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ゆるやかなコミュニティでペット"共生"型賃貸住宅が人気!

入居者トレンド

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2013年11月 5日

ゆるやかなコミュニティでペット

ペット共生型賃貸住宅が人気です。中には空き待ち物件もあるようです。ポイントは共生型ということで、単なるペット可とは違います。ペットを飼っている入居者の中には、ペット共生型賃貸のほうが、分譲マンションよりも住みやすいという人もいるほどです。その理由はどこにあるのでしょうか。今回は、ペット共生型賃貸の競争力の高さを探ってみます。

ペット可とペット共生型はどう違うのか?

ペット関連市場の規模は今や約1兆4,000億円と言われています(矢野経済研究所調べ)。ここ数年の伸び率は横ばいですが、家庭用家具の約6,350億円、スポーツ用品の約1兆3,000億円と比べても大きな市場です。また犬猫に関していうと、実際飼えるのは戸建てか分譲マンション、そしてわずかな賃貸だけです。飼える環境が増えれば、さらにニーズは広がる可能性があります。

賃貸住宅でも昔からニーズは多かったのですが、物件自体は極めて少ないのが現状です。よく、空き室対策としてペット可にする方法がありますが、もともとペット不可だった物件を空いた部屋だけペット可にするには問題があります。鳴き声などがひどい場合は、隣室や近隣とのトラブルになりがちだからです。

そこで近年、人気が出てきたのが、ペット共生型の賃貸住宅です。“ペット可”賃貸住宅との大きな違いは、初めからペットを飼うことを前提に、設備・仕様や管理方法が考えられているということです。
例えば設備・仕様では、ペットのくぐり戸やフェンスドア、ペット対応クロス、ペット用換気扇、共用部には足洗い場やドッグランがついていることもあります。
そして、管理はペット専門の管理会社が行います。スタッフはドッグトレーナーなどのペットに関する資格を持っていて、入居時にはペットの審査まで行います。また、分譲ではNGのケースがほとんどの大型犬や複数頭飼いできるのも人気の秘密です。

また、ペット共生型の入居者は、生活マナーや建物をきれいに使おうという意識が高い傾向にあります。入居者同士が気持ちを理解していることの表れかもしれません。

メリット

デメリット

ペット共生型

・ペットの飼育が前提なので、全戸がペットを飼っているという安心感が入居者にある
・設備・仕様や管理が充実
・ペット専門の管理会社が管理するので、トラブルの心配がない
・ルールが整備されている
・入居者の生活マナーが高く、部屋をきれいに使おうとする意識が高い

・ペットの入居審査があるので、入居を断わられるケースもある

ペット可

・誰でも入居しやすい
・空き室対策として活用しやすい

・ペットの管理は入居者任せで、トラブルが起きやすい
・設備が不十分

初めからペットと暮らすことを前提に建てられたのがペット共生型賃貸。設備・仕様が充実し、専門の管理会社が管理するので、オーナーにとっても管理面での心配がない。

分譲マンションよりもペット共生型賃貸住宅が好まれる理由

ペット共生型賃貸住宅が好まれるポイントの一つが管理面です。分譲マンションにしろ、ペット共生型賃貸にしろ、人とペットが快適に暮らすには、ペットのしつけやマナーは欠かせません。ペット共生型賃貸では、管理会社によるしつけ教室やペットのヘルスケアセミナーが開催されるケースもあります。中には、これから飼う予定という入居者もいますので、ペット飼育初心者にも人気があるのです。

そして、入居者にとって大きな魅力が、入居者に共通する価値観です。つまり、共生型は、全戸がペットを飼っている、または飼う予定が前提なので、「ペットと暮らす」という共通のライフスタイルを入居者同士が理解し合っているということです。

共生型を選ぶ入居者の中には、分譲マンションから引っ越してきた入居者もいます。分譲マンションの場合は、飼っている人と飼わない人が混在しています。中にはペット嫌いな人、アレルギーのある人もいます。そのため、飼育のルールは厳しく、“敷地内はゲージに入れるか抱えて歩く”とか、“使えるエレベーターが制限される”とか、何かとペット嫌いの人に気を遣って生活をしなければなりません。

全戸がペット好きなら、そんな肩身が狭い思いをすることはありません。入居者同士、よき理解者でもありますので、気兼ねする必要もなく快適に暮らせる、それが大きな魅力の一つのようです。また、良好な人間関係ができている上に、部屋の使い方や臭い、鳴き声など、人とペットが暮らす際の問題点を理解しているので、住人同士のトラブルも起きにくいと言えます。

全戸がペットを飼っている共生型賃貸では、入居者同士がペットとのライフスタイルを理解し合っているため、良好な近隣関係が保たれる。

ゆるやかなコミュニティはこれからの賃貸住宅スタイル

入居者同士が“ペットと暮らす”というお互いのライフスタイルを共感し合うことで、ペット共生型賃貸には、一般の賃貸住宅にはない特徴があります。それは、コミュニティが存在することです。

入居者はイベントを通じて顔見知りになり、ペットを通じてコミュニケーションも盛んです。「○号室にはペットの○○ちゃんが住んでいる」、とお互い把握しています。
隣に誰が住んでいるのか分からない匿名性は、一般の賃貸住宅の特徴でもあり、特に都市部の場合はむしろそのほうが好まれます。分譲タイプは別として、賃貸住宅でコミュニティをつくろうとしても、無理でしょう。
一方、たとえ賃貸であってもゆるやかなコミュニティを求める入居者層もいるのは事実です。それが、ペット共生型のようにライフスタイルが同じ人同士が住む集合住宅です。この他、「子育て支援型賃貸」なども、子育て世帯同士が集まるという上では同じです。また、もう一歩踏み込んだコミュニティを求めるシェアハウスも、一定のニーズがあります。

昨今、賃貸住宅のコミュニティについては、課題としてあげられるケースがあります。それは、防犯・防災上も大きな役割を持つからです。賃貸住宅では、町内会など地元のコミュニティにも参加していないケースがほとんどです。特に、防災面では、大地震などの際、コミュニティがないとライフライン復旧までの助け合いや安否確認などがうまくいかず、孤立してしまう恐れがあります。

そういう意味では、ゆるやかなコミュニティのあるペット共生型は防災・防犯面でも優れていると言えるでしょう。

防災・防犯の点では、賃貸住宅にもコミュニティが求められている。ペット共生型のゆるやかなコミュニティは、防災・防犯面でも機能する。

管理の問題さえクリアすれば旺盛なニーズに応えられる

ペット共生型賃貸が増えたのは、この5、6年ほどでしょうか。今も昔も賃貸でのペットニーズは旺盛ですが、かつては管理面での難しさがあり、敬遠されがちでした。
しかし、それは専門の管理ノウハウがきちんと確立されていなかったからです。これまで見てきたようにペット専門の管理業者が管理をした、ペット共生型賃貸なら管理面での心配はありません。むしろ付加価値のあるコンセプトマンションとして、長期間の競争力が見込めます。

今は、単身者でもペットを飼いたいと言う人も増えています。実際、ペット共生型物件を探している人のうち3割強は単身者です。しかし、日中は留守にする単身者でもペットが飼えるのか疑問に思われるオーナーもいるでしょう。ペット専門の管理会社が言うには、ペットの品種に合った飼い方、しつけがなされていれば何の問題もないとのことです。このあたりも、管理会社が入居の時にチェックしますので安心です。

また、ペット共生型は周辺環境に公園や川など、ペットの散歩に適したエリアが特に好まれます。一般の賃貸が重視する駅からの距離はさほど影響しません。バス便物件でも十分にニーズはあるのです。これも、ペット共生型の大きな特徴でしょう。

旭化成ホームズのペット共生型賃貸住宅については、「プラスわんプラスにゃん」へ。

ペット専門の管理業社により、従来から懸念されていた管理面の問題はなくなった。ペット共生型は、付加価値のあるコンセプトマンションとして、長期間の競争力が見込める。

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