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News Release
平成28年12月12日
旭化成不動産レジデンス株式会社
一般財団法人首都圏不燃建築公社

関東大震災の復興住宅が数多く残る老朽木造住宅密集地域の防災整備
「中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業」権利変換計画認可取得

旭化成不動産レジデンス株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:池谷 義明)と一般財団法人首都圏不燃建築公社(本社:東京都港区/理事長:田中 裕司)が参加組合員として参画する中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業組合は、2016年12月9日に東京都より「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律(密集法)」に基づく権利変換計画の認可を受け、着工に向けて動き出しましたのでお知らせいたします。

該当地区は、関東大震災後の復興のために同潤会が建設した木造低層住宅地のうち戦争で焼け残った場所を含む老朽木造住宅密集地域です。入り組んだ路地に面する老朽家屋が多数存在するなど、現状では個別の建替えが困難となっており、震災時の家屋倒壊や延焼火災などの恐れがあるため早急な不燃化対策が求められ、東京都の「木密地域不燃化10年プロジェクト」における不燃化特区のコア事業の1つに位置付けられていました。

2020年にオリンピック・パラリンピック開催を控える東京都では、震災などによる甚大な被害が予想される木造住宅密集地域の不燃化整備は喫緊の課題です。本事業は東京都内の防災街区整備事業(密集法による法定事業)として6件目の権利変換計画認可であり、木密地域の解消が着実に進みつつあると言えます。中でも本事業の特徴は、該当地区が容積率200%の第一種住居地域に位置し、駅前再開発などと比べて容積率・高さ規制などの制約が厳しいことに加え、関係権利者数140名に及ぶ規模であることです。一般的にこのようなケースでは合意形成に長い期間かかることが予想されますが、本事業では東京都の不燃化特区制度に基づいて品川区が積極的に推進したことや、防災街区整備事業として進められたことなどから、高いハードルの中でも都市計画決定から約1年半という短い期間で権利変換計画を受けることができた事例として今後の参考になると思われます。

再開発後のマンションは、配棟計画では地域全体の円滑な避難に資するために歩道状の空地を確保するとともに、北側に隣接する小学校側に避難広場や集会施設などを設けるほか、マンホールトイレやかまどベンチなども設け、地域の防災拠点として地域全体のまちづくりの促進につながる不燃化特区のコア事業にふさわしい提案を目指し計画を進めてまいります。

完成予想パース(北側の中延小学校側から)
完成予想パース(北側の中延小学校側から)

Ⅰ.中延二丁目旧同潤会地区について

本事業の該当地区である「中延二丁目旧同潤会地区」は、東京都が取り組む「木密地域不燃化10年プロジェクト」の不燃化特区の1つ「東中延一・二丁目、中延二・三丁目地区」の中に位置します。同地区は、関東大震災後の復興のために設立された財団法人同潤会により建設され、空襲など戦災による難を逃れた木造低層住宅が数多く残された場所です。木造建築が94%、旧耐震構造が87%という状況から震災時の倒壊や延焼の危険性が懸念されながら、敷地の約半数が60㎡未満で道幅も多くは2m未満であることや住民の高齢化などにより単独での建替えが困難な状況となっていました。戦前・戦後を通した住宅供給の歴史の面影を残す風景でもある一方、災害時の消火活動・避難活動に支障を来さないために早急な不燃化対策が必要とされ、特区の中でも再開発の緊急性が高く特区全体への波及効果も期待されるコア事業に位置づけられました。

Ⅱ.計画概要 (※現時点の計画のため変更になる可能性があります)

事業目的である「防災性能を有する良質な都市型住宅で土地の細分化と狭隘道路の解消」を図ることはもちろん、景観コンセプトには「旧同潤会地区の人の賑わいや路地空間の記憶継承」を掲げ、新たな緑化空間を整備し、住民同士の交流や周辺地域とのコミュニティー形成に貢献できるランドスケープを目指します。

① 公開広場

北側に隣接する中延小学校側に避難広場や集会施設などを設け、災害時の活動スペースとして機能できる配棟計画とし、日常的にも空地を開放して、日常も災害時も助け合えるコミュニティーづくりを目指します。足もとには芝生や地被で広がりを演出し、中延小学校側の桜と呼応するように桜を配置するなど、地域との一体感を目指します。

② 防災広場を計画

地区内の北西隅に広場を設け、マンホールトイレ、かまどベンチ、防災井戸などの設置を検討中。マンション敷地内と公園をつなぐ小路をつくり、緑陰の中を散策できる憩いの場となるよう計画します。

③ 敷地の建物南側に通路を設置

建物周囲にも空地(全体で約500㎡)を確保し街全体の延焼防止に貢献。消防車の消火活動を可能とし、避難通路としても機能させます。敷地内の建物南側にも東西に通り抜け可能な通路を設け、日常的にも心地よく使える緑に包まれた歩行者空間を計画します。

Ⅲ.これまでの経緯と今後の予定

2007年~ 防災上の課題や共同化について地元懇談会を開催
2010年1月 東京都が「防災都市づくり推進計画」を改定
2010年12月 旧同潤会地区の関係権利者による「防災まちづくり検討会」設立
2012年1月 東京都が「木密地域不燃化10年プロジェクト」実施方針を策定
2012年5月 「東中延一・二丁目、中延二・三丁目地区」が10年プロジェクトの先行実施地区に指定され 「中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業」が「コア事業」に位置付けられる
2013年10月 旭化成不動産レジデンスを旧同潤会地区共同化推進支援業務コンサルタントに選定
2014年3月 中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業準備組合の設立
2014年5月 旭化成不動産レジデンスを事業協力者に選定
2014年6月 首都圏不燃建築公社を事業コンサルタントに選定
2015年4月 都市計画決定
2016年2月~ 中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業組合の設立
旭化成不動産レジデンス、首都圏不燃建築公社を参加組合員に選定
2016年12月 「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律」に基づく権利変換計画認可
2017年2月 除却工事着手(予定)
2017年6月 建設工事着手(予定)
2018年1月 販売活動開始(予定)
2019年3月 建物竣工(予定)

<ご参考資料>

■参考1(歴史)

⇒中延二丁目旧同潤会地区の変遷に関する資料(別紙)

■参考2(用語)

「防災街区整備事業」

2003年に改正された「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律(密集法)」に基づく事業。老朽化した木造建築物が密集し、火事や地震の際の避難や延焼防止などの防災機能が確保されていない地域を対象に、防災機能の確保と土地の合理的かつ健全な利用を図るため、権利変換による共同化などにより土地・建物や道路・公園などの公共施設を整備するものです。

密集法第3条に基づく東京都の防災街区整備方針では、現在82地区約5135ヘクタールの木造住宅密集地域が防災再開発促進地区に指定され、防災機能を確保するための一体的建替えなどが図られています。

東京都内における防災街区整備事業の権利変換計画認可としては板橋三丁目地区(板橋区、2008年1月)、関原一丁目中央地区(足立区、2010年11月)、京島三丁目地区(墨田区、2011年1月)、荏原町駅前地区(品川区、2013年9月)、目黒本町五丁目24番地区(目黒区、2015年7月)に続き今回の中延二丁目旧同潤会地区が6事例目となります。

「木密地域不燃化10年プロジェクト」

東京都が、防災街区整備事業をはじめとする木造住宅密集地域の解消をより迅速に進めるために、2012年1月に策定した実施方針。火災や震災時に特に甚大な被害が想定される整備地域約6900ヘクタールを対象に、東京都と各区が連携しながら約10年間に重点的・集中的に取り組むことにより、2020年度までに域内の不燃化領域を70%とすることなどを目標に掲げ、木密地域を「燃えないまち・燃え広がらないまち」に再生することを目指しています。

同プロジェクトでは整備地域内に現在53地区約3100ヘクタールの不燃化推進特定整備地区(不燃化特区)を指定し、各特区の不燃化を進める核となるコア事業を中心に不燃化事業が促進されています。コア事業の中には、権利変換による共同化マンション建設が計画されるものも多数あり、市街地再開発事業や防災街区整備事業などの手法が用いられます。

<本件に関するお問い合わせ先>

〒160-8345 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル
旭化成ホームズ株式会社 広報室
(電話)03-3344-7115 (FAX)03-3344-7050 (メール)j-koho@om.asahi-kasei.co.jp

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