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潰瘍性大腸炎治療における白血球除去療法の進展と将来展望
LCAP療法の5年間 ―臨床実績と新たな可能性―

日比 2001年に保険適用となったLCAP療法は、ステロイド抵抗性、あるいはステロイド依存性に対する治療法として導入されました。重症度別には、中等症と重症の患者さんがLCAP療法の対象とされましたが、緊急の処置を要することが多い重症患者さんへの使用についてはまだ意見の分かれるところがあります。しかし、この5年でLCAP療法はさまざまな研究が行われ、新たな可能性が見出されてきています。

福島 外科医として、LCAP療法を行い緩解導入した症例での手術は非常に安全に行われたという報告や、内科的治療から手術へと移行する際にLCAP療法を施行したところ免疫炎症反応が非常に軽減し、術後の合併症も少なかったという三重大学からの報告に注目しています。また、LCAP療法の施行により手術を行わずにすむ場合があると考えています。

高後 LCAP療法はこの5年間で約1万例の症例に施行されたようですが、発売後の調査の結果は大いに注目すべきものです。この調査では、LCAP療法5回施行後の緩解率改善率ともに、いずれも治験当時を上回る数字が示されています。また2回施行後の比較的早くから炎症が改善されることも明らかになりました。
 さらに、慢性持続型という非常に難しいケースについても高い有効性が示され、LCAP療法の新たな可能性として、今後の進展が期待できます。血液の処理量も、これまで2,000〜3,000mLを要するとされていましたが、1,500mL以上の処理量で同等の有効性が得られるというデータが示されつつあり、治療の目安についても再検討が進められています。
 また、今回の調査で最も注目されるのが副作用の発生率です。治験当時の発生率は24%であったのに対し、今回の調査では8.5%でした。LCAP療法はステロイドと同等の効果があることが報告されており、さらに今回の調査で安全性が確かめられたことから、今後、LCAP療法がステロイドを投与する前に使用(プライマリ・セラピー)される可能性が出てくるのは間違いないと考えています。

●改善率と緩解率

「改善率」とは、一般的に治療により症状が軽減するあるいは改善(消失)し、からだの状態がよくなった人の割合です。「緩解」は、病気の症状が完全に消失した状態をさします。特にUCのように症状がぶり返し(再燃)やすい病気の場合は、緩解という言葉を用います。UCでは、一時的にでも症状が完全に消失し、腸の粘膜が正常化した場合に緩解としており、「緩解率」は、緩解に至った患者さんの割合です。

渡辺 白血球を除去する治療法はアメリカでその原理が見出され、日本で開発され臨床応用に至りました。現在、LCAP療法はアメリカで“薬剤を使わない治療法”つまり“Non-pharmacologic”な治療法として注目されています。また最近、LCAP療法は炎症に関与する細胞を除去するだけでなく、骨髄から大量に新しい白血球を誘導したり、傷ついた組織を修復すると考えられる細胞を誘導する作用があることが明らかになり、LCAP療法の新しい作用として注目され研究が進められています。LCAP療法の作用機序を解明することは、UCのみならず他の疾患の治療の可能性を発掘することにもつながります。また、LCAP療法の施行回数などの条件を見直し、検討することによって次世代のLCAP療法に結び付くのではないかと考えています。
6. UC治療の将来展望