当社は鉄骨構造の強度とALCコンクリート「ヘーベル」を屋根面に使用している特徴を活かし、屋上利用を1979年より提案してきました。地価の比較的高い都市部を中心に、眺望に優れ、子供やペットの遊び場や庭の代わりになるなど、限られた敷地条件のなかで様々な用途の新しいスペースを創出するアイテムとして評価されてきました。最近の当社意識調査でも、屋上を採用した顧客の86%が満足しています。
2002年にはご契約者の半数が屋上利用を採用していましたが、近年は太陽光に代表されるグリーンエネルギーに対する関心の高まりもあり、30代を中心とした省エネ・コスト意識の高い層には、屋上利用ではなく、より省エネ・経済的メリットの高い太陽光パネルを陸屋根全面に設置するなどの傾向が見られました。
しかし現在では、パネル自体の発電効率が4~5年前に比べて2割程度向上し、2割程度少ない面積でも以前と同等の発電量確保が可能となりました。これにより、屋上利用か太陽光発電かの二者択一ではなく、都市のコンパクトな住まいでも、住まい手が必要とする発電量を確保しながら余剰スペースを屋上利用することが容易になりました。当社の試算では、35坪の総2階プラン屋根面で、発電量4.84kWを確保しながら6畳大の屋上を設置でき、断熱仕様や設備の提案と合わせることで、近年注目されつつあるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準を満たすことも分かりました。そのため、都市における住まい方の選択肢として、太陽光発電によってエネルギー自給生活を行いながら、プラスアルファの楽しい住まいを実現できる屋上利用の併設を積極提案していくこととしました。 |