トルコ トルコ

独特の前菜や濃厚なスイーツなど、古くからの交易の中心地トルコの豊かで味わい深いレシピの数々。

トルコの食文化 トルコの食文化

ヨーロッパとアジアにまたがって位置するトルコ共和国。ボスフォラス海峡をはさんで古くから交易の中心地として栄えたトルコは、ロシア、エジプト、イランをはじめ多くの国からキャビア、紅茶、香辛料、フルーツ等いろいろな食材がもたらされました。今でも、イスタンブールにはエジプシャンバザール(別名スパイスマーケット)と呼ばれる市場があり当時のなごりをとどめています。16世紀、強大な勢力を誇ったオスマントルコの時代に諸国の影響を受け、トルコ料理は豊かに洗練されたものとなりました。

食事は「メゼ」と呼ばれる前菜からスタートします。メゼには、野菜や豆を加熱しピューレ状にしたサラダ、冷やした「ドルマ」(米などを野菜に詰めたりぶどうの葉で包んだりしたもの)、タコやイカを使ったマリネ、揚げ物、焼き物など、多くの種類があり、選ぶのに迷ってしまうほどです。トルコの地酒「ラク」ともよく合います。

メインの料理は、「キョフテ(肉団子)」、温かいドルマ、マリネした肉をグリルで焼いた「ケバブ」、トマトと煮込んだ肉料理、グリルした魚など。野菜のつけ合わせ、にんにくと塩で味つけしたヨーグルトとともにいただきます。イスラム文化圏なので羊肉を中心に牛肉、魚が使われ、豚肉はほとんど食べられません。少し間をおいて甘いデザートと続き、トルココーヒーでしめくくります。

トルコといえばコーヒーが知られていますが、「チャイ」と呼ばれる紅茶のほうがポピュラーです。トルコは世界有数の紅茶の生産地。日々の暮らしに紅茶は欠かせません。朝は焼きたてのトルコパンとなみなみ注がれた真紅のチャイ、オリーブとチーズで始まります。バザールの買い物の値段交渉の前にまず一杯。人が集まればチャイを飲みながら世間話といった具合です。紅茶はお隣のロシアのサモワールに似た二層式やかんで濃く入れ、チューリップ型のグラスに注いでお湯で割ります。そこに角砂糖2~3個を入れ、甘くして飲みます。人によっては一日に10杯は軽く飲むとか。お菓子もしっかりした甘さのものが多く、トルコの人達は大の甘党といってもいいでしょう。

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