資産活用  >  不動産  2004.11

不動産における“名義”の意味

住宅を購入する際に、「名義を誰にするか」が話題になることがあります。名義とは一体どんなものか、単独名義、夫婦や親子で共有名義にする場合とではどのような違いがあるのか、メリットやデメリット、注意点などを紹介します。

■お金を出した割合で登記する

manet imageマイホームなどの不動産を購入すると、それが誰のものかを法務局に登記する必要があります。その際に、1人の名前で登記すると「単独名義」、2人以上の名前で登記すると「共有名義」になります。つまり、共有名義とは不動産について複数の所有者がいる状態のことをいいます。

共有名義にする場合は、それぞれの名義人がお金を出した割合に基づいて、自分の権利(持ち分)を登記します。単純にいえば、3000万円の家を買うのに300万円出した人は、1割の持ち分があるということです。ローンを組む場合は、頭金とローンに分けて、各人がどの部分を負担するかによって持ち分を決定します。

注意しなければならないのは、実際の出資割合にあわせて登記しないと、余分な税金がかかる場合があることです。夫婦でマイホームを買う場合、妻が1割しか出資していないのに3割の持ち分で登記すると、その差額については夫から妻への贈与とみなされて贈与税がかかる可能性があります。

■共有にすると税金面のメリットが大きい

マイホームを購入して夫婦で共有名義にすると、税務上の特典が2倍受けられるというメリットがあります。

●住宅取得等特別控除(住宅ローン控除)
年末のローン残高の一定割合が数年間にわたって控除されるという税務上の優遇措置です。共働きの夫婦がそれぞれローンを組むと、2人とも住宅ローン控除が受けられます。

●居住用財産を譲渡した場合の3000万円特別控除
将来、マイホームを売却する際に一定条件を満たすと、譲渡所得について3000万円まで税金がかかりません。夫婦共有名義にすれば、控除額も2倍になります。最近は地価が下がっているので、このようなケースはあまりないかもしれませんが、逆に損失が出た場合、平成18年までなら譲渡損を他の所得から控除しきれない場合に3年間繰り越せるという「居住用財産買い換え時の譲渡損失繰越制度」を利用できます。

●居住用財産の贈与の特例
結婚して20年以上たつと、マイホームについて2000万円まで配偶者に無税で贈与できます。妻が専業主婦なら、不動産の購入時点では夫が単独登記をして、20年後に2000万円分を妻に贈与して共有名義にするという方法も考えられます。

●相続時のメリット
夫婦共有にすることで財産を分散し、将来の相続税の負担をおさえられます。また、配偶者が亡くなっても自分の持分があれば、スムーズに相続できる可能性が高くなります。

■その他に注意すべき点

共有にすることで税務上のメリットを受けようとする場合は、事前に適用期間や条件を確認しましょう。たとえば、「居住用財産を譲渡した場合の3000万円特別控除」は、原則として家屋の所有者が家屋とその敷地を譲り渡した場合に受けられるので、敷地だけ共有にしている場合、その人は適用を受けられないことになります。

また、実態がないにもかかわらず、親が相続税対策として子供の名義で不動産を登記するケースがありますが、税務署に所得隠しとみなされて優遇措置を受けられなくなったり、余分な税金を支払うことになる場合があるので、注意が必要です。

土地・建物の税金についてのQ&Aはこちらから


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