ミオイノシトール測定試薬 ルシカMI
ミオイノシトールは、下図のようにD-グルコースによく似た構造を持つ極めて安定な物質です。主に細胞中に存在しており(血液中の数十倍)、遊離の形あるいはホスファチジルイノシトールの構成成分として広く生体内に存在しています。


ミオイノシトールを測定すると何がわかる?
ミオイノシトールは食後あるいは糖負荷後の高血糖状態を反映して、尿中に排泄されます。
糖負荷後の尿中ミオイノシトールを測定することにより、耐糖能異常を検出できます。
糖負荷前後の尿中ミオイノシトール排泄増加量は、糖負荷後の血糖値とよく相関しており、空腹時の血糖だけではわからない「かくれ糖尿病」が検出できます。
血糖正常 |
高血糖![]() |
さらに高血糖![]() |
血糖が正常な場合は、血液中の糖やMIはほとんどが再吸収され血液中に戻ります。ところが血糖が高くなると、MIは尿細管において糖による再吸収阻害を受け、尿中に排泄されます。さらに高血糖になると、腎臓が再吸収し切れない糖が尿中に排泄されます(尿糖)。 |
埼玉医科大学 河津 捷二 先生
医学と薬学 52(6):981-987, 2004
(1)ミオイノシトールの検査方法
ミオイノシトール検査は、糖負荷後の耐糖能異常を検出する検査ですので糖負荷が必要です。 従来の糖負荷検査は、下記のように最大4回の採血が必要ですが、検査は糖負荷前後の 尿を試料としますので、採血による痛みはありません。 また既定の食事前後の尿を試料とした場合でも、糖負荷と同様な結果を示しました。
糖負荷検査
ミオイノシトール検査
※正常型と耐糖能異常群を区別するためのΔUMIカットオフ値は10mg/gCrです。
(2)ΔUMIは糖負荷後の血糖値を反映します
ΔUMIは糖負荷後の血糖値と良い相関を示しました。
ΔUMIは空腹時血糖値では判らない糖負荷後の高血糖状態を良く反映する指標であることが分かりました。

×正常値 ▲準境界型* □境界型 ●糖尿病型
* 正常型のうち糖負荷1時間後の血糖値が180mg/dL以上の群を準境界型と区分しました。
埼玉医科大学 河津 捷二 先生
医学と薬学 52(6):981-987, 2004
(3)ΔUMIで耐糖能異常が検出できます
ΔUMIは耐糖能の程度を鋭敏に反映しており、耐糖能低下の程度に応じて順次増加しました。また参考基準値は10mg/gCr未満が最適でした。

埼玉医科大学 河津 捷二 先生
医学と薬学 52(6):981-987, 2004
(4)ΔUMIと各種血糖コントロールマーカーの比較
ΔUMIは、各種血糖コントロールマーカーと比べ、糖尿病型だけでなく、糖負荷後に高血糖を呈するIGTや準境界型の検出に優れていました。
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IGT ; impaired glucose tolerance(耐糖能異常)
IFG ; impaired fasting glucose(空腹時血糖異常)
* 糖負荷2時間後の尿糖
埼玉医科大学 河津 捷二 先生
医学と薬学 52(6):981-987, 2004 改変


