Q1 広いバルコニーを作るうえでの最重要ポイントは?
Ans.強い躯体の家を選ぶこと。
アウトドアリビング空間を作るうえでまず考えるべきは、家(躯体)そのものの強度だ。
弊誌は昨年来、へーベルハウスのALC(軽量気泡コンクリート)を駆使した重鉄システム・ラーメン構造の家を積極的に紹介しているが、その理由は、へーベルハウスの構造や工法自体が頑強ゆえに"もうひとつの部屋"としてのアウトドアリビング空間をたっぷり取れるからでもある。
躯体が強ければ、光と風を呼び込む広い中庭を作りその周りを建物で囲むL字型プランから、(ゆとりがある敷地ならば)中庭の三面が室内とつながるコの字型プランまで、開放的なサニタリースペースを作る計画が可能になる。
また、アウトドアリビングには雨風に強い外壁も重要なポイントだ。
Q2 ガーデンファニチャーはレイアウト変更しにくいのですが...
Ans.持ち運びに便利なヤツがあります。
日本でもアウトドアリビングが徐々に増えてきていることから、最近はガーデンファニチャーというカテゴリーの商品も充実してきた。
しかし、その多くはまだ輸入品で、サイズ感が日本の住宅とは違ったり、庭に設置する目的から風などで動かないように重量があるものが多い。
無理にそれを設置してもレイアウト変更がしづらい。
そこでおススメなのがアウトドアブランドだ。
軽くて収納も出来、雨や汚れにも強い。
都会のアウトドアリビング事情をよく研究したプロダクツを創りつづけているアウトドアブランドを見つけた。
OUTPUT LIFE。
" 家のモノを外に持ち出す" というコンセプトを基に、デザインと機能を持ち合わせたインテリア+キャンプギアブランドだ。
その一例をここに紹介しよう。
Q3 バルコニーがデッドスペースにならないための工夫とは?
Ans.コンテナで野菜を育ててみよう。
バルコニーが不要物の置き場所になっているケースも珍しくない。
デッドスペースにしないために大切なのは、毎日バルコニーに出ること。
そのための動機付けとして、植物を育てるのは有効だ。
毎日の水やりが必須だからだ。
さらに、野菜なら毎日成長をチェックし、収穫をして食べるという楽しみまでついてくるのでより効果的。
Q4 居心地のいいアウトドアリビングを作るために注意すべきことは?
Ans.「かぜのとう」を参考にしてください。
自然の恵みをいかに敷地内のアウトドアリビングや、室内のリビング空間にも採り入れることができるかが大きなポイント。
写真は、 14年前に都内に建てられた「かぜのとう」という名の家。
1Fから伸びたケヤキが印象的な家で、 この木のように下から心地よい風が上階へあがってくる。
詳しくはこちらのコラムをご覧ください。
Q5 強くて経年変化を楽しめるウッドデッキ材とは?
Ans.ウェスタンレッドシダーです。
無垢のウッド材のなかでもおススメなのが、ウェスタンレッドシダー
(日本では「米杉」と言われるが、スギの仲間ではなくヒノキ科)。
おもにカナダをはじめとする北米太平洋エリアに生息し、樹高60メートルを超える大木に成長する。
湘南地区を代表する「技拓の家」が外壁材としても活用しているように、やわらかく加工しやすいうえ、
優れた耐久性と耐食性をもっている。
吸湿しにくく、湿度が変化しても寸法の変動が小さい。
心材に含まれる天然の抽出成分には殺菌力があるので、腐朽菌や害虫などの天敵を防ぐこともできる。
また、時を経るごとに風格を増していくルックスも魅力的。
グリーンと一緒に育てていく感覚でアウトドアリビングを愉しめる。
ウェスタンレッドシダーを外壁とウッドデッキに使用する技拓の家。
室内からつながるアウトドアリビングに出ると、建物の周りをぐるりウッドデッキが囲っていて、それぞれのコーナーごとに違った過ごし方ができる。
ウェスタンレッドシダーは低密度で空気を多く含有しているので、高い耐熱効果を持ち、夏は涼しく冬は暖かく室内を保てるというメリットもあるそう。
ゆえに技拓はこの素材を外壁にも採用しているのだ。
Q6 男っぽいガーデニングギアを探しているのですが...
Ans.鎌倉ロコマート&ガーデンが教えてくれました。
Q7 屋上の雨対策は?
Ans.巨大ドームテントはいかが?
いまはこんな便利なものがある。
組み立て式のドーム型テントで、「ガーデンイグルー」という。
かまくらのようにバルコニーや庭先に設置することができる。
組み立てはシンプルで、カバーをジョイントバーでつなぐだけ。
スケルトンなので外の風景も愉しめるし、雨音を聴きながらビール片手に本を読むなんてのも愉しそう。
長い梅雨を愉しむ。
このコンセプトがいいかもしれない。
体験したマッコイ斎藤さん(写真)もお気に入りだった。
Q8 防水対策って大変なの?
Ans.強い躯体の家を選ぶこと。
高い防水性が求められる屋上やフラットルーフ部には、とくに防水対策が必要。
たとえばここに紹介するへーベルハウスのシート防水システムは、防水シートを下地に直接接着せず、シートを浮かせる「絶縁工法」で敷設する。
耐久性のあるシートと最適な工法によって、防水初期保証30年を実現しているが、家を建てる際にこのような
対策をとっておくとあとが楽で、その強さゆえさまざまな利用も可能になる。
Q9 狭いベランダを有効活用するためのアイデアは?
Ans.こんなチェアがあるのだ。
所詮狭いベランダ。
洗濯物を干すくらいしか出来ないと諦めてはいけない。
一台で三役を務めるアウトドアベンチ「ドゥカーレ」を発見した。
これなら狭いバルコニーの壁に設置しても場所を取らない。
時にはテーブルに、時にはベンチとしても使える。
さらにテーブルだけをたたむと、グリーンなどをハンギングできるパーテーションにもなる。
これがあれば、ベランダもアウトドアリビングに変身。
ここで過ごす時間が楽しみになる。
テーブルを畳むとパーテーションにも変身する。
かんたんに移動できるので、壁面に沿ってセッティングしていたベンチを90度回すだけであらたな空間が生まれるのだ
座面を左右に開いて、ベンチの背もたれを90度上げるとテーブルと2人掛けのチェアになる「3WAYベンチ」にも変身する。
※WEB掲載用に一部加筆・修正しています。
※屋上で火気使用する際は、屋上防水シートへの飛び火対策のため耐炎性のある焚火シートなどを敷いてご利用ください。