2021年12月16日

旭化成メディカル株式会社

プレスリリース

米国マイコプラズマ受託試験会社を買収、米国におけるバイオセーフティ事業拠点を獲得

旭化成メディカル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:住吉 修吾、以下「当社」)は、製薬企業を含むバイオテクノロジー関連企業へのマイコプラズマ試験*1受託サービスを行う Bionique Testing Laboratories LLC(バイオニーク テスティング ラボラトリーズ)(本社:米国ニューヨーク州、CEO:Gladis Zamparo、以下「Bionique社」)に関し、当社の子会社による買収が12月15日 (米国東部時間)に成立いたしましたので、お知らせいたします。


1.背景・目的

 当社は、血漿分画製剤*2やバイオ医薬品*3といった生物学的製剤*4の製薬プロセスにおけるウイルス除去フィルター「プラノバ™」の製造・販売事業を中心としたバイオプロセス事業*5を成長エンジンの一つと位置付けています。「プラノバ™」や装置などの既存事業に加え、新規成長事業として、2019年にViruSure社(本社:オーストリア、CEO:Andy Bailey)を買収し、生物学的製剤の安全性(バイオセーフティ)領域での事業展開を積極的に行っています。

(参考)2019年10月31日発表
「オーストリアVirusure Forschung und Entwicklung GmbHの買収」
https://planova.ak-bio.com/jp/about-us/news/2165.php


 Bionique社が提供するマイコプラズマ試験は、生物学的製剤の製造をはじめとする種々のプロセスにおいて、細胞や培地へのマイコプラズマ汚染を回避するために重要な試験です。細胞・遺伝子治療医薬品をはじめとする新規モダリティ(治療手段)の急速な成長や抗体医薬品の堅調な市場拡大に伴い、Bionique社のマイコプラズマ試験受託サービスの需要は年々増加しています。


2.今後の展開

 Bionique社の買収により、当社はマイコプラズマ試験受託機能の獲得に加え、米国でのバイオセーフティ事業拠点を獲得し、すでに保有するウイルス試験受託機能と合わせて生物学的製剤の安全性を高める包括的なサービスを提供できるようになります。
 当社は今後も、革新的かつ信頼性に優れたバイオプロセス製品、装置および受託試験サービスを提供し、生物学的製剤の安全性と製造効率向上に貢献し旭化成グループのヘルスケア領域のさらなる成長を目指してまいります。

実験室での作業

     実験室での作業    

実験室での作業

   マイコプラズマコロニー(集落)の電顕写真

 

会社名 :

Bionique Testing Laboratories LLC
設立 : 1990年
所在地 : 米国ニューヨーク州サラナク・レイク
CEO  : Gladis Zamparo(グラディス・ザンパーロ)
事業内容: バイオ関連企業へのマイコプラズマ試験受託サービス
従業員数: 39名(2021年12月15日時点)

<用語解説>
*1マイコプラズマ試験:マイコプラズマは最も小さな細菌の一属であり、しばしば生物学的製剤の製造工程中で、汚染された原材料や作業者を介して培養細胞を汚染する。細胞代謝の異常や免疫反応の原因となるため、製造工程の適切なタイミングでマイコプラズマ試験を実施し、汚染を回避することが求められている。

*2血漿分画製剤:血漿から精製して得られる治療に有益なタンパク製剤で、感染症の治療に用いるグロブリン、血友病などの治療に用いる血液凝固第Ⅷ因子などの血液凝固因子製剤などがある。

 

*3バイオ医薬品:遺伝子工学、細胞培養などのバイオテクノロジーを利用して生産されるペプチドやタンパク質を有効成分とする医薬品。インターフェロン、成長ホルモン、エリスロポエチン、モノクローナル抗体などがある。

 

*4生物学的製剤:ヒトおよび動物などの生物由来成分を原料とした医薬品。

 

*5バイオプロセス事業:生物学的製剤の製造プロセス(バイオプロセス)で使用される分離剤、膜、装置、およびそれらを組み合わせたシステムを取り扱う事業。

以上

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