HOME > 旭化成 繊維グローバル産学連携プロジェクト > 第2回「旭化成・中国未来の星デザインイノベーション大賞」を北京で開催 > いよいよショー本番!三者三様の視点、デザインでテーマ「雅适(Precious&Relax)」を解釈
2019SS中国インターナショナルファッションウィーク(10/25〜11/2)期間中の2018年10月27日夜、中国インターナショナルファッションウィーク組織委員会と日本の旭化成株式会社が共同で主催する第2回「旭化成·中国未来の星デザインイノベーション大賞」若手受賞者周嘉玉氏、李笑氏、梅茜茜氏3人による2019春夏ベンベルグコレクション「雅適(Precious&Relax)が盛大に開催されました。
ファッションショーでは、当社の再生セルロース繊維・キュプラのブランド「ベンベルグ」をふんだんに使用した3人の学生デザイナーによる3テーマ・各15点の共同作品コレクションが披露されました。会場には約1,000人が来場し、この模様は中国中央テレビ(CCTV)でも紹介されました。2019SS中国インターナショナルファッションウィークの中では、一番注目された様子でした。
受賞学生、周嘉玉氏のウィメンズファッション、デザインテーマ「Daily Senses」が最初に登場。作品のインスピレーションは、日常の感覚。日常の服と、自由でイレギュラーなカジュアルウェアをリミックスし、再構築しました。また、人が服を着るときに必ず求める条件である実用性と機能性の二つを兼ね備えたデザインを実現し、注目を集めました。ナチュラルで快適な日常着のスタイルは、「ベンベルグ」の特長と見事に合致しています。
続いて登場したのが李笑氏のメンズファッション。デザインテーマは「IN 1929」。
作品のインスピレーションは、1929 年の世界大恐慌時代。その表現はプレタポルテを意識しています。「1929」という波乱の時代背景をテーマにし、その時代の人々の生活環境からインスパイアされています。その時代における人間の小ささ、また一人一人が人生最悪の瞬間に置かれていた弱さを踏まえながら、その年代のウェアの特徴 ( ネームプレート、ジーパン、ダメージ素材など ) を選んで使用しました。
どんなにつらい状況でも、プライドのある服を身につけ、自分自身に対する自信と世界に対する希望を持ち、正々堂々と世の中に向かって行こうという考えを作品通じて訴えかけました。
最後に登場したのが梅茜茜氏のウィメンズファッション。デザインテーマは「匠•造」。 この作品は、ドキュメンタリー映画「偉大なる職人―董全斌」からインスピレーションを受けています。董全斌は、北京で十数年にわたり工業デザインの仕事に就いていたが、お茶を飲むことが大好きで、それまでの経験と人脈を捨て景徳鎮に赴き、一から茶器の作り方の勉強を始めました。彼は自然を隅々まで観察し、植物と縞の関連性なども解明。自然への感覚を研ぎ澄まし、セラミックの構造を研究。董氏の信念や追求する精神を服の中に注ぎ込みました。彼の創作時期「最初の迷い」「夢中の研究」「創作に楽しむ」からグリーングレイ、カーキ、黒の3色をテーマカラーとし、「ベンベルグ」の生地もナチュラルなイメージものを選びました。
会場全体を美しさで圧倒したこの日のランウェイは、斬新なデザインのインスピレーションにあふれる場となっていました。旭化成「ベンベルグ」の生地、副資材の提供を受けており、今回のショーの会場は生地を舞台装飾のエレメントとして用い「雅適」のテーマを表現しています。
このように華々しく中国ファッション界にデビューを果たした1995年以降生まれのデザイン学校卒業生3名は、旭化成の「ベンベルグ」を使ってそれぞれの創意と才華をあますところなく表現し、旭化成から認められた気持ちを、「大きな喜び」という言葉で表しました。
ショーが終わると、中国紡績工業連合会の孫瑞哲会長、旭化成株式会社の工藤幸四郎上席執行役員・繊維事業本部長が舞台にあがり、受賞した3名の学生:周嘉玉さん、李笑さん、梅茜茜さんにお祝いの言葉をかけ、トロフィーと賞状を手渡しました
受賞した学生の共同作品発表会「雅適」が滞りなく終わった後、3名は多くの報道機関から取材を受けました。