家の外観は何で決まる?デザインの種類や実例、決め方のポイントを紹介

「おしゃれな家の外観には、何が必要?」
「失敗しない外観選びのポイントを知りたい」

このようにお悩みではありませんか?はじめての家造りは、想像するだけでわくわくするものです。しかし、家の外観は考えるべきことが多く、頭を悩ませる時間も多くなりがちです。

この記事では、家の外観が決まる要素や決め方のポイントを紹介します。ポイントを押さえた外観選びができれば、理想のマイホームを手に入れるのも夢ではありません。最後まで読めば、住宅の外観選びでの失敗を回避できるようになります。

この記事でわかること

  • 戸建て住宅の外観を左右する3つの要素
  • 住宅デザインの種類
  • 外観選びのポイント

ヘーベルハウスの情報ナレッジサイト「THINK HAUS」では、実際の住宅デザインやオーナーさまの声を豊富な写真や動画とともに掲載しています。理想の外観を検討するには、まず多くの参考イメージを見ることが重要です。

デザイン例だけでなく、オーナーさまの家に込めた想いや間取りなども紹介しているので、ぜひ家づくりの参考にしてください。

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家の外観を決める3つの要素

マイホームの外観がもつ雰囲気は、以下3つの要素で決まります。

家の外観を決める前に、どのような要素が組み合わさっているのか説明します。

1. 建物や屋根の輪郭

住宅の外観には、建物全体の姿や形が関係しています。

たとえば、装飾が少なく直線的なデザインの住宅には、シンプルさゆえの落ち着きを感じます。一方で、凹凸や曲線を多用したデザイナーズ住宅のような意匠性の高いデザインは、洗練されたおしゃれな印象です。

一般的な戸建て住宅の建物と屋根の形状は、以下に紹介するとおりで、この2つの組み合わせで輪郭が決まります。

<建物>

形状の種類 建物の形状
BOX型 真上から見たときの形状が「四角形」
L型 真上から見たときの形状がアルファベット大文字の「L」
T型 真上から見たときの形状がアルファベット大文字の「T」

<屋根>

屋根形状の主な種類は、以下の図のとおりです。

出典:環境省「住宅用等太陽光発電の導入ポテンシャルの精緻化

見た目のよさだけでなく、雨風をしのいで日光を宅内に取り入れられる機能性と、長期的に飽きの来ないシンプルなデザインも重要です。

参照:福井大学工学部「戸建て住宅の外観形態の構成に関する考察

2. 色味

住宅の外観には、外壁や屋根に採用する色も影響します。白や淡い色味には、清潔感やさわやかさを感じます。反対に、黒などの濃いダークな色味は、モダンなイメージです。

また、色は使用する面積が大きいと、鮮やかさや明るさなどの特徴がより強く見えます。

色を決める際に見るカラーサンプルは、実際の外壁や屋根の面積よりも相当小さいサイズであることが一般的です。しかし、濃い色はより濃く、薄い色はより薄く見えるため、イメージと違う外観になりかねません。

できるだけ大きいサンプルを確認する、または濃いカラーの場合は1〜2段階トーンの低い色を選択するなどの工夫が必要です。

参照:千葉県成田市「色彩ガイドライン【概要版】

専門家コメント

注文住宅の外観でお客様から人気の色は、ミディアムグレーや濃いブルー系、鮮やかさを抑えたナチュラル系のカラーです。

住宅の外観に使用する色は、自分の好みだけでなく周囲の建物との調和も重要なため、環境に合わせた色を選ぶのがおすすめです。

3. 素材の種類

建物の外観には、外壁材や屋根材の材質、窓サッシの素材も関係しています。

近年では、簡易的に施工できるサイディング仕上げの外壁材が主流です。屋根材には、住宅屋根用化粧スレート葺、繊維強化セメント板(スレート波板)葺、瓦などがあります。

また、窓のサッシ素材は、アルミまたは樹脂製がほとんどです。これらの素材をバランスよく組み合わせることで、住宅の見た目が決まります。

参照:日本サッシ協会「2023年3月版『住宅用建材使用状況調査』の概要

参照:東京理科大学「粘土瓦・プレスセメント瓦・住宅屋根用化粧スレート葺

家の外観を左右するデザインの種類7選

戸建住宅の外観を決めるデザインの主な種類は、以下の7つです。

それぞれテイストが異なるので、代表的なデザインにはどのような特徴があるか、順に見ていきましょう。

1. 和モダン

日本人の好みに合う、和風のデザインに現代的なモダンスタイルを取り入れているのが、和モダンです。伝統的な日本家屋の様式が残るため、落ち着いた雰囲気の外観を実現します。

和テイストでも現代的な要素を取り入れた住宅をご希望の方に、おすすめのデザインです。

2. シンプルモダン

過度に装飾しない、直線的ですっきりした建物の輪郭がシンプルモダンの特徴です。モノトーンな色合いでまとめるため、周囲と調和しやすく流行にも左右されにくいです。

装飾が少ない外観のためメンテナンス性が高いことや、建築費用を抑えられるなどのメリットがあります。

シンプルなデザインで、長く飽きが来ない外観を希望している方におすすめのスタイルです。

3. アメリカン

ラップサイディングの外壁や、屋根付きの広い玄関でログハウスのような外観が、アメリカン風デザインの特徴です。ラップサイディングは幅の細い板を重ね張りする外壁の工法で、日本の伝統的な建築でも採用されています。

同じアメリカでも地域や年代によって住宅デザインの特徴が変わり、以下のようなスタイルに分かれています。

  • カントリー
  • 西海岸
  • ブルックリン
  • アーリーアメリカン

アメリカン風デザインは、輸入住宅のような外観が好みの方に向いているデザインです。

4. 北欧風

フィンランドやノルウェー、スウェーデンなどの北欧地域で見られる住宅のデザインを、北欧風と呼びます。シンプルモダンのように凹凸が少ない建物の形状で、三角の屋根と大きな窓が特徴的です。

住宅全体にベージュ、グリーン、ブルーなどアースカラーが採用されることが多く、外観は明るくなります。北欧系の家具や雑貨を生活に取り入れたい方に人気のデザインです。

5. 南欧風

プロバンス風とも呼ばれ、イタリア、スペイン、ギリシャなど南ヨーロッパの住宅に多いデザインです。

ホワイトやオフホワイト、ベージュの外壁と、オレンジやブラウンのスパニッシュ瓦の屋根に特徴があります。スパニッシュ瓦は、横から見た断面がS字に見える大きい凹凸があるスペイン風の瓦です。

瓦の形状や色味から、かわいらしさを感じられる外観が実現します。

6. ナチュラル

木材やタイル、しっくいなどの自然素材を採用するため、ナチュラルは温かみのある雰囲気です。マイホームの外観で、無機質な印象を避けたい場合に向いています。

ウッドデッキやガーデニングと、自然素材がなじむデザインです。

7. エレガント

エレガントという言葉のとおり、高級感があり意匠性の高い重厚感のある外観が特徴のデザインです。全体の雰囲気を落ち着いたものにしつつ、おしゃれなデザインを実現できます。

戸建て住宅の外観で細部までデザインにこだわりたい方におすすめです。

家の外観の決め方のポイント6選

マイホームの外観を決める際に注意したいポイントは、以下の6つです。

どのような点に注意が必要か、1つずつ説明します。

1. 色を多用しない

家の外観選びの際は、使う色が多くならないようにしましょう。色の数を増やすと、まとまりが無い印象を与えかねません。

色数は3色までが目安です。3色を選ぶ際もすべて反対色にするのは避け、同系色でまとめるとバランスがよく、統一感を出せます。

専門家コメント

家の外観をかっこよく魅せるためには、住宅の外観の配色をバランスよく配置させることが重要です。以下の比率での配色が黄金比といわれています。

配色 比率
ベースカラー 70%
メインカラー 25%
アクセントカラー 5%

アクセントにする色味の面積が大きくなりすぎないよう工夫して、かっこいい外観を手に入れましょう。

2. 柄やアクセントカラーを取り入れる

部分的に柄やアクセントカラーを採用するのも、戸建て住宅の外観を決める際のポイントです。

たとえば、壁面全体が同じ色味では、ぼんやりした印象になりかねません。濃い色味や柄の追加で強弱を付ければ、雰囲気が変わります。

<柄やアクセントカラーを取り入れる例>

  • 壁の一部を柄にする
  • 窓のサッシを壁面と同系色の濃い色味にする

わずかなアクセントの追加により、自宅の外観が単調な雰囲気になるのを避けられるでしょう。

3. テイストを揃える

マイホームの外観をどのデザインにするか決めたら、スタイルに合う素材や色の外壁材や屋根材を採用しましょう。

たとえば、落ち着いた雰囲気の和モダンスタイルに対して、南欧風のデザインに合う玄関ドアの組合せは向いていません。

玄関ドアや外構も、色味やデザインがテイストに合ったものを選ぶことで、家の外観全体に統一感を持たせられます

4. 窓の形状と配置を工夫する

外観選びにおいて、採用する窓の形状や配置決めも重要なポイントです。

窓の役割は、自然光や風を宅内に取り入れるだけではありません。採用する窓の大きさや配置、種類が住宅の外観に大きく影響します。選定する窓の種類や配置が建物のデザインや形状に合っているかが、見た目を左右するためです。

FIX窓やすべり出し窓など小さめの窓を取り入れると、バランスを取りやすいでしょう。

5. 外壁の素材を慎重に選ぶ

使用する素材をじっくり選定できるかどうかも、家づくりでは重要です。外観の中で面積が大きい外壁の素材は、コストや特徴が以下のように異なります。

  • サイディングはコストを抑えられて、デザインが豊富
  • タイルの外壁は高級感を出せるが、コストがかかる
  • ALCコンクリートなら彫りが深く外観に重厚感が出るが、コストかかる

外壁素材は雨や風など外部環境の影響を受けやすく、住宅のメンテナンス頻度にも関係します。メンテナンスの手間やコストがかかりすぎないよう、清掃のしやすさや塗り替えの頻度、耐久性なども考慮して素材を選定しましょう。

6. 周辺環境との調和を意識する

マイホームの外観選びにおいて、周囲と調和が取れるデザインかどうかも重視するべきポイントです。

たとえばナチュラル系の住宅が多い土地に、赤や黄色など濃い色味の外壁があると「浮いている」などの印象を持たれかねません。周囲とのバランスを考えた外観選びができれば、景色と調和して自然に一体感が出ます。

景観や街並みになじむよう考慮することも、周囲と調和するために必要です。

おしゃれでセンスのいい家の外観デザイン実例5選

ヘーベルハウスの住宅デザインの中から、外観デザインの実例を5つ紹介します。

多くの事例に触れて、イメージを膨らませてみてください

1. 和の要素を取り入れたモダンなイメージの外観

重厚感のある大屋根が特徴的な、和モダンテイストの住宅です。屋根とベランダの横のラインが水平に揃うように設計されており、魅力的なデザインとなっています。

大屋根の構造を活かした勾配吹き抜けは解放感が抜群で、広々としたリビングでは家族団らんの時間を過ごせます。

2. 開放感のあるアウトドアリビングを取り入れた家

シンプルなデザインで設計された住宅です。バルコニーのルーバーが、外観にデザイン性をプラスしています。LDKと2階バルコニー「そらのま」を一体で設計しており、面積以上の広さを感じられる空間を実現しました。

3. 緑豊かな環境と調和した魅力的な外観デザイン

緑豊かな周囲の環境と調和できるよう設計された、外観デザインが魅力的な賃貸併用住宅です。閑静な住宅街の街並みに配慮して、賃貸住宅につながる階段は建物の奥側に設置しています。

4. リゾートハウス風のシャープでスタイリッシュな住まい

グレーの外壁とシルバーの縦格子が、シャープでスタイリッシュな印象を持たせる外観の二世帯住宅です。目隠しの縦格子が外観のアクセントにもなっています。フロリダのリゾートハウスを思わせるような、明るく開放的なスタイルを実現しました。

5. ビルトインガレージを実現した家

「四角い家が好き」という好みにあわせてデザインされた、四角の組合せが特徴的な外観です。広くゆったりしたガレージで愛車を整備したり、室内から眺めたりしたいなど新居への夢をビルトインガレージで実現しています。

ヘーベルハウスの情報ナレッジサイト「THINK HAUS」では、他にもさまざまなテイストの住宅デザインを豊富な写真や動画で紹介しています。たくさんの事例に触れることで、理想のマイホームの外観デザインをイメージしやすくなるので、ぜひご活用ください。

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ポイントを押さえて理想のおしゃれな外観の家を実現しよう

「建物や屋根の輪郭」「色味」「素材の種類」の3つで、家の外観は決まります。これらの要素が影響し合って、住宅の雰囲気は変わります。

外観選びで注意するべき点は、以下の6つです。

  • 色を多用しない
  • 柄やアクセントカラーを取り入れる
  • テイストを揃える
  • 窓の形状と配置を工夫する
  • 外壁の素材を慎重に選ぶ
  • 周辺環境との調和を意識する

理想の外観を実現するためには、多くの事例を見て理想のイメージを掴むのが大切です。

ヘーベルハウスの情報ナレッジサイト「THINK HAUS」では、実際の住宅デザインを豊富な写真と動画で紹介しています。オーナーの声もあわせて紹介しているので、イメージが湧きやすくなります。はじめての家づくりで外観が決まらずお悩みの方は、ぜひご活用ください。

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