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これからの潰瘍性大腸炎とLCAPが果たす役割―有効性と安全性のバランスからみたLCAPへの期待と展望―
UCの内科的治療で注意を必要とするポイントとは?

●高齢者は合併症や免疫機能低下による感染症への注意、
女性は妊婦に関する情報への配慮を

===安全性をより重視しなくてはならない症例、例えば、高齢者、女性や妊婦などに対する治療戦略を検討する際、どのような点を考慮する必要がありますか?

 高齢のUC患者では、耐糖能異常や糖尿病、腎機能低下や腎障害を合併する方が少なくありません。また、一般的に高齢者では薬剤の副作用が現れやすい傾向があります。このようなことを考慮して高齢者に対する治療戦略を立てる必要があります。ステロイドはUC治療の基本薬の1つですが、高齢者に使用した場合、耐糖能異常を引き起こすことがあります。また、高齢者は免疫機能が低下していることが多いため、ステロイド使用による感染症の発症リスクの上昇に注意する必要があります。タクロリムスは腎障害の発症リスクがあるため、高齢者に使用する場合は慎重に投与する必要があります。

 高齢者を対象にしたUC治療のエビデンスは多くはありません。一般の症例に比べ特徴的な違いがあるわけではありませんが、高齢者は炎症が持続することによって全身状態が悪化する可能性があることを頭に入れておく必要があります。したがって、高齢者ではより早く治療効果を得ることが大切です。有効性と安全性のバランスを十分考えて、時には高齢であっても免疫調節薬や生物学的製剤などの即効性が期待できる薬剤を投与することもありますが、安全性の観点からはLCAPも重要な治療法の1つです。

 女性の場合は、常に薬剤に対する拒否感をもっている患者がいることを念頭に置く必要があります。女性患者の多くは、UC治療による妊娠への影響を心配しており、妊娠していない患者であっても免疫調節薬というだけで拒絶反応を示します。しかし、妊娠していない患者で炎症の抑制が優先される患者に対しては「今は、病気をコントロールする方が大事」であることを伝え、よく話し合いながら必要な薬剤を選択するようにしています。一方、LCAPについては、安全性という点では挙児希望の女性患者にとっては受け入れやすい治療法だと考えます。

===難治性UCの内科的治療を行う際、どのような点に注意する必要がありますか?

 UCの内科的治療で使用するステロイドや免疫調節薬、生物学的製剤は、どれも切れ味の良い優れた薬剤ですが、使用に際しては安全性に注意をする必要があります。免疫を抑制することによる副作用、特に日和見感染症の発現に注意が必要です。したがって、免疫抑制作用のある薬剤を複数併用する場合には、特に感染症に注意が必要であることが分かります。一方、CAPについては日和見感染のリスクを増加させることはありませんので、感染症の観点からも安全性の高い治療法といえます。

 海外では、UCなど炎症性腸疾患(IBD)の患者に接種すべきワクチンとして、水痘・帯状疱疹ワクチン、子宮頸がんワクチン、インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチンがあげられています(図2)。免疫抑制による影響としてワクチンの免疫原性の低下に留意する必要があるからです。日本でも、2007年に大学生を中心とした麻疹、また昨年から今年(2012-2013年)にかけて風疹が流行し、これらのウイルスに対するワクチン接種の必要性が強調されています。しかし、免疫調節薬を使用している患者では、ワクチンの抗体価が上昇しないことがあります。また、免疫が抑制されている期間は、生ワクチンの接種は原則禁忌であり、生物学的製剤のような抗体製剤を使用している期間は、生ワクチンの接種が難しく、接種する場合は休薬する必要があります。

 また、過去にこれらのワクチン接種をしたかどうか分からないという方も4〜5割くらいいます。実際、2007年に日本で麻疹が流行した際、ワクチン接種について悩んだ患者を多く経験しました。UC患者は治療を開始する前に各ワクチンの抗体価を調べ、可能であればワクチンを接種しておくことが重要と考えています。

3. intensive療法の評価とLCAP維持療法