第3章 LCAP療法の作用機序 2001年~2010年 | 旭化成メディカル株式会社
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UC WAVE | No. 13 | 2011 Autumn | 潰瘍性大腸炎の過去、現在、そして未来 ~セルソーバE 発売10周年記念 対談~ 日比紀文先生 & 澤田康史先生

LCAP療法の作用機序 2001年~2010年

第3章 LCAP療法の作用機序 2001年~2010年 ~10年間のUC診療の進歩とLCAP療法の作用機序解明~

この10年間でUC治療も大きく進歩しました。UCの病態解明が進展し、治療の選択肢が増え、重症患者さんでも良好なコントロールが得られるようになったとうかがっています。LCAP療法についてはどのようなことが明らかになったのでしょうか。

日比 LCAP療法は、保険適用が認められた後、多くの施設で臨床研究が進み、さまざまなことが明らかになりました。まず、LCAP療法が奏効するresponderとそうでないnonresponderの特徴が解明されてきました。例えば、LCAP療法は多くの場合、炎症が強くてしかも“ほやほや”の初期症例で著明な効果が得られるようです。一方、粘膜の線維化が進んでしまったような症例では効果が得られにくいといわれています。したがって、実際の臨床では、できるだけ早期にステロイドに対する反応性を見極め、LCAP療法の必要性の判断をすることが大切だと思います。

 また、UCの病態解明の進展とともにLCAP療法の作用機序の解明も進みました。炎症を起こす活性化白血球をLCAP療法により除去すると、骨髄からナイーブな白血球が動員されること※5 、 そしてこれらのナイーブな白血球は、傷害された組織を修復する可能性もあることが報告されています。※6 また、LCAP療法による白血球サブセットやサイトカインの動態変化の検討結果から、LCAP療法がどのように効果を発現するのか、さまざまなデータが得られています。※7※8

澤田 UC治療で用いられる血球成分除去療法(CAP療法)には、LCAP療法と顆粒球吸着療法の2種類があります。LCAP療法の特徴は、顆粒球と単球だけではなく、リンパ球や血小板も効果的に除去することです(表1)。ですから、ある程度慢性化した再燃例でも効果を有するケースが多いようです。

当時、私たちは大学の教室でLCAP療法と血小板機能の関係を調べたのですが、LCAP療法は血小板の数だけではなくその機能が亢進している患者さんで特に効果があることがわかりました。一方で、これは他の治療法でも同じだと思いますが、内視鏡所見や生検で粘膜組織の線維化が強い症例では、CAP療法では十分な効果は得られにくいとも考えています。

表1:セルソーバEXの各血球成分除去性能

杉憲侑:BIO Clinica 12(5):339-342, 1997

参照文献
※5 K. Yamaji et al.:Ther Apher 6(6):402-412, 2002
※6 K. Mitsuyama et al.:Ther Apher Dial 12:271-277, 2008
※7 A. Andoh et al.:Ther Apher Dial 9(3):270-276, 2005
※8 A. Andoh et al.:J Gastroenterol 39(12):1150-1157, 2004

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