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特別連載企画活性酸素と透析療法
目次 1 2 3 4 参考
前回の第4章では、酸化的ストレスがもたらす合併症として、特に動脈硬化症に焦点をあててご説明しました。この章では、その他の合併症について述べたいと思います。

悪性腫瘍とフリーラジカル

酸化的ストレスが原因として重要な役割を演じていると予想される透析合併症のひとつに、悪性腫瘍があります。

悪性腫瘍における透析合併症の特異性として、発生頻度が高いということが挙げられます。発生率は透析患者の1.7~5.2%で、健常人の1.4~4.3倍になります。また癌の発生は、胃、腎、肝、肺、結腸、直腸の順に多く、特に腎癌は一般者の9.4~12.5倍、30~45歳では147~551倍と高い傾向にあります。2000年の死因統計では、死亡原因の約9%を占めています。

長期透析患者のACDK(後天性嚢胞性腎疾患*1)に腎癌の合併頻度が高いことは周知のこととなっています。そして、この腎癌の発生にもフリーラジカルが関与していると考えられます。

透析患者において、腎癌を合併したACDKの嚢胞壁・腫瘍組織内のPCOOH濃度、また嚢胞液の鉄濃度を測定したところ、これらの値が高値であるという結果が知られています。
参考【ACDK】



(提供/東京女子医科大学泌尿器科 中沢速和先生)
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