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入居者が魅力を感じるコンセプト賃貸住宅とその実態

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2023年12月 7日

入居者が魅力を感じるコンセプト賃貸住宅とその実態

SUUMOリサーチセンター調査「2022年度賃貸契約者動向調査(首都圏)」より、入居者が魅力を感じるコンセプト賃貸住宅が発表されました。1位は昨年に続き「防災賃貸住宅」でした。その他、上位にランキングされている最新のコンセプト賃貸住宅を紹介します。

今後のスタンダードとなるか!? コンセプト賃貸住宅ランキング

魅力を感じるコンセプト賃貸住宅の1位は昨年に続き「防災賃貸住宅」でした。10位までは、多少の入れ替わりはあったものの昨年と同じです。
この数年で入居者の意識が変わったと感じられるコンセプトは「防災賃貸住宅」「ZEH賃貸住宅」です。加えてコロナ禍で人気が高まった「子育て世帯向け」、以前から人気が高かった「ペットオーナー向け」については、供給される賃貸住宅そのものの品質が上がり、魅力の向上につながっています。
コンセプト賃貸住宅の中には入居者を限定するものもありますが、その付加価値に希少性も加わり、人気が定着しています。 また「防災賃貸住宅」「ZEH賃貸住宅」といった汎用性の高い賃貸住宅については今後のスタンダートとなることも予想されます。いくつか注目のコンセプト賃貸住宅をご紹介します。

■注目のコンセプト賃貸住宅

賃貸住宅の品質が上がりコンセプト賃貸住宅の魅力が高まっている。「防災賃貸住宅」「ZEH賃貸住宅」は今後のスタンダードになると予想される。

総合1位「防災賃貸住宅」-賃貸住宅の防災力とは

世帯構成別に見ると社会人よりも学生のほうが、魅力を感じていることが分かりました。東日本大震災が2011年、以後豪雨による自然災害も多発している時代背景もあり、若い世代のほうが防災意識は高いのかもしれません。また、昨今では防災は環境問題と合わせて考えられることが多く、環境意識が高いといわれている若い世代の傾向もあると思います。

賃貸住宅の防災力とは、「入居者の命を守り、暮らしを守ること」。そして災害時は、耐震・耐火性能の高い建物については「在宅避難」が優先されます。つまり、ライフラインがストップしてしまうような災害が起きた場合、在宅避難を可能にする賃貸住宅である必要があります。
例えば、『ヘーベルメゾン防災パッケージ』では、賃貸住宅で「自助」「共助」を促す設備や機器を備えています。特徴は共用部に設けた「防災ステーション」。太陽光発電と蓄電池により、停電時でも使える非常用コンセントを設置しています。停電時には入居者がゆずり合いながら、スマートフォンの充電や、テレビ・ラジオからの情報収集、電気ポットによるお湯の確保などができ、まさに「共助」の場となります。住戸内にはローリングストックを促すパントリーや、壁面には家具固定用の下地補強を設置し、「家具固定OK」のプレート表示をするなど、「自助」を促します。

■防災ステーションのイメージ

ヘーベルメゾン防災パッケージについては、バックナンバー「防災力で賃貸住宅の付加価値を高める」でも紹介しています。

防災賃貸住宅は、「自助」「共助」を促す設備や機器を備えている。停電時に使える非常用コンセントを設置するなど在宅避難を可能にする設備も必要。

総合4位「ZEH賃貸住宅」-今後の賃貸住宅のスタンダード

まだまだ普及は少ないものの昨年の5位から4位に浮上したのが「ZEH賃貸住宅」です。「ZEH」とは高断熱・省エネ・創エネによって、1年間で消費する住宅のエネルギー量が正味(ネット)でおおむねゼロ以下となる住宅のことです。今後、脱炭素社会の実現に向けた新しい基準を持ったZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及が進められています。
東京都では2025年4月から太陽光発電パネル設置の義務化を予定しており、これには賃貸住宅も含まれます。その他、京都府、川崎市、横浜市でも限定的に義務化が進められる予定です。また、2024年4月からは入居者募集の際、物件の省エネ性能が分かる「省エネラベル」の表示が努力義務として進められます。

現在、新築のヘーベルメゾンの多くは『ZEH-M』仕様となっており、好評です。さらに、旭化成ホームズでは、新築のZEH-M対応ヘーベルメゾンの屋根を旭化成ホームズがオーナーから30年間賃借して、太陽光発電パネル等を設置し、売電の運営を行う『Ecoレジグリッド』を推進。余剰電力は旭化成ホームズグループの事業活動に活用するシステムです。旭化成ホームズが、太陽光設備等の設置費用、メンテナンス費用、廃棄費用を負担するので、太陽光設備等に関するオーナーの負担はありません。

Ecoレジグリッドのしくみ

また『Ecoレジグリッド』は蓄電池を備えているので、災害等による停電時でも昼夜を問わず、住戸内でのWi-Fiが利用でき、共用部に設けられた非常用コンセントからスマートフォンの充電やお湯を沸かすことができます。先の「防災賃貸住宅」の性能も併せ持っており、環境共生と防災力を兼ね備えた賃貸住宅です。

カーボンニュートラルの実現に向けて、「ZEH賃貸住宅」の普及が進む。太陽光発電パネル設置の義務化の予定もあり、スタンダードとなる可能性大。

ファミリー1位「子育て世帯向け」-子育てコミュニティ賃貸住宅とは

ファミリー世帯で1位になったコンセプト賃貸住宅が「子育て世帯向け」。具体的には「キッズスペースがある、建物全体的に子どもの安全に配慮されている」です。
今、ファミリー物件の家賃が上昇しています。分譲マンションの高騰に加え、良質なファミリー物件が増えたことが要因の一つと考えられます。中でも子育てに配慮された賃貸住宅はキャンセル待ちが出るほどの人気です。

例えば、子育て世代をターゲットとした、子育て共感賃貸住宅 ヘーベルメゾン『BORIKI』(ぼりき)もその一つです。特徴の一つが賃貸住宅では珍しい、コミュニティがあること。安心して子育てができる環境に、地域のコミュニティが重要だと思っている人は多くいます。コミュニティに求めていることは、「子育てに関する悩みについて気軽に相談できる人や場があること」、「子育てする親同士で話ができること、仲間づくりの場があること」、「子育てに関する情報を提供する人や場があること」などです。

『BORIKI』では、入居時にしっかりとコンセプトを伝え、住民憲章として「子育てクレド」を定めています。子育てクレドには、共に暮らすための共通認識や基本的なルール、いざというときの助け合いについて明記されており、全入居者がクレドの賛同者であることが、お互いの安心感を生み、コミュニティの形成・発展を支えています。他にはない子育てコミュニティのある賃貸住宅です。
また、子育てコミュニティに配慮したプランニングとして、1階は中庭に面してリビングと玄関が配置され、昔懐かしい縁側スタイルになっていて、子育て中の入居者が自然に顔を合わせやすい空間になっています。その他、敷地内にちょっとした砂場や、中庭で遊ぶ子どもたちを見ながらおしゃべりできるコミュニケーションスペースが設けられています。
まさに、アンケートにあった「キッズスペースがある、建物全体的に子どもの安全に配慮されている」プランニングになっているのです。

見守りステーション/中庭に面したリビング

「子育て世帯向け」賃貸住宅では、『BORIKI』のような子育てコミュニティが付加価値を生んでいる。

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