アフェレシス事業

アフェレシス事業について

アフェレシス療法による難病治療のパイオニア

アフェレシス事業は、旭化成グループの透析事業を母体として培われてきた、世界最先端の「膜分離」「吸着分離」の技術プラットフォームを活かし、「血液」に関する豊富な経験とノウハウと高度に融合させて構築したアフェレシス療法を提供しています。

私たちのアフェレシス技術は、70年代後半、劇症肝炎の治療を目的とした膜によって血球と血漿とを分離する単純血漿交換に始まり、80年代半ば、血漿成分から疾患に関係する物質を選択的に吸着・除去する世界初の血漿成分分離・吸着技術へと発展しました。このアフェレシス技術の発展によって適応疾患は飛躍的に拡大。90年代前半に保険適用が広がったことにより、難病治療の新たな選択肢として、アフェレシス治療の価値はさらに高まりました。

アフェレシス事業が製造・販売する製品群は、30以上もの疾患に対して保険適用されており、国内外市場でトップシェアを獲得しています。“アンメット・メディカルニーズ(未解決の医療課題)”への新たな解を追求する旭化成グループの医療事業において、「難病治療の選択肢を広げる」という価値を提供しています。

私たちの思い

「引き算」の治療を一人でも多くの患者さまに

アフェレシス治療は、既存の医薬品や治療法だけでは効果が十分に得られない難病の解決策として期待が寄せられる新機軸の治療法です。医薬品が薬物を投与する、いわば「足し算」の治療であるのに比べると、アフェレシス治療は、患者さまの自己血液を体外循環させ、血中の過剰・不要物質などを除去して、きれいになった血液を体内に戻すという点で、「引き算」の治療ともいえるものです。

人間のからだに備わった機能を尊重し、なるべく本来の状態に戻そうとするこの「引き算」の治療には副作用が少ないとされており、難病治療以外にも、投薬治療が制限される妊産婦や小児、高齢者の治療への導入や、予防医療分野への応用が期待されています。アフェレシス事業の製品群は、その質、量ともに他の追随をゆるさない充実度を保っています。製品の適用範囲が増えることは、患者さまにとっては治療の選択肢が増えることでもあります。アフェレシス治療に希望をつなぐ患者さまがいる限り、私たちは一人ひとりの患者さまの希望に応え続けなければならないと考えています。

アフェレシス治療は、その有望性の一方で、治療法としてまだ充分に認知されているとはいえません。治療に携わる医師や患者さま本人に知られ、選ばれて初めて治療として成立するのですから、私たちはまず、アフェレシス治療の認知促進と、治療機会の拡大に向けた導入・技術支援を積極的に行い、一人でも多くの患者さまの難病治療に役立てていただける機会を創出したいと考えています。

私たちの取り組み

日本発、高水準のアフェレシス治療を、世界へ

私たちはこれまで培ってきた世界最先端の「膜分離」「吸着分離」技術をさまざまなアフェレシス療法へ応用し、多彩な製品群を提供してきました。今後は治療法の有効性のエビデンスをさらに充実させながら、世界に誇れる日本の治療技術として紹介していきたいと考えています。例えば難病へのアフェレシス治療の認知と普及には国や地域の事情に差がありますが、そうしたなかでも、日本の患者さまと同じように、難病に苦しむ世界の患者さまにも価値ある選択肢を提供できるよう、アフェレシス治療の提供と普及に取り組んでいきます。

また、急性腎不全などの救命救急医療を中核領域とし、循環器や消化器、神経などに関わる慢性疾患や、さらに引き算の治療法の特長を生かし、緩和医療、予防医療領域も視野に入れた展開をめざします。これらのさまざまな疾患領域において、アフェレシスという治療技術を有効に活かせる分野を開拓し、機器開発やサポートサービスなどとともに、新たな選択肢の提供をめざしていきます。

私たちが果たしたいこと

新たな治療の確立で希望を創り、 医療の可能性を広げること

現代医療の進歩をもってしても、確実な治療方法が見つけられていない難病が世界にはまだ100種類以上もあります。既存の医薬品や治療技術だけでは十分に解決できないまま、今日も病気の痛みや苦しみと向き合っている人は、さらにたくさんいるはずです。そうした患者さまやご家族、治療にあたっている医療従事者にとって、「旭化成グループのアフェレシスという選択肢がある」という、希望を与え続けられる存在であること、健やかさへの願いを追求し続けること。それが、私たちの果たすべき使命なのです。

私たちは、旭化成グループの医療事業で培ってきた豊富な経験と確かな事業基盤を活用し、世界の国・地域で求められる難病治療・新規治療の機会を拡充し、世界の人びとのいのちとくらしに貢献していきます。

医療従事者の方へ

アフェレシス治療に関わる製品や文献などの情報については、医療従事者専用のサイトからご確認いただけます。

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