オランダ

国民的スープの「エルテンスープ」などシンプルで合理的な
オランダ気質溢れるお料理をご紹介。

オランダの料理

オランダの食文化

オランダは「ネーデルランド(低い土地)」とも呼ばれ、国土の約1/4が海抜0m以下で、運河や川が多い「水の国」です。
国のシンボルともなっている風車は、もともとは湧き出る水をくみ出し、干拓するために建てられました。厳しい条件の土地であるにもかかわらず、干拓により農業、酪農を発展させたオランダ。国の面積は小さく、農業従事者は国民の数パーセントと少ないものの、世界的に有名なチューリップやチーズなど、世界有数の農産物輸出国となっています。

オランダの人々の食生活はとてもシンプルで合理的。朝食、昼食にはパン、チーズ、ハムなど簡単な冷たい物をとり、夕食にようやく温かい食事をとります。温かい食事の定番はなんといっても「スタンポット」。じゃがいもや野菜を煮込んでつぶし、皿にたっぷりと盛りつけ、ソーセージや肉団子などを添えていただきます。とりわけじゃがいもとにんじんで作ったものは「ヒュッツポット」と呼ばれ、かつてスペインの侵略に対し勝利したことを祝う日に食べたという大切な料理です。
そして国民的スープとして有名なのが「エルテンスープ」。乾燥のグリーンピースをもどし、トロトロになるまでベーコンや野菜とともに煮込んだおふくろの味です。これら家庭料理の味つけは主に塩のみで、凝ったソースやスパイスなどはほとんど使いません。調理法も蒸し焼き、煮込み、ゆでる、といたってシンプルです。

あまりにもシンプルな食卓風景のため、一見食事に重きを置いていないようにも見えますが、近年は様々な国のレストランが増え、バラエティ豊かな外食を楽しめるようになってきました。一方、もともとオランダでは街なかで気軽に購入できるスナックやスイーツのたぐいが充実しています。「クロケット」(ひき肉のクリームコロッケ)はその代表格で、なんと自動販売機でもアツアツが売られ、ほおばりながら歩く姿がよく見られます。5月下旬から6月の間は「ハーリング」というニシンの塩漬け(または酢漬け)を売る屋台が人気です。6月にはハーリングのお祭りが開催されるほど、人々はハーリングが大好き。脂ののったニシンにみじん切りの玉ねぎをまぶし、尾をつまんで上を向き、頭からかぶりつくのが現地流の食べ方です。また、オランダ人は大の甘党。「ストロープワッフル」(シロップを挟んだ堅焼きのワッフル)や「オリボレン」(揚げドーナッツ)など、古くから受け継がれた伝統的なお菓子が今でも根強く支持されています。特に「アップルパイ」はたっぷりのシナモンが特徴で、オランダの定番スイーツ。多くの家庭に、代々伝わるこだわりのオリジナルレシピがあり、レストランやカフェなどでも様々なタイプのアップルパイが楽しめます。

シンプルな食生活からは、食べることよりも農業や商業で国の発展に力をそそいできた人々の実直な気質がうかがえる一方で、街なかでスナックをほおばり、甘いものには目がない姿は、茶目っけと大らかな国民性を感じさせます。

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