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30年後も安心「アパート経営のメンテナンス計画」とは?

経営ノウハウ

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2014年3月18日

30年後も安心「アパート経営のメンテナンス計画」とは?

アパート経営は長期事業です。長期にわたり安定した経営を行うための一つのポイントがメンテナンス計画です。つい、家賃の変動にばかり目がいってしまいますが、家賃を下げないためにも、空室を出さないためにも、メンテナンスは計画的に行う必要があります。またメンテナンス費用は、時に思わぬ支出を伴うこともあるだけに、収支計画にも影響が出てきます。10年後はもちろん、30年後も競争力を維持し、収支を安定させるために必要なメンテナンス計画のポイントを短期・中期・長期にわけて解説します。

長期メンテナンス計画は52%が「なし」

日本賃貸住宅管理協会に加盟している管理会社などに行った調査によると、「長期修繕計画を策定している管理物件の割合」が「なし」と答えた会員企業が52.1%となりました。つまり、約半数の管理会社は、長期修繕計画を立てていないということで、オーナーの立場から言うとせっかく管理会社に依頼しているのに長期的な視点でアドバイスをもらえないのは残念です。長期修繕とは、屋上防水・外壁塗装などの大規模修繕を含みますが、費用の積み立てなど長期間にわたり準備をしなければ、対応できないものです。管理会社を選ぶ際のポイントの一つとして、短期、中期、長期のメンテナンスについて、どう考えているのかチェックすることが大切かもしれません。

アパート経営における修繕といえば、日々のメンテナンスにばかり目がいきがちで、入居者の入れ替え時の原状回復については、よく話題に上るのですが、長期修繕計画はつい見落としがちなのが実態のようです。
新築の頃は人気が高くても、本当の勝負の分かれ道は10年後、20年後。建物は生きているとよく言われますが、それはアパートも分譲マンションも戸建ても同じです。メンテナンスを怠れば、汚損により築年数の古さや設備の故障や陳腐化が目立つようになります。入居者からも敬遠されて空室が増え、収支にも大きな影響を及ぼしてしまいます。
長期間、賃貸住宅としての競争力を維持すること、つまり資産価値を維持するためには、短期、中期、そして長期のメンテナンス計画にかかっていると言っても決して言い過ぎではありません。築20年、30年の物件でも空室の出ない人気物件に共通して言えることは、メンテナンスがしっかりと行き届いていることです。

アパート経営の本当の勝負は10年後、20年後。長期間、競争力を維持していくためには短期、中期、長期のメンテナンス計画が大切。

日常のメンテナンスは、近隣トラブルにも影響!

では、短期、中期、長期メンテナンス、それぞれのポイントについて見ていきたいと思います。
まずは、日頃のメンテナンス。これについては清掃がどれだけ行き届いているかがポイントになります。定期的に清掃業者に依頼するのが望ましいでしょう。建物の立地条件や周辺環境、規模などによりメンテナンスの頻度や方法は変わります。例えば幹線道路に面していれば、排気ガスなどで建物が汚れやすくなるため、できれば定期的に汚れ具合をチェックするのが良いでしょう。

汚れが目立つ場所としては、まず集合郵便受けです。空き室になっている郵便受けにチラシがたまっていたりしていないかチェックが必要です。特に空き室があって、内見者が訪れたときに、郵便受け周辺が汚れていると大きなマイナスイメージを与えてしまいます。
駐輪場も入居者以外の自転車が止められていないかをチェックします。
それから、ゴミ置き場周辺もゴミが散乱したりすると近隣への迷惑となるので、ルールが守られているかも含めてチェックする必要があります。あまりに汚損がひどい場合、建物はもちろん、街の美観も損ねてしまうことになります。賃貸事業は、街づくりといった側面も持っていますので、意識したいところです。
設備に関しては、共用設備の確認になります。外灯が切れた場合はセキュリティ上も危険ですので、速やかに交換しましょう。

短期的には美観を損ねないよう定期的な清掃が大事。またゴミ置き場など近隣への影響のある場所は要注意。

入居者入れ替えのメンテナンスを計画的に行う方法とは

次は中期的な入居者の入れ替え時に発生する室内のメンテナンスです。
室内クリーニング、クロスの張り替えは行う物件が多いようです。クロスも、色、模様ともバリエーションが豊富になりましたので、部屋のイメージも一新できます。加えて、最近は少なくなりましたが、和室がある場合は畳やふすまも汚損の程度に応じて取り替えます。

入居中の室内は、オーナー自ら手を入れられない場所なので、入れ替え時に設備投資するのが良いでしょう。前回のマンスリーレポートでも人気設備をテーマに取り上げましたが、室内設備で言うと「TVモニター付きインターホン」や「洗浄機能付き便座」などは簡単に取り付けられますのでお勧めです。また、最近は収納スペースを改良するケースもよく見られます。使いやすく棚を付けたり、押し入れをクローゼットにしたりすると見栄えもよく、入居者にも好評なようです。
給湯器やクーラーの平均寿命は、使い方で差がありますが13年程度と言われています。10年を過ぎたら点検を念入りにし、故障する前に早めに交換するのがよいでしょう。

また、入れ替え時のメンテナンスで困るのは、いつ発生するか分からないということです。費用がかかるだけに、時期は気になる要素でもあります。クリーニング代は、入居者負担とするケースが多いですが、その他のメンテナンスはほとんどがオーナー負担でしょう。アパート建築の際に、収支計画を立てていると思いますが、実はこのメンテナンスの頻度で、シミュレーションも変わってきます。
入居者退室時の補修費用はいつ発生するかわかりません。不意の出費に左右されない、安定した収支計画を立てる方法の一つに「退室補修費負担システム」があります。これは、旭化成の「30年一括借上げシステム」の中のメニューの一つですが、あらかじめ毎月一定額をオーナーが納めることで、退室時の補修費用は旭化成が負担するというものです。収支を安定させたいオーナーにとっては、メリットのあるシステムです。

入居者入れ替え時のメンテナンスについては、原状回復とともに新たな設備投資も視野に入れる。収支を安定させるためには、「退室補修費負担システム」を利用する、という選択肢もある。

アパートの大規模修繕には積み立ても必要

アパートの大規模修繕と言えば、主に外壁の塗り替え、そして屋根防水です。最近では性能も向上しているため、30年間メンテナンス不要なものもありますが、物件によっては、10年、20年といったサイクルで、計画的にメンテナンスする必要があります。
計画のポイントは、修繕費用の捻出です。短期、中期のメンテナンスとは別に、計画的に修繕積み立てをするなどして、対応する必要があるでしょう。これが冒頭の調査にあった、長期修繕計画の大切なポイントです。そのためにも、建築計画の段階から費用がどれくらいかかるのか大体の予算を把握することが大切です。また、メンテナンス周期も一概には、言えません。先ほども言いましたが、外壁の汚れは立地条件によって変わってきます。数年おきにチェックすることも大切です。
また、外壁は塗り替えだけではなく、高圧洗浄で汚れを落とす方法もありますので、メンテナンス業者に相談するのが良いでしょう。

また、外壁の塗り替えも、防水も、方法は業者によっていくつかあるようです。元のものと合わない方法で行うと取り返しのつかないこともあります。建物の構造や性能に熟知した業者に依頼することが大切です。

外壁の塗り替え、屋根防水などの大規模修繕に備えて、計画的に修繕積み立てを行うのがベスト。メンテナンス業者は、建物を熟知した業者に依頼する。

長期間競争力を維持するには、管理会社との契約がポイント

これらのメンテナンスの実施については、ほとんどが管理会社に依頼していることと思います。そこで、注意したいのが管理契約の内容です。例えば、清掃は、いつどの場所を、どのような方法で行うかといったことです。まずは、契約の内容をしっかりとチェックしたほうがよいでしょう。

また、長期の修繕計画のためにも、15年目、30年目に計画修繕の実施とあわせて収支計画の再シミュレーションを行うなどのマネジメントも重要になってきます。旭化成の「30年一括借上げシステム」では、経営スタート後15年目、30年目の無料マネジメント診断を行っています。
さらには、60年点検システムを導入し、60年間で計15回の点検を実施(30年点検までは無料)しています。30年後、60年後と長期を見据えたロングライフプランが大切なのです。
旭化成のトータルサポートシステムについては、コチラ

長期を見据えたメンテナンス計画は管理会社との契約内容をよく確認すること。15年、30年のサイクルで計画修繕の実施とあわせて、収支計画の再シミュレーションも必要。

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