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ケーススタディで学ぶ!敷地を読み解く配置計画とは?

経営ノウハウ

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2021年6月 8日

ケーススタディで学ぶ!敷地を読み解く配置計画とは?

敷地の形状は様々です。さらに道路との関係、隣地の建物との関係を考えると、一つとして同じものはありません。その敷地にどのような配置で建物をプランニングするか。単純に建物プランを優先して建てるだけでは、長期にわたって「入居者に選ばれる」賃貸住宅にならない可能性もあります。敷地の個性を読み解き、その個性にあった最適なプランニングをすることで、より魅力的な賃貸住宅にすることが可能になってくるのです。ケーススタディで解説します。

配置計画のポイントは、「良好な環境」を継続できること

配置計画での大きなポイントは、「変わらない良好な環境」をコントロールすることです。
敷地の周辺環境は、将来的にどのようになるか予測することは難しく、また、隣の家が日照を阻害するような構造物を建てても基本的には拒否することはできないので、環境が一気に変わってしまうことも考えられます。
現状だけではなく、将来的にも採光や通風が隣地の状況に左右されない配置計画をする必要があります。

敷地いっぱいに賃貸住宅を建てている例はたくさんありますが、隣の敷地に何かが建つと日照環境が悪化することも考えられます。
プランニングの時点で、隣地や周囲の状況から、何かが建つ可能性が考えられるなら、中庭や駐車場をつくってコの字型に建物を配置する等の工夫によって、採光や通風が確保できます。また、入居者から人気の「角部屋」を多くつくることができるのもメリットです。
この他、中庭にシンボルツリーを配置することで、建物の印象が格段に良くなり、入居者に好印象を持ってもらえます。

■配置計画のポイント

ケーススタディ1:入居者の視線をコントロールした2棟建ての配置計画

2棟建ての場合、同じプランの建物を2棟並べるケースがよくあります。従来の外廊下タイプは、図面上ではわかりづらいのですが、ベランダの正面に別棟の共用廊下が配置されることになり、入居者同士の視線の交錯が発生するレイアウトとなってしまいます。
そこで、2棟の配置がずれるように建物と窓の配置を工夫し、視線の交錯をコントロール。共用外廊下をなくすため、重層長屋形式にして各住戸の玄関を全て1階に集め、将来的にも視線の交錯が起きない設計にしています。
建物をずらしたことで生まれた共用スペースには、シンボルツリーやベンチも設置し、ゆとり空間を感じさせるデザイン性にも優れた賃貸住宅を実現しています。

■建物をずらして配置しプライバシーに配慮

ケーススタディ2:変形敷地をプラスに活かすプランニング

変形敷地でも敷地の個性をプラスに活かすプランニングが可能です。その一例をご紹介します。
一般的なセオリーとしては、正方形や長方形の敷地形状が使い勝手が良く、その中でも東西の間口が長く、南面が広くなる敷地が良いとされます。隣地が食い込んでくるような変形敷地は敬遠されがちですが、敷地の「個性」を読み解いていくとセオリーとは違う使い勝手に気付くことがあります。
弊社では、以下の図のような真ん中に隣地が食い込む変形敷地のご相談を承った際、食い込んだ隣地の面積が小さいために、この敷地に隣地所有者が建物を建てるのはコストパフォーマンスが悪く、将来的にも建物を建てる可能性は低いと判断。この不整形こそ、将来的にも日照や通風を確保できるメリットのある「個性」だと考え、プラスに活かすプランニングをしました。

セオリーにとらわれず、敷地の「個性」を読み解き、食い込んだ隣地を取り囲むような配置計画としたことで、採光や通風も十分な、魅力的な角部屋プランをご提案し、快適な生活を入居者に提供する人気の物件となりました。

■変形敷地に賃貸住宅を建設

ケーススタディ3:隣地が高層化する可能性、全戸角部屋で採光を確保

主要駅から徒歩数分という立地もあり、周辺には8階建てなども建っている敷地のケースです。
計画時点では、隣地は2階建ての一軒家と4階建てマンションでしたが、将来所有者が変わって高層マンションに建て替わることも視野に入れる必要がありました。
そこで、この敷地の「個性」を読み解いていくと、東側隣地に三角形の不整形地があり、隣地所有者がこの三角形部分に建物を建てるのはコストパフォーマンスが非常に悪くなるために、将来的にも建物が建つ可能性が低いと判断し、東側に寄せた建物配置を提案。
南側には駐車場を広く取り、自己所有地の中で南側からの日照を確保。将来、高層になるかもしれない西側隣地からは離隔を取り、日照を確保しました。

■隣地が高層化する可能性を踏まえた配置プラン


ケーススタディでご紹介してきたように、長期にわたって「入居者に選ばれる」賃貸住宅にするためには、敷地の個性を読み解くことが大切です。ご所有の敷地の情報、建物・経営計画のご希望をもとに、どのような建物が建てられるかを無料で診断するサービスもありますので、ぜひご相談いただければと思います。
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