家賃の金額は、誰がどのようにして決めるのか?

manet imageアパート・マンションの建設が進み、基本躯体ができた頃から入居者募集を始めます。募集にあたって入居条件で重要になるのが賃料つまり家賃です。オーナー側としては少しでも高く設定したいところですが、注意が必要です。もし周辺地域の相場を無視して高い家賃をつけた場合、入居者が見つかればいいのですが、募集に手間取ることになれば、長期間続ける賃貸経営のスタートからつまづきかねません。

■家賃の決め方の3つの方法

では、安定した賃貸経営を実現するために、適正な家賃はどのように設定すればいいのでしょうか、またその金額は、誰が何を基準に決めるのでしょうか。

まず結論から言えば、どのような金額の家賃にしてもどこからもクレームは出てきません。つまりは、賃貸経営者となる大家さんが好きに金額を決めることができるのです(※建設資金に住宅金融公庫を利用した場合、一部入居条件の設定に制限が付加されます)。ただし、好きにできるといって、高すぎても安すぎても経営には支障をきたします。

それでは適正な家賃はどのようにして決めればいいのかというと、家賃の決め方には大きく3つの方法があって、それぞれの計算方式に従い決めていきます。第1の方法は「利回り・収益算出法」、第2は「賃貸事例比較法」、そして第3の方法が「事業計画・収支算出法」です。

各々の計算方法は次のようになっています。

■利回り・収益算出法

アパート・マンションの建設にかかった金額に対して、得られる利回り、収益を見込んで(期待して)、家賃を逆算式に計算します。例えば建設に5,000万円を使い、○%の利回り、○○○万円の純利益を上げたいと思えば次のような計算になります。

パターン1:
{5,000万円×○%(利回り)-年間の諸経費}÷12ヵ月÷住戸数=1戸当たりの家賃

パターン2:
{○○○万円の純利益-年間の諸経費}÷12ヵ月÷住戸数=1戸当たりの家賃

■賃貸事例比較法

家賃を決めるのに一般に一番多く取られている方法で、賃貸の事例(データ)を比較して決めます。建物構造、間取り・広さ、最寄り交通機関、設備内容、立地環境等々を総合的に判断して家賃を算出します。要は地域の家賃相場を基に、建物(物件)の特性を加味して決めるもので、家賃が決められる一般的な算出方法といえます。建物竣工後は、入居者募集や契約関連の賃貸業務管理、あるいは建物管理を仲介不動産会社、管理会社に依頼しますので、依頼する仲介・管理会社の事例(データ)を基に家賃が決められるケースが多いのです。

■事業計画収支算出法

事業計画書とは、賃貸経営を始めるにあたって、マーケティングに基づいて作成される計画書です。数十年にわたって事業(賃貸経営)していく上で、どんなデザインの建物を建てて、どのような間取り、設備を備えれば入居者の満足を得られるか、そしてその時の家賃はいくらにするとベストであるかを考えて決める方法です。

この方法では、家賃を算出するための独自の調査をして、この金額なら入居率が高いと判断して決めます。ローンなどの借り入れを返済するのに、収入の大きな柱となる家賃の金額の計算を間違うと収支計算自体が狂ってくるので、事業を始めるにあたって必ず「事業計画・収支計算書」をつくります。ですからこの方法に基づく家賃の算出には十分に根拠があるといえます。

家賃はこのような方法で決められますが、地域の家賃相場に見合った範囲内で決められているのが実態といったところです。

余談ですが、家賃には消費税がかかりません。住居は人間が生きていくのに必要不可欠なものと国が認めているからです。また、デフレ経済真っ只中にあって、数多くの商品が安価になっていますが、家賃は大崩れして安くなっていません。賃貸経営の魅力はこんなところにもあるといえそうです。

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