マリ共和国での取り組み

マリ共和国における、女性染色家の健康と安全を守り、
持続可能な産業の発展に向けた支援活動を行っています。

動画提供:UNDP

社会課題の概要

マリ共和国の伝統的な染色産業は、地域社会の文化的および経済的な柱である一方で、健康や環境に対するいくつかの深刻な課題に直面しています。化学染料の使用は、染色家の健康に悪影響を与える可能性があり、多くを占める女性に多大な負担をかけています。皮膚や呼吸器の問題に加えて、染料廃液が適切に処理されない場合、環境にも悪影響を及ぼします。これらの問題は、伝統的な染色技術の存続と持続可能性に大きな影響を与えています。

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Photo Credit : UNDP Mali

旭化成の取り組み

旭化成は、イタリアのBrunello社がベンベルグ®を使用したBazin(バザン)、BemBAZIN™(ベンバザン)の販売を開始したことをきっかけに、国連開発計画(UNDP)、Brunello社、在マリ日本大使館と共同で、マリ共和国の女性染色家の健康と安全を守り、持続可能な産業の発展を支援するためのプロジェクトを推進しています。このプロジェクトでは、伝統的な技術の継承と革新を通じて、地域社会の生活の質の向上と、環境保全を目指しています。

課題を明確にするためのワークショップの開催

  • 染色家や市民団体、Accelerator Labs*等と共に、伝統染色産業が直面する多面的な課題を特定し、具体的な解決策を提案しました。

*UNDPの課題解決を加速させるための特別チーム

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Photo Credit : UNDP Mali

健康診断と安全対策の強化

  • マスク、手袋、ブーツなどの個人用防護具を提供し、作業環境の安全性を向上させています。
  • 健康診断の機会を提供し、早期に健康リスクを特定、対策を講じる体制の構築を目指します。
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Photo Credit : UNDP Mali

インフラと教育機会の提供

  • 新たな給水所の設置により、染色作業における水の供給が安定し、効率化を実現しました。
  • コミュニケーションおよびデジタル・マーケティング研修を通じ、市場への適切なアプローチや、経済的自立に必要なスキルの習得を支援します。
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Photo Credit : UNDP Mali

BazinとBemBAZIN™

Bazinは、西中央アフリカにおける伝統的な民族衣装であり、その特有の光沢と鮮やかな色彩で知られています。この生地は結婚式や祭りなどの特別な場面で使用されることが多く、アフリカの文化的アイデンティティの一部となっています。特にマリ共和国では、Bazinの美しさと技術が高く評価されており、手作業での染色や刺繍が施されることが一般的です。

BemBAZIN™は、Brunello社の高度な技術を活かし、伝統的なBazinにベンベルグ®の高級感と快適性を加えたMade in Italyの生地で、立体感のある色柄や、アフリカの暑い気候でも快適な着用感を提供します。

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Photo Credit : Brunello s.p.a.
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Photo Credit : Brunello s.p.a.

Brunello社と国連開発計画(UNDP)の紹介

Brunello

Brunello:1927年創業。ベンベルグ®をはじめ、化学繊維を使用した高品質裏地の生産・販売をグローバルに行っています。伝統と革新、サステナビリティに対する取り組みを強化し、イタリアの裏地産業の中でリーダーシップを発揮しています。
BemBAZIN™は、Brunello社が生産するバザン生地のブランド名です。
Click! >> Brunello社詳細

国連開発計画(UNDP)

国連開発計画(UNDP):国際連合の開発に関する専門機関であり、持続可能な開発と貧困削減を推進するために活動しています。世界中の国々と協力し、経済的な発展、社会的な包摂、環境保護のためのプログラムやプロジェクトを実施しています。

旭化成はこの取り組みを通じ、地域社会と企業の利益目標の両方に貢献するビジネスモデル(CSV – Creating Shared Value)の確立、促進を目指してまいります。

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