられるように、健康上の不安を抱えながら日々を過ごされている方が増えてきているなか、そうした方々が自宅で治療を続けながら“いきいき”とした毎日を過ごすことができる住まいづくりは、将来的に必要性が高まるものと考えます。
旭化成グループ横断での今後の進展が期待される事業であるため、引き続きシナジー効果を高めた事業展開を検討していきます。

  ■治療を必要とする方も、その家族も安心な「在宅医療」
1期2期と、リビングで家族と過ごしながら行う「在宅透析」を実証してきましたが、今回は寝室におけるモデル提案をします。
また、旭化成が2012年に買収した米国ZOLL Medical Corpの日本法人、旭化成ゾールメディカル株式会社の主力商品、着用型の自動除細動器「Life Vest(ライフ ベスト)」も合わせて展示しています。着用型であるため、心臓の状態が変化した際に自動的に除細動治療を行えるため、長期的な心臓疾患リスクを抱えるお客様の不安を和らげます。
 
   


心臓突然死のリスクのある患者さんが使用する「Life Vest(ライフ ベスト)」
 
  ■室内の空気環境を殺菌する技術
旭化成が2011年に買収した米国Crystal IS社の技術を利用し、寝室での在宅透析空間に、殺菌効果の高いLED「UVC-LED(深紫外線発光ダイオード)」を導入案を提示しています。いつも安心な空気の中でより快適なくらしの可能性を提案します。UVC-LEDは、水銀ランプやキセノンランプなどの紫外線殺菌ランプと違い水銀を使わずに殺菌効果を得られ、薬品も使用しないことから環境に優しい殺菌ができるため、今後飲料品や食品などの分野での活躍が期待されています。
 
 


 
将来的にUVC-LEDでキッチンまわり用品を殺菌 する実例案も展示
 
 
本件に関するお問い合わせ先
〒160-8345 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル
旭化成ホームズ株式会社 広報室
(電話)03-3344-7115 (FAX)03-3344-7050
(メール)j-koho@om.asahi-kasei.co.jp