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やわらかい心で物事をとらえる努力をしています
石川ひとみさんが“B型肝炎”というアクシデントに見舞われたのは、デビューから10年目のことだった。
「唖然としました。母子感染によるキャリアであることは以前から知っていましたが、まさか自分が発病してしまい入院するなんて」
1年間の自宅療養後、芸能活動を再開するが、その後も慢性肝炎という病気と付き合いながら現在に至っている。
「誰も病気になりたくはないですよね。私にとって病気は、健康でいるときには想像もしなかったさまざまなことを考えたり、体験する貴重な機会になりました」と石川さんは語る。
どのようにしてB型肝炎感染を知ったのですか?

photo実はB型肝炎のために入院する2年ほど前に、風邪をこじらせたときの検査で自分がB型肝炎ウイルスのキャリアであるということを知りました。でも、そのときは大して気にも留めず、家族にも話しませんでした。まさか入院して治療が必要になるとは夢にも思っていませんでしたから。それがある日、めまいで倒れて病院へ行き、そのときに行った血液検査の数値が悪く、再検査の結果、即入院となりました。結局、めまいはB型肝炎とは関係のないものでしたが、このときにはじめて母子感染によるものだったということがわかりました。しかし、当時の私はくよくよ悩むことなくこの事実をしっかり受け止め、迷うことなく入院を即決断しました。これから先の人生をより充実させて生きるためにも、先生のいうことを守り、1日も早く病気を治そうと心に決めました。

入院生活はいかがでしたか。
点滴、注射、飲み薬そして検査をし、先生にいわれたことを守り、ちゃんと安静にしていました。人間のからだって蝕まれていると休息をほしがっているみたいで、1日中ベッドで横になっているのが退屈どころかとっても楽でした。それに私は、“1日も早く元気になりたい”という一心でしたから、先生にいわれたことを守るのは当たり前だと思っていました。だから薬を飲み忘れちゃうことも、もちろん一度もありませんでしたよ(笑)。
B型肝炎という病気は、石川さんの人生や生き方に大きな影響を及ぼしましたか。
photo“生きていく心構えの転機”となりました。病気の前と後では、物事の見方やとらえ方が大きく変わりましたね。病気をして、これまでの私は一方向からしか物事をとらえることができなかったということがわかりました。病気を知らされ、治療をはじめたばかりの頃は、「こんな病気になっちゃってどうしよう。誤解も受けるし偏見もある。周囲の人も去っていくかもしれない。ああ私はいったい、どうしたらいいんだろう」と悲観的な気持ちでいっぱいでした。でも、ある日、「物事を否定的に受け止めたり、できないことばかりみるからつらいんじゃないか」と気づきました。「病気になってしまったことは仕方がない」と、自分を追いつめることをやめ、病気を受け入れるように思考を切り替えたら気持ちが楽になりました。誰だって自分が想像もしなかった病気を知ったら辛いでしょうし、口でいうほど簡単に思考を切り替えることもできないかもしれません。しかし、辛いことでも悲しいことでも、物事の一面だけをとらえて考えるのではなく、いろいろな視点から多面的に考え、向き合うことで新たな可能性を見出せることだってあるのです。私自身、思考を切り替えたことで、新たな可能性をみつけることができましたし、そうしたら辛い思いや悲しかった思いが消え去りました。
芸能界に復帰されたきっかけは何ですか。
当時の私の病状から復帰は困難だといわれていました。主治医の先生は、「芸能界だけが仕事じゃない。人生にはいろいろな道がある。まだまだ長く生きていくのだから広い目で物事をみた方がよいのではないでしょうか」と通院のたびに諭されました。私も一時期は、「じゃあ私に何ができるかな」と、かなり一生懸命考えたのですが、芸能界以外の仕事―――例えば、会社の事務やお店の店員として働いている自分の姿がまったくイメージできませんでした。「うわあ、これは全然ダメだ。自分の心に嘘をついて、無理やり他のことをやっても辛いだけだろうし、できそうもないな」と、結局1年後に周囲からは無謀だと忠告されながらも、主治医の先生に相談しつつ芸能活動を再開しました。
芸能界復帰に際して主治医の先生のご意見はいかがでしたか。
photo「感心しないな」と思っていらしたと思います(笑)。それでも、先生は、私の病状を考慮して常に励ましの言葉をかけてくださり、適切なアドバイスをしてくださいました。そのせいか、診察の後はいつも晴れ晴れとした気分になり、元気が出るのです。私の場合、一生付き合わなければならない病気をもっているため、不安になることも少なくありません。でも、先生の言葉を聞くと病気と向き合う勇気が出てくるんですよ。ちょっと数値が悪いときは、「大丈夫。心配しないで。もし、再発してもいろんな手があるから、そのときに考えればいいんだから」と。また、逆に安定しているときは、「無理をしないよう注意していれば、ある程度動いても構わないし、やりたいことをやっていいですよ」と。私の肝臓だけを診ているのではなく、しっかり心をサポートしてくださっていたので、私自身もちゃんと病気に向き合い、芸能界復帰を果たすことができたのだと思っています。
“物事をあきらめずに真正面から向き合うこと”それが石川さんのバイタリティの源でしょうか。
病気を通して、“人は一人では生きていけない”ということを実感しました。いろんな関係のなかで、助け合って生きていることを感じました。私にとって、かけがえのない大切な存在である夫と2匹の猫―――彼らがいてくれるだけで満たされますし、彼らに支えられて生きているんだなと感じています。
また、病気をしたことで、人間は“心”で生きているものなのだなと改めて感じました。心のあり方、気持ちのもちようで、人の心は貧しくも豊かにもなる。だからどんなことがあっても、心を縮めたり歪めたりせず、やわらかい心をもって肯定的で前向きな考え方をするように努力してます。“心豊かに生きる”ということを目標にしています。
最後に、このホームページを訪れた医師そして患者さんに一言ずつお願いできますか。
photoまず先生方へ。病院は、いつも患者さんで混んでいて先生方もお忙しくされているようですが、診察室のなかでは“次の患者さんが待っているから早く、早く”というような空気がないほうがうれしいです(笑)。
そのほうが患者も自分の本当の症状や悩みを話すことができますし、落ち着いて診察を受けられます。私の主治医の先生はいつも泰然としていらっしゃるから、こちらも安心してお任せできるような気持ちになります。医師と患者の信頼関係って、こんなところから構築されるのではないでしょうか。
患者さんへは、主治医の先生とのコミュニケーションをもつことが前提になりますが、先生のおっしゃることをきちんと守ること、また、疑問があったら即尋ねることが大切だと思います。そうすると病気とうまく付き合えるようになってきます。もちろん、なかなか思うようにいかないときや、落ち込むこともありますよね。でも、そんなときは「ああそうだ!やわらかい心で考えなきゃ!」と思い直しています。こればかりは、意識して努力しないとダメみたいです(笑)。
石川 ひとみ(いしかわ ひとみ)歌手
愛知県生まれ。
1978年にデビュー。代表曲「まちぶせ」('81年)。'79年NHK人形劇「プリンプリン物語」声・主題歌担当、'82年〜'86年NHK総合テレビ「レッツゴーヤング」司会を担当するなど幅広く活躍するが、'87年B型肝炎を発症し、即入院。闘病生活を経て'88年8月舞台で復帰。'93年結婚後は、公私ともに充実した毎日を送る。同年、自身の闘病体験をつづった「いっしょに泳ごうよ」を出版。'99年全自作詞によるファミリー向けのアルバム「HOME・MADE‐ただいま‐」を発売。'04年5月、沖縄の代表アーティストBEGINが考案した話題の和楽器・一五一会の音色に乗せ石川さんが「夏の思い出」「赤とんぼ」などの唱歌・童謡を歌うCDアルバム「みんなの一五一会〜唱歌・童謡編」を発売、好評を博している。現在はファミリーコンサートと講演会を中心に幅広く活躍中。
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