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この時期に見極めたい、部屋探しに見る入居者ニーズ

入居者トレンド

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2018年3月 6日

この時期に見極めたい、部屋探しに見る入居者ニーズ

この時期、賃貸市場は繁忙期となり、入居者の入れ替わりや更新で手続きに追われているアパート・マンションオーナーも多いかと思います。この時期にしっかりと入居者ニーズを把握し対応しておかないと、万が一空室が出た場合、次の入居者確保のための対策が打てず、後々の賃貸経営に影響してしまいます。今回は(株)リクルート住まいカンパニーの「2016年度 賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査(首都圏版)」から、入居者のニーズを探っていきたいと思います。

部屋探しの期間はここ3年で最短、内見数は平均3.1件

部屋探しの際、多くの入居希望者が活用するのが、不動産ポータルサイトを中心とした部屋探しサイトです。
年々、不動産ポータルサイトの内容は充実しており、家賃相場や街の情報までも手軽に調べることができます。物件情報も360度見ることのできるパノラマ画像など、ネットだけでかなりの情報を得ることができます。

そのことが影響しているのか、部屋探しの期間は、この3年間で最短となりました。平均で2014年が22.8日、2015年が22.1日、そして2016年が18.7日と、2年前と比べて4日も短くなっています。
ボリュームゾーンとしては30日未満と答えた割合が23.7%と最も多いものの、10日未満は全体の45.1%もいます。学生に絞ると53.8%が5日未満で部屋を決めており、短期間で決定している傾向がはっきり出ています。

入居希望者は、ネット情報で物件をほぼ決めて来店する傾向にあり、見学した物件数は平均3.1件です。中にはゼロ件、物件を見ていないという人もいます。
また、最近では臨場感のあるVR(バーチャルリアリティ)ゴーグルを使った内見などが注目されています。VR内見であれば、手軽にできるので、今後もその数は増えるかもしれません。

部屋探しは、ネットに掲載されている情報で決まってしまうといってもよいでしょう。写真や映像で魅力的に見えるように、しっかりとメンテナンスしておくことが大切です。

■探し始めてから契約までの期間(全体/単一回答+実数回答)

不動産ポータルサイトの充実で、部屋探しは短期間で効率よく決められるようになった。特に写真・映像が充実する傾向にあり、しっかりとメンテナンスしておくことが大切。

駅からの距離より「間取り」「設備」「内装」を優先

アパート・マンション経営の空室対策において、どうしても変えられないのが立地です。
では、入居者は「駅からの距離」と「その他の条件」をどう天秤にかけて選択しているのでしょうか? それを表したのが下のグラフです。

「家賃と広さが同じなら」という条件の場合、駅からの距離よりも「間取り」「設備」「内装」を優先するとしています。

「間取り」を変更するには、リノベーションが必要です。築浅の物件では非効率ですが、逆に築30年のような古い物件なら、リノベーションで家賃アップにつながる可能性もあります。築30年であれば、ローンも完済しているでしょうし、新たな投資としてリノベーションを手掛けるのもよいでしょう。リノベーションを考える際には、間取りの変更で建物の耐震性が損なわれないように配慮しなければなりません。鉄骨造・RC造のように躯体が強固なら、建て替えなくてもリノベーションで対応できることもあるでしょう。
例えば2DKを1LDKに変更するなどして、設備・内装も一新すれば新築同様に生まれ変わります。

「設備」は、十数年経つと古さが目立ってきます。
特に気をつけたいのが水回り。ここが古いと女性には敬遠されがちです。ファミリー物件などは、水回りを中心に最新のものに変えたほうが決まりやすいでしょう。
また、「TVモニター付インターフォン」や「温水洗浄便座」などは、新築では定番の設備になりつつありますので、ぜひ備えたいものです。

「内装」とはクロスやフローリングなどの床です。
クロスは、壁の一部を違う色にするアクセントクロスが人気といいます。クロスの種類も豊富にあります。また、フローリングも最近では様々な素材があります。木質のフローリングやメンテナンスしやすい木目調のクッションフロアなどがあり、値段も様々です。このあたりは、管理会社などとよく相談して導入するのがよいでしょう。

■住み替え時に優先する特徴(全体/単一回答)

入居者は駅からの距離よりも、「間取り」「設備」「内装」を優先する傾向にある。立地は変えられないが、三つの要素を充実させれば十分カバーできる。

「次に引っ越すときに欲しい設備」とは?

先ほども「駅からの距離」よりも「設備」を優先するとありましたが、この調査では「次に引っ越すときに欲しい設備」を聞いています。具体的に見ていきましょう。

欲しい設備1位の「エアコン」は95.3%。もはやあって当たり前の設備になっています。2DK以上なら、各部屋に完備したいところです。
一頃、オール電化がはやった時期がありましたが、今は「都市ガス」の人気が高く、第2位となっています。3位は「TVモニター付きインターフォン」です。セキュリティ設備として定番になりました。

そして、注目したい設備が「宅配ボックス」「無料インターネット」「Wi-Fi」です。他の人気設備ランキング調査でも、急浮上している設備です。
今後もネット社会のライフスタイルとしては定番となっていくでしょう。特に若い世代はスマートフォンが中心ですので「無料インターネット」だけでは満足せず、「Wi-Fi」設備が必須です。学生では80.2%が欲しいとしています。同時に学生は昼間に留守をしがちなので、「宅配ボックス」は88.9%が欲しいとしています。
「宅配ボックス」は、郵便受けの下に設置できるような小型のものもありますので、広いスペースがなくても設置できる可能性があります。「Wi-Fi」はケーブルTVがインターネットとセットで設置するケースや小規模賃貸住宅用に「Wi-Fi」を飛ばす設備などがあります。

■次に引っ越すときに欲しい設備 上位10項目

ネット社会を象徴する「宅配ボックス」「無料インターネット」「Wi-Fi」の人気度が上がっている。

住宅性能は20代で実家、30代以上では賃貸住宅のほうに満足

最後に、賃貸住宅の基本性能でもある「遮音性」「断熱性/省エネ性」「住宅設備・仕様」について、実家(持ち家)と賃貸住宅とどちらの満足度が高いか、年代別に聞いたデータが興味深いので、紹介します。

30代、40代以上では、「遮音性」「断熱性/省エネ性」「住宅設備・仕様」ともに実家より賃貸住宅のほうが満足度はやや高い傾向にありますが、20代以下では実家の満足度が賃貸住宅を大きく上回っています。
つまり、20代以下は賃貸住宅の基本性能に満足していないということになります。

一つ推測されるのが、2000年に施行された住宅品質確保促進法(品確法)の影響です。その時に家を購入したファミリーの子世代が今成長して、その世代になっているのではないかと考えられます。品確法施行以来、持ち家の性能は上がっていると思われますので、それを基準に考えた場合、特に単身者用の賃貸住宅は劣っていると言わざるをえないでしょう。

最近の若い世代は「音」に敏感だと、管理会社の人は口をそろえて言います。確かに、遮音性の高い分譲マンションでは、隣近所の音はあまり聞こえてきません。少なくとも高校までは、そういう環境で育ってきたのですから、それに準ずる性能を求めることになります。
今後、新たに賃貸住宅を建てる場合は、基本性能のしっかりした賃貸住宅を建てることが、長期安定経営の鍵となるでしょう。

■実家と賃貸契約物件の比較<年代別>(単身世帯かつ実家が持ち家/単一回答)

若い世代は、基本性能の高い実家で生活している。賃貸住宅にも、それに近い基本性能が求められる。

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