脱炭素社会へ向けて

旭化成ホームズグループは、へーベルハウスによる自然の恵みを利用した設備の導入や自然を享受する住まい方提案、事業活動に伴うCO2の削減を通して、脱炭素社会の実現に取り組んでいます。

LCA*1・CO2削減貢献度の拡大

「LCA・CO2削減貢献度」とは、事業活動に伴う年間CO2排出量を分母とし、断熱性能や太陽光発電システムなどの環境配慮製品による年間CO2削減効果を分子として算出される指標で、その数値が高いほど貢献度が高いと見なされます。事業活動による環境負荷が小さくなり、製品提供による環境貢献が大きくなるほどこの指標は高くなります。
2018年度の貢献度は、目標値13.5を上回り13.6となりました(昨年度実績:12.3)。ZEH普及率が43%と伸びCO2削減量が増えたことが大きな要因です。また、「輸送」と「施工」で発生抑制できたことも目標達成できた要因のひとつです。
今後も製品提供によるCO2削減を継続するとともに、事業活動によるCO2排出削減に努めていきます。

*1 LCA:ライフサイクルアセスメント。製品の設計・製造から廃棄に至る全段階の環境負荷を科学的・定量的に評価する手法。

LCA・CO<sub>2</sub>削減貢献度
※クリックで拡大表示します

住宅の消費エネルギーゼロを目指して
ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH:ゼッチ)

ZEHビルダー認証マーク

ZEHビルダー認証マーク

気候変動への対策が急務となっている中、その原因とされている温室効果ガスの約2割弱は家庭部門から排出されていると言われています。気候変動対策に貢献するため、住宅内のエネルギー消費量を抑制することは、私たちハウスメーカーにとって大きな役割です。
政府主導の下に、新築住宅のエネルギー収支を0にする“住宅のゼロ・エネルギー化(ZEH化)”も進められており、2020年度までのZEH化住宅の比率達成目標が掲げられています。住宅のゼロ・エネルギー化を目指すためは、外皮の断熱性能を上げて冷暖房に使うエネルギーを減らすこと、高効率給湯器などを採用し消費エネルギーを減らすこと、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーにより創エネを行うことの3つのことが必要です。
ZEHの効果は省エネだけでなく、断熱性能向上により住宅内の温度差が小さくなるため、ヒートショックのリスク低減にも効果が期待できます。また、太陽光発電があれば災害時に電力供給が停止した場合でも電気を使うことができます。つまりエネルギー消費を抑えるだけでなく、どんな時でも安心で快適なくらしが可能になることがZEHのメリットです。
政府はZEH基準を満たした住宅を建築する際に金銭的補助をする支援を実施しており、2018年度からは、ZEHだけでなくZEH+(ZEHに比べ25%以上エネルギー消費量を削減した住宅)やLCCM住宅など、より温暖化対策への効果が高い住宅に対する支援制度も創設されました。
当社でもこれらに対応できる仕様の開発やお客様への普及活動を行い、2016年度より実績を増やしています。
また、集合住宅においてもヘーベルハウスで培った技術を展開し、ZEH基準の賃貸住宅の普及を進めています。

2020年度までに自社が受注する新築物件のうち50%をZEHにするという目標を掲げたビルダーを登録する「ZEHビルダー登録制度」もスタートし、現在7,200件を越えるハウスメーカー・工務店が登録されています。
当社では、2017年度に2階建ての建物の断熱性能を標準的にZEH基準をクリアする水準まで向上させたことに続き、2018年度には3階建ての建物の断熱性能でも標準的にZEH基準をクリアする水準とする取り組みを進めてきました。
気候変動対策としてのエネルギー使用量削減とともに、住まいの快適性の向上を目指して邸別住環境シミュレーションシステム「ARIOS」により住まいの温熱環境を予測し、省エネルギーで快適な住まいづくりを実践しています。また、健康面をも配慮できるような住まいづくりを目指しています。最近では、「ARIOS」が、日本気象協会が推進する熱中症ゼロ公式アイテムとして選ばれ、「ARIOS」を活用することによって、酷暑における家族の健やかな生活を検討できるツールとして期待されています。


LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅とは、建設時、運用時、廃棄時においてできるだけ省CO2に取り組み、さらに太陽光発電などを利用した再生可能エネルギーの創出により、住宅建設時のCO2排出量も含めライフサイクルを通じてのCO2収支をマイナスにする住宅です。
国交省webより
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000153.html


ヘーベルハウスのZEH普及の目標値と実績

当社のZEH普及の目標と実績を以下に示します。今後も住宅の断熱・省エネルギー性能や快適性を高める開発を継続し、気候変動の防止に貢献していくことが、当社のミッションであると考えています。


年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
目標値 10% 18% 40% 60% 70%
実績 11% 25% 43%

輸送活動におけるCO2低減の取り組み

ZEHビルダー認証マーク

トレーラー車両

輸送用パレットの運搬効率アップのため、
大型トラックよりさらに大きいトレーラーに変更し、
CO2排出削減に取り組みました。

輸送活動におけるCO2低減の取り組みとして、使用する車両の大型化と配送ルートの効率化を継続実施しています。
2018年度は、これまでトライアルを実施していた車両の大型化と効率的な物流のあり方の検討をもとに、施工現場との調整や現場近隣の状況、道路条件などを考慮したうえで活動を実施しました。施工現場においては特に大型賃貸物件現場を中心に実施できたことで、必要な車両の台数を大きく削減できました。また、部材の生産工場からの引き取りや拠点間での輸送車両の大型化を推進したことで、削減できた車両の台数に比例してCO2も削減されました。輸送トラックの台数削減には、昨今のドライバーの人手不足の問題解決にもなり、働き方改革の貢献も期待できることから、今後も取り組みを継続していきます。
配送ルートの効率化での取り組みでは、昨年度から稼働した鉄骨工場からの出荷量増加による拠点間のトラック増加でのCO2排出量の増加はありましたが、施工現場までの配送効率の向上や、九州地区の輸送冶具の返却運用を、大型トレーラーの帰り便を利用するなどの効率化の取り組みにより、全体でのCO2排出量は若干の削減を達成できました。これらの取り組みを継続し、また鉄道・船舶へのモーダルシフトやLOLO船の利拡大などを積極的に検討して、一層のCO2排出量削減に取り組んでまいります。

工場におけるGHG(温室効果ガスGreenhouse GAS)低減活動

旭化成住工滋賀工場(省エネ法の第一種エネルギー管理指定工場)は、継続してエネルギー原単位(売上高比)1%以上削減の省エネに取り組んでいます。
2018年度のエネルギー原単位は、F棟照明のLED化などにより前年度比1.7%の削減となりました。しかし、CO2排出量原単位(売上高比)は、前年度比0.2%の微増となりました。
滋賀工場および厚木製造部に設置している太陽光発電パネルは、昨年度の1年間で約915MWhの売電を行いましたが、引き続き太陽光発電など再生可能エネルギーのさらなる活用を検討中です。
各製造ラインでは、計画的にエア配管の漏れ確認と修理を実施し、エアコンプレッサの負荷低減による電力使用量の削減を継続しています。
旭化成建材の各工場では、ALCの製造過程であるオートクレーブ蒸気の回収使用や電動機・照明機器の高効率化機種への更新により、継続的に省エネルギーの取り組みを行っています。今年度のエネルギー原単位は対前年度増減ありませんでした。CO2排出総量は0.4%減となりました。また、オゾン層の保護および地球温暖化防止を目的として、特定フロンガス撤廃に継続して取り組み、地球環境の保全に努めていきます。


ガスコージェネレーションシステム


K棟太陽光発電パネル

国際的イニシアチブ「RE100」加盟について

今年度、当社は事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする企業の連合体であるRE100に加盟しました。
私たちは戸建住宅「ヘーベルハウス」と賃貸住宅「ヘーベルメゾン」への太陽光発電設備設置を積極的に推進してきました。その中で、都市の限られた屋根面積に高容量のパネルを設置する独自技術の開発や、災害時における電力のレジリエンス強化を目指した蓄電池の併用設置などを促進しており、これまでに搭載した太陽光発電設備の総量は360MW以上、その年間発電量は360GWhに達しました。一方で当社が2018年度に事業活動で消費した電力は約33GWhです。今後は独自の電力供給サービス「へーベル電気」によって固定価格買取り期間を終えた当社施工の太陽光発電設備の余剰電力を買取り、当社の事務所や工場、展示場の電力として活用する予定です。これにより、2038年までに事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーから調達することを目指します。

再生エネルギー導入イメージ

旭化成ホームズはこれまで、ロングライフな“くらし”や“住まい”にかかわる商品やサービスを通じて、社会課題と向き合い、快適に安全に暮らし続ける住まいの実現に努めてきました。これはSDGs(持続可能な開発目標)の理念に通じるものと考えています。気候変動対策としての脱炭素社会の実現と電力レジリエンスを両立し、持続可能なエネルギーシェアを目指し、RE100の活動を推進します。

RE100(Renewable Energy 100%):RE100は、CDPとのパートナーシップのもとThe Climate Groupによって運営され、世界で最も影響力の強い企業が事業運営を100%再生可能エネルギーで行うことをコミットする共同イニシアチブです。RE100は企業が連合することにより、政策立案者や投資家に低酸素時代への移行を加速させるための強い意志を発信しています。
RE100(Renewable Energy 100%)
2019年9月現在、加盟企業は全世界で190社を超え、日本企業では当社を含め24社が加盟しています。
  • あさひ・いのちの森
TOPへ戻る