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最新「ペット共生型賃貸住宅」事情

入居者トレンド

最新「ペット共生型賃貸住宅」事情

犬や猫に癒やしを求める人は後を絶たず、ペットブームの勢いが止まりません。しかし一戸建て住宅と違って、マンションやアパートなどでは簡単にペットと暮らせるわけではなく、集合住宅ならではの"ペットトラブル"が増えています。ペットと暮らすには、どのような住まいが求められるのか考えてみましょう。最新のペット共生型賃貸住宅事情を紹介します。

ペット可物件を希望する世帯

ペット人気は衰えを知らず、その数は今や犬猫が約2,234万頭(2009年一般社団法人ペットフード協会調査より)。登録されていない犬や猫もいるため、さらに多いのは明らかです。それに伴い、集合住宅でもペット可物件は増えており、ある民間の調査によれば都心エリアの賃貸物件のうち、14.1%がペット可物件という結果が出ています。ペット可物件を希望する人は、単身者や子どもがいない共働き夫婦がその多数を占める結果も出ており、子どもを産まない選択をする夫婦や一人暮らし世帯の割合が増加しているため、今後もペット可物件を望む声は強くなりそうです。

ペットトラブルも増加中

ペットの数が増えるのに伴い、ペットトラブルも増えています。「鳴き声がうるさい」「ペットの毛が共用廊下に落ちている」「ペットの足音が響く」「子どもが怖がる」などその内容は様々。賃貸物件の入居率を高めるために、途中から「ペット可物件」に変更するケースもありますが、そのような場合は、ペットトラブルのリスクはかなり高くなります。確かに「ペット可物件」は増えており、分譲マンションではかなりの割合でペット飼育が認められています。しかし「分譲物件」と「賃貸物件」では、建物の構造や入居者の考え方が違うことを認識しなければなりません。

賃貸住宅では、ペット可という条件は入居率アップの大きな呼び水となり、駅から遠い、築年数が経っているなどのマイナス面を埋める魅力になります。ペットトラブルを防ぐためにペット飼育に関してある程度の規制を設けている場合が多いのが現状ですが、単なる「ペット可物件」ではなく、一歩進んで人とペットが気兼ねなく快適に暮らせる住まい「ペット共生型賃貸住宅」が登場しています。

意識の高い入居者を呼ぶ「ペット共生型賃貸住宅」

それではペット共生型賃貸住宅には、具体的にどのような設備があるのか見ていきます。

(1)玄関ドアの開閉時にリードをかけることができるように、玄関にフックを設置
(2)ペットが傷をつけてもクロスの貼り替え範囲を少なくすることができる壁クロス見切り
(3)ペットが自由に出入りできる室内出入口の扉
(4)散歩の後に入居者の誰もが使用できる足洗い場
(5)簡易なトリミングやシャンプーのための、大型の洗面化粧台
(6)臭いを共用施設に持ち込まないための汚物ボックス

これらの設備があれば共用廊下やエレベーター・階段などの汚れや臭いを防ぎ、ペットを飼わない住人へも配慮できます。

旭化成ホームズでは、ペット共生型賃貸住宅「プラスわんプラスにゃん」を提案し実績を上げてきました。入居者全員がペットと暮らすことを前提として、建物や管理、運営の専門的なシステムを備えた新しい賃貸住宅です。足洗い場やフック、ペットに配慮した建具などを設置。ペットの飛び出しを防ぎつつ通風も確保できる窓や、一定の"自分の場所"があるとペットが落ち着くことから、クローゼット下部にペット専用スペースを設けた仕様、リードなしで放せるドッグラン付きのプランや、ペットを飼う入居者同士のコミュニケーションを深めるための「わんジョインコモン」という共用スペースを設けた計画などを提案しています。

建物の仕様をペット共生型にすることで、ペットトラブルのリスクは大きく減らすことができます。さらに長期間入居してもらえるメリットも生まれ、意識の高いペットオーナーが集まることにつながるでしょう。旭化成ホームズの調査では「プラスわんプラスにゃん」の住人の約7割が「部屋を傷つけたり汚したりしないよう注意している」と答えています。一般賃貸では約4割の回答ですから、意識の高さ・マナーへの関心の強さがよく分かります。
※詳しくは、ペット共生型賃貸住宅「プラスわんプラスにゃん」の商品ページへ

「ペット対応規約」を用意

すでにペット可物件にしており、新たな設備を追加する予算がない賃貸オーナーの場合には、「ペット対応規約」を用意したうえで入居者を募集することも一つの方法です。「ペット可」だけでとどめるのではなく、ペットの大きさ・種類・頭数を明確に限定。さらに、しつけ教室へ通うことを入居条件にしたり、騒音や臭いなどのルールを破った場合のペナルティについても明記しておくとよいでしょう。いささか厳しいようですが、良質な入居者を集め、他の入居者に迷惑をかけないという意味でも大事です。高いマナー意識を持つ入居者を集めるうえでも、一度検討してはいかがでしょうか。

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