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ヘーベルハウスLONGLIFE IS BEAUTIFUL 薫玉堂のロゴマーク

ゆとりのある暮らし

いつの時代も、暮らしに香りを。
薫玉堂が革新をつづける理由

ヘーベルハウス オークラランド展示場のテーブルに置いた薫玉堂の桐箱に入った線香 殿上伽羅

リビング・ダイニング寝室・子ども部屋ワークスペース玄関

創業1594年の香老舗、薫玉堂。京都・西本願寺を拠点に香りを作りつづけ、430年近い時を重ねてきた。薫玉堂の香りはなぜ、時代を超えて人々に愛されるのか。ブランドマネージャーの負野千早氏は、歴史を辿りながら、思い当たる理由について語ってくれた。

香りに魅せられて

豊臣秀吉が活躍した桃山時代の文禄三年、薫玉堂は本願寺に出入りする薬種商として創業した。

「創業者の負野理右衛門(おうのりえもん)は、幼い頃からずっと香木に魅せられていました」。

負野氏は遠い先祖に思いを馳せる。香木は心地よい芳香を放つ樹木を指し、六世紀頃に仏教の伝来とともに大陸から伝わった。室町時代には香木を分類して鑑賞する「六国五味(りっこくごみ)」が生まれ、のちの「香道」へと発展した。

ヘーベルハウスLONGLIFE IS BEAUTIFUL 薫玉堂の香席「養老亭」

※写真提供 薫玉堂

「香りの文化が花開く頃、理右衛門は、代表的な香木である沈水香木の鑑定や香材の研究に専念していました。志野流香道の家元を招いて、香道の稽古に励んだとも聞いています。香りを聞いて慈しむ日々が、今につづく薫物商としての薫玉堂の礎を築いたのでしょう」。

本願寺や各地の寺院にお香を納め、江戸時代半ばからは線香の販売を開始。香りは儀式の場だけでなく、暮らしの中で取り入れられる存在になっていった。奥深い薫りを放つ沈水香木は、自然の力で薫りが熟成されるまでに気の遠くなる歳月がかかるという。理右衛門が魅せられた香りを百年先に伝えるために、薫玉堂の香りづくりは広がりを見せていく。

未来に伝えるために

薫玉堂がリブランディングに踏み切ったのは2014年のこと。「香りの総合ブランド」として舵を切り、日常に取り入れやすい香りの販売を開始した。

「昔は朝夕に線香に火をつけて仏壇に手を合わせていましたが、核家族化が進み、仏壇のない家庭も増えてきました。中には線香の火のつけ方を知らない子どもたちも。若い世代に販路を広げていかなければ、受け継いできた香りを未来に残せないという危機感がありました。きっかけとなったのは、中川政七商店さんの本にあった“小さな会社こそブランディングが必要だ”というメッセージ。これだ!と突き動かされてリブランディングを決意しました」。

ヘーベルハウス オークラランド展示場の棚に置いた薫玉堂の線香2016シリーズ

中川政七商店のコンサルティングのもと、コンセプトやロゴ、パッケージを刷新。線香や印香などの和のアイテムと、フレグランスオイルやハンドクリームなどの洋のアイテムの2つのラインを展開し、日々の暮らしに潤いと彩りを届けている。積み重ねてきた歴史があったからこそ、それは大きな決断だったはずだ。

「重圧はもちろんありましたが、『香りの総合ブランド』と再定義したことで、商品の幅が大きく広がりました。線香に代表される薫香だけでなく、キャンドルやフレグランスオイル、ハンドクリームなど、さまざまな形で香りを届けられる。そのことに喜びを感じましたね」。

ヘーベルハウス オークラランド展示場の書斎に置いた薫玉堂のハンドクリーム

デザインの力も手伝って、新しいお香は若い世代にも受け入れられた。コロナ禍で快適な暮らしを求める気運が高まったことも後押しし、香りはよりいっそう暮らしに溶け込んでいく。

暮らしにおける香りの役割

暮らしと香りの結びつきは、枕草子や源氏物語などの古典文学にも描かれている。清少納言が「心ときめきするもの」と表現したお香は、貴族の暮らしにおいて欠かせない存在だった。

「自分だけのレシピを調合した練香を炭火でくゆらせ、部屋で空薫(そらだき)したり、伏篭に着物を被せた中でお香を焚いて、着物に香りを焚き染めたりと、平安時代の貴族たちにとって、香りを身にまとうことは教養の一部でもありました。手紙に香りを添える文香のルーツもこの時代に生まれたと言われています」。

ヘーベルハウス オークラランド展示場の書斎で薫玉堂の文香を封筒に入れる様子

時代の変遷とともに徐々に庶民の間でも広まり、多くの人の心を癒してきた香り。教養としての役割が薄れて嗜好品として親しまれる現代において、どのような役割が求められているのだろうか。

「最近は在宅ワークが増え、同じ空間に居ながら気持ちの切り替えが求められます。線香に火をつける行為は若い世代にとって非日常的で、その所作がonとoffを切り替えるスイッチにもなるようです」。

線香のほかにも、薫玉堂のラインナップは多岐にわたる。たとえば、火を使わないフレグランスオイルは、就寝時に枕元で使うことで心地よい眠りをサポートしてくれそうだ。

ヘーベルハウス オークラランド展示場の寝室のサイドテーブルに置いた薫玉堂のディフューザー・フレグランスオイル

「時代が変わっても、人の心を癒すという香りの本質的な役割は変わりません。香老舗ならではの調香のこだわりを大切に、これからも現代の暮らしに寄り添った香りのかたちを提案していきたいと思います」。

歴史を受け継ぎ、革新をつづける

薫玉堂に代々伝わる調香帳には、香木や漢方に使われる植物が香りの原料として記されている。なかでも品質の良い香木は国内では手に入りにくく、社長自らベトナムの奥地に足を運んで香材を調達しているという。そこまでして原料にこだわるのはなぜだろう。

「大地の恵みを受けて、ゆっくりと時間をかけて熟成された香りには、人々の心を癒す力がある。そう信じているからこそ、先代が魅せられた香木から作られる唯一無二の上質な香りにこだわっています」。

ヘーベルハウスLONGLIFE IS BEAUTIFUL 薫玉堂が使用する数々の香木

※写真 中島光行氏 

そんな薫玉堂が考える、LONGLIFEとは何だろうか?

「京都では革新をつづけるお店だけが時代を超えて残り、結果として『老舗』と呼ばれています。歴史ある老舗こそ、いつの時代もベンチャー企業のような心構えでいるんです。薬種商からスタートした薫玉堂も、明治時代には香りの新聞を発刊したり、化粧品を開発・販売したりと、時代ごとに新たな取り組みをしてきました」。

一方で、積み重ねてきた歴史に敬意を払うことは忘れない。

「新しい香りをつくる際には、必ず調香帳をもとにアレンジしていますし、香炉をモチーフとしたロゴマークは、実は、当時の香り新聞で使われていたデザインから選んでいます。革新的であるためには、これまでの歴史を汲んだ上で、時代に寄り添っていくことが大切なのだと思います。今取り組んでいることが100年後の世界を生きる人たちにどのように評価されるのか、怖くもあり、楽しみでもありますね」。

香りを次の百年に伝えるために、歴史と伝統を受け継ぎ、革新的であり続けること。それが薫玉堂が愛されつづける理由なのだろう。

香老舗 薫玉堂 : https://www.kungyokudo.co.jp/

ヘーベルハウス オークラランド展示場の外観

ヘーベルハウス オークラランド展示場フレックス
(4階建て・二世帯+店舗併用モデル)

  • ■住所:東京都世田谷区桜3-24-8(駐車場完備)
  • ■アクセス情報
    <車でお越しの場合>
    世田谷通り沿い環七から成城方面へ車で約10分
    環八から三軒茶屋方面へ車で約10分
    <電車でお越しの場合>
    東急世田谷線「上町駅」より徒歩約10分
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    各路線「大蔵ランド前」徒歩0分
    ・東急バス
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    渋23 渋谷駅⇔祖師谷大蔵駅
    ・小田急バス
    渋2 渋谷駅⇔成城学園前駅
    渋26 渋谷駅⇔調布駅南口
    ※営業時間等についてはお電話にてお問合せください。
  • ■お問合先:旭化成ホームズ(株)
    東京中央支店 営業課 03-3428-0906
  • ■HP: https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/model/detail/view/?mhid=16

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