モンゴル

遊牧民の伝統料理「チャンサンマハ」など、
シンプルで豪快な肉料理をご紹介します。

モンゴルの料理

モンゴルの食文化

日本の約4倍もの国土のじつに80%が牧草地であるモンゴルは遊牧民族の国。
かつて、チンギス・ハーンとその子孫によってアジア・ヨーロッパまで勢力を拡大していた歴史的背景から、モンゴル民族はモンゴル高原を中心に、内陸ユーラシアの広範囲に分散しています。
近年では、都市部に定住する人々も増えましたが、伝統的な遊牧民の暮らしは、羊、山羊、馬、牛、駱駝の「五畜」を飼い、「ゲル」と呼ばれる移動式住居に住み、季節に応じて草や水をもとめ移動しながら営むもの。家畜とともに生きる遊牧民にとって家畜は命をつなぐ絶対的な存在であり、その食生活は家畜の恵そのものです。

モンゴル人は、家畜の乳を加工した多彩な乳製品類を「白食」、家畜を屠って得た肉類を「赤食」と呼び、これら2種の食品で長い間暮らしてきました。
地を耕し定住することのない遊牧生活では、大地から生える植物はすべて家畜たちの食べものと考えられ、人は野菜や果実を食べることはほとんどありませんでした。家畜の餌となる草が豊かに萌え始める夏には乳が多く採れるため、「スーテイツァイ(乳茶)※」や「アイラグ(馬乳酒)※」、さまざまなチーズ類、ヨーグルト類などの「白食」を主食とします。秋には羊を中心とした家畜を巧みにさばき余すところ無く加工し、家畜が痩せる冬には秋から作った肉の保存食の「赤食」を食べつなぎます。

偏った食生活のわりに生活習慣病にかかる人の割合が少ないのは、彼らが常食とする乳発酵食品の乳酸菌の健康効果によるものとも言われています。遊牧という独特のスタイルで合理的に家畜の恵みを享受し、自然のサイクルの中で研ぎ澄まされていった暮らしの知恵といえそうです。

※「スーテイツァイ(乳茶)」・・・お茶に乳を加え、塩で味つけしたモンゴル版ミルクティー。
※「アイラグ(馬乳酒)」・・・馬乳を発酵させた飲料でアルコール度は1~3%。大人だけでなく子供も飲む

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