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化学工業

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ソフトとハードの両面から化学品製造プロセスにおける分離/濃縮/精製工程の自動化、省力化、クリーン化に効果を発揮
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ソフトとハードの両面から化学品製造プロセスにおける分離/濃縮/精製工程の自動化、省力化、クリーン化に効果を発揮

化学工業分野のこのような課題に応えています。

既存の分離システムでは
ろ過精度が不十分

効率的な脱塩精製システムが欲しい

スラリーの精製と濃縮が1台でできる
コンパクトなシステムが欲しい

膜ろ過システム全体の設計製作
依頼したい

バッチ処理ではなく、連続処理したい

生産規模に適した膜ろ過システム
を探している

開発品のスケールアップ装置
パイロット装置を購入したい

実験室用の小型評価装置が欲しい

既存のろ過装置設備の
作業環境を改善したい

化学工業分野の課題や問題

微細化する化学品材料の精製度を改善したい

無機コロイドスラリーや有機エマルジョンは微細化や高分散化に加え高純度化、高回収率要求が高くなり、従来の比重差分離(沈降分離、遠心分離等)やフィルタープレスでは対応できなくなっています。中空糸膜によるクロスフローろ過処理は化学合成時に生じる副生成物(夾雑イオン、錯イオン等)や未反応物(モノマー、添加剤等)など数nmの微細粒子まで反応系内から分離可能です。

研究開発初期からスケールラビリティの高い技術で検討したい

  • 研究開発段階における無機コロイドスラリー、有機エマルジョンの濃縮処理は一般的に遠心分離機が利用されます。一方で遠心分離機を前提にスケールアップする場合には、設備導入費が高額、機器の大型化による設置場所の確保、安全運転の懸念等の問題が生じることがあるため、そのためクロスフローろ過方式による濃縮設備が適用されるケースが増えています。
  • 弊社ではUF膜、MF膜の分離性能確認用にビーカースケールで運転可能なペンシル型モジュールをご用意しています。少量サンプルでの試験につきましては、ペンシルラボモジュールのページをご参照ください。

ペンシルラボモジュールを詳しく見る

マイクローザ膜ろ過装置設備は、生産規模に応じて膜モジュール本数を設定することでお客様の生産規模に合わせた設備をご提供可能です。

膜ろ過装置を詳しく見る

精製/濃縮工程の人的作業を削減したい

  • 精製と濃縮が一つのろ過設備で完結できる場合も多く、生産工程の簡略化やイニシャルコストの削減が期待できます。またバッチ処理だけでなく、連続的処理することを希望される場合にもクロスフローろ過システムは対応可能です。
  • マイクローザは中空糸膜の強度が高く、比較的高い運転圧力にも耐えられるので定期的な逆洗を行う運転シーケンスを組み込むことで安定したろ過流量を確保します。
  • フィルタープレスやキャンドルフィルター、その他比重差分離ではスラリー回収に掻き出しや水洗い等の人的作業が発生します。また、乾燥したスラリーが粉塵として舞い散るため作業環境も悪化。一方でマイクローザのろ過装置設備はタンクと配管の中で精製濃縮作業が完了するため省人化が実現可能です。

化学工業分野におけるマイクローザの強みや特長

マイクローザUF膜モジュールの特徴

マイクローザUF膜モジュールの特徴

一般的な中空糸型のUF膜は、分離機能をその内表面又は外表面の極めて薄い領域(スキン層)のみに持たせています(シングルスキン構造)。一方、マイクローザのすべてのUF膜は中空糸膜の内外の両表面に分離機能を有しています(ダブルスキン構造)。

精製濃縮プロセスでは中空糸膜の内表面に負荷がかかり、内表面の擦過がスラリーのリークに繋がるケースがあります。しかし、マイクローザは外表面にも内表面同様の分離機能を有するスキン層領域を持っているため、すぐにはリークには至りません。

マイクローザMF膜モジュールの特徴

マイクローザMF膜モジュールの特徴

・当社の中空糸型MF膜は熱誘起相分離法(Thermally induced phase separation, TIPS 法)で製造されたPVDF(ポリフッ化ビニリデン)膜で使用しています。一般的のPVDF膜は非溶媒誘起分離法(Non-solvent induced phase separation, NIPS法)により製造されていますが、TIPS法によるPVDF膜はNIPS法と比較して耐久性に優れます。

・酸化剤を含むスラリーをろ過する場合や酸化剤を含んだ薬品で膜モジュールを繰り返し洗浄する場合、NIPS法で作られたPVDF膜モジュールは影響を受けやすく、リーク発生の危険性が増加します。一方、弊社のPVDF膜モジュールは全てTIPS法で紡糸した中空糸膜なので、非常に耐薬品性が高く高強度の製品となっています。

・化学工業用途におけるミクロンオーダーのスラリーやエマルジョンの精製濃縮には1.4㎜φを、高濃縮用途には2.6㎜φの製品で対応可能です。

競合技術との違い
*対象の液性や処理条件によって比較結果は変化します

セラミック膜との比較

セラミック膜に比べてマイクローザは…

  • 設備の省スペース化を実現できる
  • 循環ポンプ容量の小型化によるエネルギー消費量や電力コストの低減を実現できる
  • イニシャルコストを削減できる
遠心分離機との比較

遠心分離機に比べてマイクローザは…

  • 精製濃縮プロセスを一元化できる
  • 作業環境が改善可能(騒音、回転体の危険性、設備の分解作業が不要)
  • 分離精度の向上によるスラリー、エマルジョンの製品歩留まりの改善などが期待できる
フィルタープレスとの比較

フィルタープレスに比べてマイクローザは…

  • 書き取り作業が不要
  • スプレードライヤーとの組み合わせによる均一粒子粉体が入手可能(プレスフィルターによる粉体回収時の再粉砕が不要)
  • 製品回収まで作業員による実液への接触不要

支援内容

分離工程の概要や検討の課題をヒアリング

分離工程の概要や検討の課題をヒアリング

ヒアリング情報に基づいて、「想定する分離工程に中空糸膜が適用できるのか?」の一次判断をサポートいたします。
マイクローザ中空糸膜が適用できると判断できた場合、分離性確認のためのペンシルモジュールを選定してご提案いたします。ほかの分離技術が適すると判断できた場合にはそのご案内をいたします。

ラボスケールのろ過テスト委託

ラボスケールのろ過テスト委託

弊社の技術センターに必要量のサンプルを送付いただくことで、ラボテスト(有償)が実施できます。ラボテストでは主に、ろ過対象液との膜適性、最適運転条件、精製処理に必要な加水量、濃縮可能倍率、最大ろ過水量と設計ろ過水量、生産設備における必要等が確認できます。
詳しくはペンシル・ラボモジュール詳細をご参照ください。

マイクローザに適した膜ろ過装置の設計製作

マイクローザに適した膜ろ過装置の設計製作

ラボモジュールによるテストで入手したエンジニアリングデータに基づき、マイクローザの性能を最大限に発揮する膜ろ過装置の設計および製作を行います。
詳しい特徴につきましては膜ろ過装置詳細をご参照ください。

使用後の中空糸膜の解析

使用後の中空糸膜の解析

適切な膜モジュールの交換周期を把握するため、使用済みモジュールの性能解析も可能です(有償)。解析は中空糸膜の流路閉塞状況、透水性能、糸物性評価、リーク状況の確認等、目的に応じた中空糸膜の解析が可能です。

化学工業分野の主要製品

ペンシル型モジュール

分離性能の評価に適します。数百mLのビーカースケールでの評価にご使用ください。(注意:ペンシル型モジュールで設計エンジニアリングデータは取得できません)

ラボモジュール

商用スケールのろ過装置のエンジニアリングデータが取得可能です。

AVシリーズ

実設備用のPAN系UF膜モジュールです。上下循環口はフランジ、ろ過側ノズルは袋ナットで配管と接続します。膜モジュール筐体はPVCです。

SWシリーズ

実設備用のPSf系UF膜モジュールです。上下循環口はフランジ、ろ過側ノズルは袋ナットで配管と接続します。膜モジュール筐体もPSf(白)です。

UF膜 AP/SPシリーズ

サニタリー性に優れ、食品・医薬・バイオ用途で広く使用されるUF膜です。循環ノズル、ろ過側ノズルともにへルールでろ過装置配管と接続します。

膜ろ過装置(テスト用、商用スケール)

マイクローザのろ過性能を引き出す膜ろ過設備装置の設計/製造もご依頼可能です。

化学工業分野の導入事例

  • 化学メーカーA

脱塩に要する時間を短縮

  • 処理目的アルミナゾルの脱塩
  • 製品名ACP-1053D
背景
既存の処理設備では比重差分離を用いていたが処理効率が悪いため、新たな分離プロセスを検討
提案
マイクローザUF膜による効率的な脱塩精製システムを提案
結果
脱塩に要する時間を短縮
  • 化学メーカーB

脱塩精製工程を組み込んだ高純度な製品を量産化

  • 処理目的粉砕スラリーからの脱酸処理
  • 製品名SLP-1053
背景
客先にて、新たに脱塩精製が必要な製品を開発
提案
マイクローザによる、効率的かつ収率の高い脱塩精製システムを提案
結果
脱塩精製工程を組み込んだ高純度な製品を量産化
  • 化学メーカーC

脱塩精製工程を組み込んだ高純度な製品を量産化

  • 処理目的粉砕スラリーからの脱アルカリ処理
  • 製品名SLP-1053
背景
客先にて、新たに脱塩精製が必要な製品を開発
提案
マイクローザによる、効率的かつ収率の高い脱塩精製システムを提案
結果
脱塩精製工程を組み込んだ高純度な製品を量産化
  • 化学メーカーD

低分子成分の精製効率を改善

  • 処理目的有機エマルジョン精製
  • 製品名ACP-1053D
背景
客先にて、有機エマルジョン液から低分子成分を効率的にろ過できるシステムを模索
提案
マイクローザによる効率的かつ精度の高いろ過システムを提案
結果
低分子成分の精製効率を改善
  • 化学メーカーE

コロイダルシリカの高濃縮を達成

  • 処理目的コロイダルシリカの濃縮
  • 製品名SIP-1053
背景
客先にて、コロイダルシリカを高濃縮できるシステムを模索
提案
マイクローザによる、高濃縮可能なろ過システムを提案
結果
コロイダルシリカの高濃縮を達成
  • 化学メーカーF

顔料の濃縮工程を効率化

  • 処理目的顔料の濃縮
  • 製品名AHP-1013D
背景
客先にて、顔料分散液から不純物を除去した後特定の濃度まで濃縮できるシステムを模索
提案
マイクローザによる効率的かつ精度の高いろ過システムを提案
結果
顔料の濃縮が効率化

ご支援の流れ

分離工程の概要や検討の課題をヒアリング

分離工程の概要や検討の課題をヒアリング

ヒアリング情報に基づいて、「想定する分離工程に中空糸膜が適用できるのか?」の一次判断をサポートいたします。中空糸膜が適用できる場合にはマイクローザ製品の選定サポート、ほかの分離技術が適するようであればそのご案内をいたします。

ペンシル型モジュールによるサンプルテストを実施(お客様)

ペンシル型モジュールによるサンプルテストを実施(お客様)

STEP1で選定したいくつかのペンシル型モジュールを購入いただき、数百mLのサンプルを実際にろ過して濃縮液とろ過液に分離し、必要な成分が分離できているか否かをご自身でご確認ください。

ラボスケールのろ過テスト受託

弊社の技術センターに必要量のサンプルを送付いただくことで、サンプルテスト(有償)が実施可能です。本テストでは選定した中空糸膜とろ過対象液との相性(膜適性)、最適運転条件、透水性能(最大ろ過流量、設計ろ過流量)、濃縮可能倍率、精製に必要な総加水量、設備化に必要な膜モジュール本数等をご提示します。

マイクローザに適した膜ろ過装置の提案

ラボモジュールによるテストで入手したエンジニアリングデータとお客様が希望する装置仕様、所掌範囲、自動化要求に基づき、マイクローザの性能を最大限に発揮する膜ろ過設備の設計検討を行います。決定した内容で見積書の提出もいたします。

膜ろ過設備の試運転

マイクローザ膜ろ過装置設備の導入が決定し、お客様のご発注後に製作を開始します。お客様には出荷前の立会検査をお願いしております。装置設備の輸送は旭化成で行いますが、荷下ろし、横持ち、搬入、据付、配管接続、一次電源繋ぎ込みはお客様にて実施いただきます。設置完了後、旭化成技術スタッフが現地にて試運転確認を行います。

マイクローザ導入後の技術サポート

円滑な生産設備の立ち上げや安定稼働を実現するため、旭化成のエンジニアがマイクローザ導入後も技術サポートを提供いたします。製品の適切な交換周期の分析や中空糸の閉塞状況などの確認を目的とした膜モジュール解析もご依頼可能です(有償)。

よくあるご質問

ペンシル型モジュールによるテストも旭化成で実施可能でしょうか?

ペンシル型モジュールによるろ過対象液の分離性確認は、お客様ご自身で行っていただくことが原則ではありますが、特別な事情がある場合は有償で実施することは可能です。問い合わせフォームよりご相談ください。

ペンシル型モジュールの購入先を教えてください。

理化学機器商社である、アドバンテック東洋株式会社、フナコシ株式会社から購入可能です。同社のホームページを参照ください。

ペンシル型モジュールの使い方がわかりません。

ペンシル型モジュールに同封される取扱説明書にろ過方法を記載しています。ご参照ください。そのほかテスト要領書もご用意していますので問い合わせフォームよりご相談ください。

ペンシル型モジュールのろ過流量が低いのですが、膜適性がないのでしょうか。

ペンシルモジュールの使用目的は、ろ過対象液をろ液と濃縮液に分離し、それぞれの液性を分析して目的の分離処理が実現できているかを確認することです。透水能力についてはラボモジュールによるテストを実施する必要がございます。

ラボテスト費用はどれくらいですか?

テスト内容にもよりますが、20~30万円/回となります。

ラボテストに必要なサンプル液量はどれぐらいですか。

ろ過目的、検証事項、濃縮倍率、目標精製度によりテストに必要な液量が変わります。問い合わせフォームよりご相談ください。

ラボテストでは何が分かりますか?

選定した中空糸膜とろ過対象液との相性(膜適性)、最適運転条件、透水性能(最大ろ過流量、設計ろ過流量)、濃縮可能倍率、精製に必要な総加水量、設備化に必要なモジュール本数等が分かります。

ラボテスト機は購入可能ですか?

販売可能です。

膜モジュールの寿命はどれぐらいですか?膜モジュールの交換サイクルはどれぐらいで考えればいいですか?

使用頻度や稼働率、ろ過対象液の液性等により一概に言えませんが、1~2年。最長3年程度とお考え下さい。
マイクローザ採用いただいたお客様には使用済み膜モジュールの性能解析も実施しています(有償)。その結果から交換サイクルの目安をご提示することも可能です。

膜モジュールの寿命はどのように判断しますか?

一般的に膜モジュールの寿命は①透水性能の低下により規定時間内に処理ができなくなった時②中空糸膜が亀裂、破断してリークした時③膜モジュール構成部材が経年劣化により破損した時となります。化学工業分野においては使用開始後①と②のどちらか先に生じた時期が寿命となります。

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