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小児潰瘍性大腸炎の実態と治療
小児UC治療の原則は、ステロイドを漫然と使用しないこと

余田 小児UCの治療は、2004年に日本小児栄養消化器肝臓学会潰瘍性大腸炎治療指針作成ワーキンググループから「小児潰瘍性大腸炎治療指針案」が示され2008年にさらに改訂されています。小児UC治療で最も重要なことは副腎皮質ホルモン製剤(ステロイド)を漫然と使用しないことです。心身共に成長過程にある小児へのステロイドの影響は深刻です。その1つは成長障害による低身長です。成長障害を避けるため、小児へのステロイド投与量や投与期間には注意が必要です。もう1つのステロイドによる満月様顔貌(まんげつようがんぼう:顔が満月のように膨張する)は、思春期の患者さんには心理的なストレスになります。重症の患者さんは長期の入院になることもあるため、心理的なサポートをお母さんや臨床心理士にお願いする場合もあります。

鈴木 小児だけでなく成人も含め、「ステロイドを使わないでどう治療するか」ということをいつも考えて治療にあたっています。入院が必要な重症の患者さんの場合、炎症を早く抑えるためにステロイドを使用せざるを得ないケースもあります。しかし、外来で若年の患者さんの治療方針を決める場合、「この子の将来を考えたら、ステロイドを使わずになんとかできないか」と考えます。

余田  小児は成人に比べ、ステロイドの効果が得られなくなる“ステロイド抵抗性”やステロイドの投与量を減らすと症状が悪化する“ステロイド依存性”になる傾向が高いといわれています。

鈴木  成人の場合、ステロイド治療を開始した1年後には約半数の患者さんがステロイド抵抗性か依存性(バックナンバーvol.6-2)になっています。小児の場合は、その割合が少し高いのかもしれません。いずれにしても小児UCへのステロイド投与は、成長障害という深刻な問題を引き起こすこと、またステロイド抵抗性、依存性になりやすい、というこの2点からだけでもステロイドの長期使用は絶対に避けるべきです。今は、ステロイドしか治療薬がなく「ステロイドか手術か」という時代とは異なり、患者さんの状態により合った治療法を選択できるようになりました。白血球除去療法(LCAP療法)もその1つです。LCAP療法は、ステロイド抵抗性の患者さんに対する寛解導入療法(寛解のための治療法)として広く使用されており、外来でLCAP療法を施行している施設も増えてきています。さらに、小児のような低体重の患者さんも、成人と同様にLCAP療法を施行できるよう体外循環血液量のより少ない(容量の小さい)小型カラムが開発され、2010年10月に保険適用が認められています。

4. 小児UCでは、ステロイド治療の早期効果判定とLCAP療法の早期施行を