賃貸住宅の付加価値として人気のペット可物件。ニーズは高く、オーナー側からみても、家賃を高く設定でき、空室待ちが出るほど人気の物件もありますが、依然として供給量は増えていません。不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」調査の「ペットとの住まい探しの実態調査」から人気の理由、そしてペット可物件の課題と解決策を探っていきます。
LIFULL HOME'S加盟店の不動産事業者に、この2、3年で「ペット可物件」のニーズについて聞いたところ、「とても増えている」29.8%、「やや増えている」37.4%、合わせて67.2%が増えていると応えました。
犬とネコの飼育数が15歳未満の子どもの数を上回ったのが2015年頃といわれ、ペットブームは依然として続いています。特に近年ではネコブームが話題となり、その経済効果の高さから「ネコノミクス」という言葉も生まれました。賃貸市場でもペットニーズが高いことは、市場関係者であれば誰もが知っていることです。
ただしペット可物件はコロナ禍以降、増えてはいるものの、全体の2割にも届いていません。十分な供給量ではないだけに「ペット可物件」は希少性が高いと言えるでしょう。
「ペット可物件」はニーズは高いが供給量が少なく、希少性がある。
ペット飼育者の部屋探しは、供給量が少ないだけに大変であることは間違いありません。実際、住まい探しでペットがいることを理由に不便を感じたり、困ったりした経験がある人は9割を超えました。具体的には「ペット可物件」が少ないのが1位です。
不便に感じた理由の2位、3位に「家賃が高かった」「敷金・礼金などの追加費用がかかった」とあります。
実際の平均掲載賃料は、「ペット不可物件」78,253円に対して、「ペット可物件」は112,771円と34,518円も高いのですが、それでいて「ペット可物件」は「ペット不可物件」より16.6日早く埋まることが分かりました。これは「ペット可物件」の希少性、付加価値の高さを物語っています。
ペット飼育者は、常に良い物件がないか、ペット可専用の募集サイトや不動産ポータルサイトのペット特集などをチェックしているといいます。
「ペット可物件」はニーズが高いことが分かっているのに、なぜ供給量が増えないのでしょうか。それは、一言でいうと「管理の難しさ」にあります。
入居者がペットと住んでいて近隣から注意や要請を受けた「経験がある」と答えた方は66.5%もいます。
不動産会社が受けたトラブル相談の内容は「近隣の部屋のペットの鳴き声がうるさい」が64.9%で最多となりました。この他には「飼育禁止のペットを飼っている」43.2%、「共用スペースでのマナー違反」37.8%といった規約やマナー違反にあたる内容が続きます。これは分譲マンションでもよくあるトラブルです。ペット飼育者は近隣に気を遣い、肩身の狭い思いをしながら生活していることが想像できます。
また、「ペット不可物件」のオーナーに聞いた不可の理由では、「破損や汚れが発生し、修繕費や回復期間が長くなる可能性があるため」74.2%が最多でした。6位の「以前にペット可にしたが、管理が大変だったため」が全てを象徴しているように感じます。さらには、5位の「ペット飼育に対して、一般的に悪いイメージを持っているため」のように、イメージからペット不可としているオーナーも一定数いることが伺えました。
逆にこれらの課題が解決できれば、付加価値の高いペット可の賃貸住宅経営ができます。
「ペット可物件」のニーズは高いが、近隣トラブルなど管理面で難しい。それらを解決することで付加価値の高いペット可の賃貸住宅経営が可能。
「ペット可物件」の課題も見えてきましたが、解決策は単なる「ペット可」ではなく「ペット共生型」にすることです。
単なる「ペット可物件」は、空室に対する募集対策として途中からペット可にしたケースがほとんどで、飼育のためのサポートやサービスは何もありません。これでは、入居条件の違う入居者が混在し、トラブルになりかねません。
「ペット共生型」はペットを飼うことを前提とし、入居者同士はペットのいる暮らしというライフスタイルが共通しています。
旭化成ホームズのペット共生型賃貸住宅「+わん+にゃん」の場合、ペット専門の管理業者が管理します。入居の際には、ペットの審査もあるため、しつけの良さは一般のペット可と比べても明らかに違います。設備に関しても、専用の設備があるため、満足度が高いのは当然でしょう。
また、気兼ねすることなく、ペットのいる暮らしを入居者全員が共有し、ゆるやかなコミュニティもあります。これが「ペット共生型賃貸住宅」の大きな人気の理由の一つでもあります。
ペット共生型賃貸住宅「+わん+にゃん」の詳細はコチラ。
「ペット可物件」の課題を解決するのは、管理やサービスの行き届いた「ペット共生型賃貸住宅」。トラブルが少なく、より付加価値の高い賃貸住宅となる。