アパート経営・土地活用の知恵袋
マンスリーレポート 最新情報をレポートします

退室理由から考える"空室対策"!

経営ノウハウ

退室理由から考える

効果的な空室対策を考えるなら、退室の理由を探ることも大切です。そこで、不動産・住宅情報サイトHOME’Sの調査による「引っ越したい!みんなの『リアルな理由』ランキング」(2012年調査)から、理由の上位を紹介し、対策を考えてみたいと思います。

「引っ越したい」と思う理由とは?

賃貸経営成功のポイントは、長期入居です。そのためには、もし入居者が今の部屋に不満があって引っ越したなら、その理由を謙虚に受け止め、改善策を練る必要があるでしょう。入居者のニーズはよく話題になるものの、不満を聞く機会は意外と少ないものです。では、早速HOME’S調査の「引っ越したい!みんなの『リアルな理由』ランキング」の上位5位をご紹介します。

第1位「狭い」、第2位「環境が悪い」、第3位「設備が古い・不満」、第4位「近隣トラブル」、第5位「夢を叶えたい」となっています。

まず、第2位の「環境が悪い」について、具体的理由は、虫が多い、暑い、寒い、ハトが居座った、桜の見える場所に住みたい、などさまざま。また、第6位「騒音問題」(例:隣人が大音量で音楽を聞く)、第9位「日当たりが悪い」など「生活環境」に関する不満が上位を占めています。逆に環境が良ければ、それはアピールポイントになるということです。例えば最近話題のスカイツリーの見える部屋なども、アピール度は高いようです。

その他、注目したいのは、第12位「住まいの老朽化」。築年数が古い物件は、耐震性も含め、大規模リフォームやリノベーションが必要。今は、耐震性の高さも入居者にとっては高ポイントになります。第13位は「ペットと暮らしたい」。最近は単身者でもペットニーズが増えています。ただし、既存の物件をペット可にするには、他の部屋との兼ね合いがあるので注意が必要です。

まずは、入居者の不満を知ることが大切。

“狭い部屋”を解消する秘策はあるのか?

第1位の不満が「狭い」でした。“子ども部屋がほしい”といったファミリー層のニーズに対応するのは難しいですが、“CDを片付ける場所がない”、“趣味のモノが飾れない”などといった理由は、収納量の問題でもあります。

部屋を探す際、収納の広さをチェックする人も多いはずです。最近の新築物件ではウォークイン・クローゼットの人気が高いと聞きます。そこで、収納についての解決策を考えて見ましょう。

スペースを広げなくても収納量を増やす方策としては、下駄箱を、棚板が可変のもの、ブーツなども収納できる高さのあるものに。押し入れなども、棚が可変のものにするという手も考えられます。また、敷地内にスペースがあれば、入居者専用の物置を設置するのも有効な手段です。

また、部屋数を減らして、ひと部屋を大きくするという方法もあります。例えば、2DKなら思い切って1LDKにリノベーションし、部屋と部屋の間仕切りをなくしたり、光を通す樹脂ガラスのスライドスクリーンにして仕切ると、部屋が明るくなり、広く感じられます。

その他、水廻りスペースの不満として、“外置き洗濯機がいやだ”という理由もありました。その他バス、トイレ、洗面台の3点ユニットが狭いというのもよく聞く話です。バス・トイレ別にしたり、洗面化粧台を独立させることも、間取りによっては決して不可能ではありません。水廻りスペースの不満は入居者(特に女性)にとっては、不人気となりやすいので解消できるものがある場合は検討しましょう。

狭い部屋をカバーするには、収納量を増やす方策を考える。

最近の設備投資にはどんなものがある?

第3位の「設備が古い・不満」の詳細を見てみると“築40年の物件なのでカビに悩まされている”“シャワーの水圧が足りない”“築35年で和式トイレ”“風呂釜が壊れた”といった、老朽化が原因のものが多く見られました。

設備投資といっても、さまざまなものがありますが、やはり一番古さを感じやすいのが「水廻り」です。思い切ってキッチンセットを変えると、かなり部屋の印象は変わってきます。ユニットバスの交換は大がかりですが、今は上から塗料を塗ったり、クリーニングすることで、新品同様によみがえらせることも可能です。部分的には、鏡、シャワーヘッドを交換すると良いでしょう。トイレは、後付けできる温水便座がありますし、衛生上も洗浄ノズルだけを数百円で交換できるのでおすすめです。

その他、セキュリティ向上には、モニター付きインターホンも簡単に取り付けることができます。これもあるだけで、部屋のグレードがアップした印象を与えるでしょう。また、照明や家具付きの物件も、最近は話題となっています。

このように、最新の設備は日々進歩していますので、不動産会社とも、よく相談すると良いでしょう。意外と低予算でできるものもあります。

小物からキッチンの交換までさまざま。低予算でできるものもある。

近隣トラブル解決も空室対策の一つ

第4位は「近隣トラブル」。“隣の人がうるさい”“住人のゴミの処理が悪い”“上の階から水漏れしているのに謝ってこない”など。トラブルに関しては、事前の対策と事後処理の対応が明暗を分けます。

まずは、共同生活のルールを徹底させることです。入居者の中には、初めて賃貸で生活をする人もいます。入居のしおりなどで確認しておくことも大切。その他、チラシを配ったり、掲示板に張り紙をしたり、定期的に注意を促すことが大切です。これらは、管理会社に一任しているケースが多いと思います。管理会社がどんなノウハウを持っているのか、オーナーとしてチェックしておきたいところです。

不動産管理会社が言うには、最近の傾向としては音のトラブルが増えており、以前より音に対して敏感になっている入居者が多いので注意が必要とのことです。多くのトラブルは隣や上下の音でしょう。これも入居者へ注意を促すのが最善の方法です。それでもトラブルが起きた場合は、プロの管理会社に任せるのが良いでしょう。

また、ペット共生賃貸マンションなどでは、ペットを通じて入居者同士の“ゆるやかなコミュニティ”ができていて、トラブルが少ないという声も聞かれます。あえて入居者同士のコミュニケーションを積極的に促すことで、近隣トラブルを防ぐというコンセプトマンションも最近注目を集めています。

管理会社がどう管理しているか、ノウハウを確認する。

土地活用・アパート経営の資料プレゼント

セミナー・イベント情報を見る

窓口・WEB・電話で相談する

▲ページトップへ

マンスリーレポートトップへ