夫:
今から47年前、この街で住む家を探している時に見つけました。職場に近く、町の中心部にあり、とても魅力的な市立公園に隣接し、さまざまなハイキングコースにも近い。広さも10代になる子どもたちにちょうどいい。いろんな面で完璧で本当に私たちにぴったりでした。
1930年に建てられたというこの家は、当時の新素材であるALCコンクリートでできた最初の家ということでした。これまで時代の試練に耐えてきた家だと思うので、高品質であることは間違いないと思いましたね。そのおかげか、メンテナンスもほとんど必要ありませんでした。家はオリジナルのまま、外壁も内壁も1930年の建築当初のまま。とても満足しています。
妻:
この家は、とても気に入っています。1番のお気に入りはこの書斎。私たち夫婦はいつも午後になると座ってコーヒーを飲みながら、窓から公園を眺めて楽しんでいます。幸せな悩みですが、孫が増え、家の中に座る場所が必要になってきているので、私たちが座るこの場所も無くなるんじゃないかと悩んでいます。それくらい、私たち夫婦にとって、この書斎は特別な空間なんです。
夫:
ここに住んでいた長い年月を振り返ると、素晴らしい思い出がたくさんよみがえります。今、私たちを囲んでいる壁やインテリア。そこには、前の世代から受け継がれてきた歴史や、数々の思い出が刻まれています。例えば、素敵なクリスマスパーティーの思い出。私たち家族は、みんなで集まって手をつないでダンスを踊るのですが、リビングにあるピアノは、その歌ったり踊ったりするときに、いつも中心にあり家族の一体感を高めてくれました。その時の楽しさ、家族とつながることの安心感は、ピアノを見るたびに思い出しますね。
夫:
夏は涼しく、冬も暖かい。47年前に引っ越して以来、どんなに寒い冬の日でも、私たちは何不自由なく暮らせています。
外壁に使われているALCが夏も冬も耐えられるのかと聞かれれば、私は自信をもって耐えられると答えられます。それぐらい素晴らしい。
妻:
ずっと住み続けたいと思うほど、毎日とても快適に過ごしています。冬は暖房の熱を逃さず、暖かさをうまく保ってくれるので、とても快適です。ライトやキャンドルを飾ると雰囲気も暖かみのある部屋になって、とても居心地がよくて気に入っているんです。もちろん、暑い夏も部屋の中は涼しく、過ごしやすい温度に保ってくれます。
夫:
家は私にとって、とても大きな意味を持っています。人生において、愛や喜び、安心を見つけることができる場所です。この場所で私たちは、子どもたちの成長を見守ってきました。また、自身が疲れた時は気力を取り戻す場所でもありました。そして今では子どもたちが、いつでも帰ることが出来る場所でもあります。私たちにとって、この家を出発点として人生を送れたことは本当に幸せなことだったと、あらためて思います。
今思っているのは、できるだけ長くこの家に住みたいということ。またこの家には、できればこの先もずっとこのままでいてほしいですね。私たちが長年暮らした場所であり、子どもたちが育った場所でもある。あと、約100年間そうであったように、前の世代から受け継がれた場所でもあります。この先もこの家が不朽であり続けることを願っています。